中学受験ノウハウ 塾選び

難関私立中出身の東大生が教える、中学受験の塾選び

2018年7月03日 松中律帆

中学受験の塾選びは、受験の結果を左右する非常に大切なものです。しかし、選択肢が多く、迷ってしまう保護者も多いのではないでしょうか。そこで今回は、中学受験の塾選びでどのようなことに注意すべきかを紹介します。

質の高いカリキュラムと豊富な受験データが安心、大手塾

大手塾のメリットはやはり質の高いカリキュラムです。大手塾はほとんどが独自のテキストや問題集、副教材などを授業で使用していて、綿密に組まれたカリキュラムで効率的な授業を展開します。また、成績別のクラスは教室の規模が大きければ大きいほど多いため、習熟度にあった学習ができる点もメリットといえるでしょう。

模試での合格率や受験校の頻出問題など、サンプルの多さを活用した有用なデータが豊富な点も魅力的です。比較的大きな駅の近くに校舎を構えている場合が多く、通塾がそこまで困難ではないのもポイントでしょう。

一方、これらのメリットは、デメリットにもなりえます。まず、ひとつの校舎に対して生徒数が非常に多いことは、教師やスタッフの目が行き届きにくいということにもつながります。そのため、きめ細やかな学習や生活のケアが困難で、カリキュラムの波にうまく乗っていける子といけない子の差が出やすいといえます。また、駅に近いとはいえ電車通塾となると往復の負担が大きく、勉強時間が確保できなくなる心配もあります。

さらに、クラス変更が頻繁にある点は、競争心の強い子にはぴったりですが、仲のいい塾生や先生ができづらいため、それを息苦しく感じる子も多いでしょう。大手塾はネームバリューがあるため、ここに入れておけば安心……という気持ちになりがちですが、合わない子がいるのも事実です。大手塾の中でもカリキュラムの違いや、志望校レベルによるコースの違いがあるため、比較・検討が必要でしょう。

通いやすさとアットホームな雰囲気が魅力、地元密着型の中小規模塾

地元密着型の中小規模塾も、中学受験に対応したコースを展開している場合があります。地元にある塾の魅力はその通いやすさにあります。徒歩や自転車でも通塾が可能で、子供の負担になりにくく、通塾に時間をとられて勉強時間をとれないということがおこりにくいといえるでしょう。塾からの帰りが遅い時間になって親が迎えに行くという場合も、負担が少なくすみます。

塾の規模が小さいため、一人の先生に対する生徒の数が少なく、一人ひとりの学習進度を把握しやすいというメリットもあります。そのため、保護者も先生への相談などがしやすく、お子さんをしっかり見たうえで的確に答えてもらえる場合が多いでしょう。

また、クラスが少ない場合、ほかの生徒や先生たちとも仲良くなりやすく、アットホームな雰囲気で仲間と頑張ることを楽しめるお子さんは伸びていきやすい環境といえます。

しかし、塾ごとの当たりはずれが大きい点が、一定の質がある大手塾との違いであり、デメリットといえます。この点に関しては、地元の口コミやほかの保護者からの評判、実際の合格実績などを参考にするよりほかはありません。テキストやテストについては、大手塾のものを採用している塾もあり、その場合はある程度安心できるでしょう。

個別指導塾や家庭教師のメリットとリスク

一般的な講義スタイル/集団指導の塾以外の選択肢として、個別指導塾や家庭教師というものもあります。引っ込み思案で集団学習に向かない子や、受験勉強を始めるのが遅く学習進度が他の子と合わない場合に向いている選択肢です。また、個別指導や家庭教師を単独で使うのではなく、塾と併用して苦手科目の克服や補助に使うことも可能です。

注意すべきポイントとしては、個別指導では先生が頻繁に変わってしまうことがある点、家庭教師の場合はずっと同じ先生にマンツーマンで教わるために子供との相性が大事だという点が挙げられます。

子供の性格、学習進度に合わせた塾選びを

中学受験の塾の選び方を、塾のタイプごとに紹介しました。子供の性格や学習進度に合わせた塾で学ぶことで、学習効率がアップします。中学受験では多くの時間を塾で過ごすことになります。子供の将来のための受験で、必要以上に子供が苦しむのは本末転倒です。できるだけ楽しく通える環境を選んであげてください。

※記事の内容は執筆時点のものです

この記事の著者

現役東大生ライター。中学受験を経験し、難関私立中高一貫校に合格。その後、東京大学へ進学。現役東大生としての経験を活かし、おもに勉強法や受験関連記事のライティングに携わる。受験生やその保護者の立場に立った記事の執筆を心がけている。