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【中学受験】国語の読解テクニック

2018年9月20日 稲石加奈

国語の成績を上げる方法として、読書は有効だとよく言われています。では、本を読まない子供は、どうすれば成績を上げられるのでしょうか。受験までの短い期間のなかで結果を出すには、テクニックが必要になります。ここでは長文読解に取り組むうえで、どういう点に注意すればよいのかを紹介します。

物語文との向き合い方

物語文の場合、まずはすべてに目を通しましょう。流れをつかむことが大切です。登場人物が多い場合は、それぞれどういう人物なのか頭のなかで整理をしながら読みます。台詞が続く場面では誰の台詞なのか取り違えないよう注意してください。地の文で説明されていなくても、口調などの情報から察せられるはずです。

また登場人物の心情は直接的に述べられているもの以外に、たとえを用いて描かれているものもあります。たとえば「雨が降ってきた」ことに悲しみをしのばせたり、「辺り一面が暗い」光景に不安感をにじませたり、さまざまなパターンがあります。天気や風景の描写は注意して読みましょう。

論説文との向き合い方

論説文は小難しい印象から、うとまれがちな傾向にあります。しかし物語文よりも構成にメリハリがあることが多いため、コツをつかめば意外と解きやすいのです。

最初に主題をおさえましょう。冒頭部で筆者が疑問を投げかけてはいませんか。たとえば第一段落の終わりが「では読書にはどういう効果があるのでしょう」と締められていたとします。こうした冒頭部の問いは主題であることが多いです。

そのあと「読書の効果」について具体例がいくつか挙げられ、最終段落付近で「読書の効果とは〇〇である」とまとめに入る構成が一般的でしょう。一度意味段落ごとに区切って読んでみるとわかりやすいです。

また、論説文は対比で書かれることが多いです。「自然と科学」「理想と現実」「西洋と日本」といったように対になる概念を比較して論じ、それぞれの違いを浮き彫りにすることで、筆者の主張を掘り下げます。違いの部分に線を引いてみてください。何を主張している文章なのかが明確になるでしょう。

重要な言葉には線を引く

受験では時間が限られています。何度も読み返していてはあっという間に時間切れです。ポイントをすぐおさえられるよう、問題文のなかに繰り返し出てくる言葉には線を引きましょう。また「つまり」「要するに」といった接続詞をつけて、具体例を抽象的な言葉へと言い換えている部分も、すぐわかるようにしてください。

知らない言葉にぶつかってもあせらない

語彙力のある人でも知らない言葉に出会う可能性はあります。文章内で頻繁に使われる言葉なのに知らなかったりすると、文意をどう理解すればよいのかわからずあせってしまいます。けれどそういうときは一旦落ち着いて、文脈を追ってください。

頻繁に使われるということは、見方を変えれば言葉の意味を理解するためのヒントが散りばめられているということです。前後の文に注目しましょう。

指示語がなにを指しているのかを把握する

指示語が出てきたらなにを指しているのか、ひとつひとつ確認しておきましょう。なんとなく読み流してしまっては意味を正確に把握できなくなります。

選択肢問題は消去法で

「次のうち、正しいものを選びなさい」といった選択肢問題がよく出題されます。選択肢のなかには「まったく逆の答え」「大げさに書かれた答え」「問題文には書かれていない答え」などのわかりやすい誤りが含まれています。しかしこうした問題には、ひっかけ問題が隠れていることが多いため慎重さが求められます。

誤りと思うものには消しこみを入れて、残った選択肢を見比べて、問題文と合致するものを選んでください。すぐに正解へとたどりつく必要性はないのです。

まとめ

たしかに読書量が多い子供のほうが語彙は豊富ですし、問題文に対して構えるところも少ないでしょう。しかし読解は技術です。大切なのはなんとなく読み流さないことです。

重要な言葉に線を引き、指示語の内容を把握し、構成から趣旨を読み解くことで正解にたどり着けます。読解に使えるテクニックをぜひ意識的に実践し、身に着けてください。

※記事の内容は執筆時点のものです

この記事の著者

フリーライター。大学卒業後、書店に勤務し、実用書や旅行書、新書等、幅広く売場を担当。書籍を扱うプロとして常にアンテナを張り、多岐にわたるジャンルに対して学びの姿勢を貫く。その後、医療系商社勤務を経て、難関中学受験をメインに据えた進学塾の講師を務める。出産を機に退職し、現在はフリーライターと双子の母を兼業中。台風のようなちびっ子たちに日々振り回されている。