中学受験ノウハウ 模試

模試によって難易度はさまざま。中学受験に本当に必要な模試は何かを判断しよう!

2018年6月28日 よしみ萌

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中学受験本番を迎える前に、塾や首都圏で開催される模試を受けるお子さんはたくさんいます。現状の実力を知ることができるだけでなく、本番さながらの雰囲気を味わえるなど、模試を受けるメリットは大きいです。しかし、一口に「模試」といっても、さまざまな種類があることを知っていますか? 今回は模試を最大限に活用できるよう、日能研や四谷大塚など、実際の模試を例に挙げてそれぞれの難易度比較と本試験への活用法を紹介します。

模試の難易度や傾向はそれぞれ……。まずは模試によってどんな違いがあるかを知ろう

どんな模試であっても、中学受験の専門家が研究を重ねてつくりだした問題です。そのため模試結果を見れば、お子さんの弱点もわかり、その後の対策も立てやすいでしょう。しかし、模試にもさまざまな特色があります。それを知ってから、どの模試が自分のお子さんにあっているかを確認しましょう。

模試を比較する時のポイント

模試を比較するときは、「規模」「受験者レベル」「難易度」の3つにポイントを絞って考えましょう。

模試の規模を知れば、結果によって自分が今、どのくらいに位置にいるかを確認できます。また、どういった受験者が受けているかによって、偏差値や順位も変わってくるため、受験者のレベルを把握しておくことも重要です。同様に、難易度によっても偏差値が変わる可能性があります。

模試に関しては、結果に一喜一憂することはせずに、それぞれの特徴を理解したうえで、子供の実力を客観的に見つめることがたいせつです。

難易度はどれくらい? 日能研や四谷大塚など主な模試を比較

模試を選ぶ際は、なるべく大規模なものを選ぶことをおすすめします。規模の大きい模試はそれだけ受験者数も多くなるので、正確なデータが得られやすいというメリットがあるからです。ここでは特に有名な3つの模試をピックアップします。

日能研の「合格判定テスト」

日能研による「合格判定テスト」は、受験者数1万2千人以上。受験者数の多さから、お子さんが同世代の中でどれくらいの力をつけているのか、かなり正確にわかる模擬試験といえます。受験者は日能研の塾に通っている子が大半を占め、難易度は高め。中堅から難関校を目指す子供向けと考えてよいでしょう。

この模試の大きな特徴は、フィードバックのはやさ。テストの翌日には、合格判定結果がWebに配信されるので、子供の「受験熱」が冷めないうちに復習できるのもうれしいところ。後日、受験者の学力をはじめ教科別の弱点など、かなり細かい分析をした資料が戻ってくるので、それをもとに今後の戦力を練りましょう。

参照元:合格判定テスト|日能研
https://www.nichinoken.co.jp/moshi/lineup/g_hantei.html

四谷大塚の「合不合判定テスト」

四谷大塚による「合不合判定テスト」は、年に6回実施しています。2017年の第1~6回の合不合判定テストでは、のべ7万8千人以上もの受験者がいるなど、受験者数が多いのも特徴です。そのため日能研の「合格判定テスト」同様に、お子さんの実力がそのまま偏差値に表れやすいといわれています。

受験者は四谷大塚の塾生のみならず、幅広い受験者を確保しています。難易度は中から高程度で、バランスよく出題されています。

参照元:合不合判定テスト|四谷大塚ドットコム
https://www.yotsuyaotsuka.com/exam/goufugou/

首都圏模試センターの「統一合判」

受験者数約1万3千人の首都圏模試センターの模試は、中堅より下の偏差値の学校を目指す子供向けです。塾が主催する模試と違い、幅広い学力の子供が受験するのが大きな特徴です。難易度も、他の模試より少しやさしめだといわれています。

他の模試と合わせて、受けるのもおすすめです。偏差値も高めにでるため、子供のモチベーションをあげるのに役立ちます。

参照元:首都圏模試センター
https://www.syutoken-mosi.co.jp/

「受ければいい」で終わってはいけない。模試を最大限に利用しよう


塾に通っている場合は、模試がすでにカリキュラムに加えられていることがあります。授業の予習復習と年に数回開催される試験をこなすだけで精いっぱいという子供も少なくありません。模試を「受ければいい」といったスタンスにならないよう注意が必要です。

模試を受ける意味とは

模試は予行演習と実力確認だけでなく、見直しによって弱点の補強や強みを伸ばすことに役立ちます。しかし、間違った問題を全てやり直そうとすると、負担が大きくなることもしばしば。その場合は、優先順位を付けて見直しをしてみてはどうでしょうか。間違った単元に優先順位を付けることで、効率よく復習ができるはずです。

きちんと分析すれば模試を有効利用できる! 見直しは優先順位をつけてやろう

いかがでしたか? 中学受験を間近に控えての模試はいろいろな意味で、とても貴重な機会です。傾向や特徴を知って、どれを受けるべきかを考えましょう。結果に関しては一喜一憂せずに、弱点の補強や強みの強化に利用するべきです。たいせつなのは、復習の際にすべてをフォローしようとしないこと。とるべきところをとる方が、合格への近道ということを忘れずに、優先順位をつけて見直しましょう。

※記事の内容は執筆時点のものです

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