中学受験ノウハウ 親の関わり方

子供に中学受験させるなら気をつけたい親のスタンス

2018年8月22日 稲石加奈

中学受験は、親子の二人三脚だとよく言われます。しかし親子の関係性は常に並走するものではありません。親が子供をリードしなければならない場面は多々あります。そこで問われるのが親のスタンスです。親の姿勢・働きかけによって、子供のやる気が変わってきます。

中学受験で親が果たすべき4つの役割

中学受験において親の果たすべき役割にはどんなことがあるのでしょうか。代表的な4つを挙げていきます。

金銭的支援

当然のことながら親は中学受験のためにかかるお金を負担しなければなりません。たとえば塾であれば、小学4年生から通わせるとだいたい3年間で200万円はかかります。また受験時には受験料が一校につき2~3万円必要になりますし、学費は中高一貫の6年間で500~600万円。けっして安くはありません。

効率的なスケジュールの作成

勉強のスケジュールを子供だけで立てるのは難しいものです。塾に任せるのもひとつの手ですが、一律の内容をこなすように求められ、子供がついていけなくなるという事例もよくあります。

そのため親のチェックが必要です。受験勉強は限られた時間のなかでどれだけ効率的に進められるかがカギとなります。学年が上がるごとにやるべきことは増えるため、全てをカバーするのは難しくなるでしょう。取捨選択も大切になります。

一日のスケジュール、一週間のスケジュール、一か月のスケジュール、受験日までのスケジュールと細かく分けて管理しましょう。スケジュールを立てる際は睡眠時間の確保を優先してください。疲れがたまると効率が落ちるためです。

わからないところを残さないようにする

わからないところがあったら、印をつけてすぐに先生に質問するよう促しましょう。ただし先生から説明を受けて、わかった気になり、そのまま放置するのはありがちな落とし穴です。本当に理解できるまで何度も解かせましょう。わからないままになっている問題がないか、一週間のサイクルで確認してください。

モチベーションを引き出す

優れたスケジュールを作成しても、親が目を光らせていても、子供にやる気がなければうまくいかないのが受験です。ガミガミ叱るのではなく、前向きな声かけで、子供のやる気を引き出してください。

親が気をつけねばならない3つのこと

中学受験にむけ、勉強をするのは受験生本人です。とはいえ、小学生の子供ですから、親はモチベーションを維持できるように働きかけることが大切です。子供のモチベーションを損ねないために、親が気をつけるべきことはどんなことでしょうか。代表的な3つ挙げていきます。

子供への過干渉は厳禁

子供は親の分身ではありません。結果を求める気持ちが強いと親は子供に対して過干渉になりがちですが、それでは子供の成長を妨げかねません。受験生には、自分の意思で進んで学習する姿勢や、弱点を克服する力も必要です。親は細かなひとつひとつに口を挟むより先に、ビジョンを提示できるようにしましょう。なんのために受験をするのか、いまがんばることでどういう未来につながるのか、自分の考えを伝えてください。

無謀なスケジューリングをやめる

スケジュールはこなせなくては意味がありません。時間が限られているからといって、あせって詰めこみ過ぎると、予定をこなすことができず、達成感を得られなくなります。達成感がなければやる気はどんどん削がれていきます。実現可能なスケジュールを立てることが大切です。

他の子との比較をしない

むやみに他の子と比較することはやめましょう。子供の自尊心を傷つけかねません。中学受験で結果を残せるよう、親はつい子供に多くを要求してしまいがちです。しかし、その要求が親からの一方通行では意味がありません。

環境を整え、やる気を引き出すのが親の役割!

親の役目は、まず子供が勉強できる環境を整えてあげること。そして、子供ががんばり抜けるよう未来のビジョンを提示してみせることです。子供のやる気を引き出す工夫こそが、親に求められる役割です。スケジューリングや、細かなサポートが活かされるのはそれができてから後のことです。

※記事の内容は執筆時点のものです

この記事の著者

フリーライター。大学卒業後、書店に勤務し、実用書や旅行書、新書等、幅広く売場を担当。書籍を扱うプロとして常にアンテナを張り、多岐にわたるジャンルに対して学びの姿勢を貫く。その後、医療系商社勤務を経て、難関中学受験をメインに据えた進学塾の講師を務める。出産を機に退職し、現在はフリーライターと双子の母を兼業中。台風のようなちびっ子たちに日々振り回されている。