中学受験ノウハウ

子供にイライラしてしまう……。親のストレスを和らげるために知っておきたいこと

2018年11月02日 ゆずぱ

息子が中学受験をしたいと宣言してから2年半。親子二人三脚といわれる中学受験は、親にとっても「ストレスの連続」というのが正直な感想です。

なぜこんなにストレスを感じるのか? 私の場合、多くが中学受験に対する知識不足からでした。でも、きちんと知識をつければ、ストレスを和らげることができます。今回は、私が親として息子の中学受験に向き合い、イライラしないために実施してきた考え方を紹介します。

成績・偏差値で感じる親のストレス

親のイライラで最も多いのが成績・偏差値についてでしょう。目標に届いていない偏差値をみても、危機感を持たない子供の姿にイライラする。そんな経験は、親のあるあるだと思います。

しかし、中学受験の大きな特徴である「中学受験をする小学生は少数派」ということを理解するとそのイライラも和らぎます。

中学受験する小学生は少数派

中高一貫校を除く公立中学校の場合、勉強が得意な子供も、苦手な子供も、ほぼ全員が高校受験を経て進学します。

ところが中学受験はどうでしょう。2018年度は首都圏(1都3県)で約48,500名の小学6年生が中学受験しました。これは首都圏の小学6年生の17.1%にあたります。

参考:四谷大塚主催 合不合判定テストの父母説明会資料(2018年10月14日)

この17.1%は明確に受験をするという意志を持った独特な集団です。私が感じた中学受験の特徴をシンプルに表すと、次の図のようになります。

母集団がハイレベルだと偏差値は低く出る

私の息子が中学受験を決意して、初めて受けた塾のテスト(約2,500人が受験した四谷大塚の公開組分けテスト)で息子が出した偏差値は……、なんと25でした。

目を疑いましたが、紛れもない事実。ところが、通っている小学校で同じ時期に受けたテストの偏差値は60以上だったんです。

こんなにも偏差値に差が出るのは、母集団の違いによるものです。中学受験する子供の親として、まず心得たいのは、親の常識と離れた偏差値が出ることを受け入れることです。

偏差値を見て感情的になる前に、一般的な偏差値のイメージを捨て、冷静に数字を見ることが大切です。

偏差値は変動しやすい ―― 1カ月で偏差値10下落も

そもそも中学受験をする母集団がハイレベルな子たちである。このことを正しく理解すれば、落ち着いて偏差値を見られるはずなのですが、学年が進むと「この偏差値じゃ志望校に届かない……」と、不安になってくるのが親の心情です。

子供の偏差値を冷静に受け入れるために知っておくべきことが、もうひとつあります。それは、中学受験の偏差値は変動が激しいことです。

私の息子の経験でも、わずか1カ月の期間で偏差値が10以上変動することがよくありました。これには、さまざまな理由があります。

出題範囲が全範囲でも、出題単元は偏っているので偶然苦手単元にあたってしまったのかもしれませんし、単純な計算ミスで偏差値を落としてしまったかもしれません。まだ小学生の子供ですから、体調によって調子が出ないこともあります。

しかも、前述のように、中学受験は比較的ハイレベルな子たちが集まっています。まわりの受験生たちも、日々努力を積み重ねている状況ですし、偏差値は変動しやすいのです。

中学受験の偏差値は変動して当然。そう心得えておけば、感情を抑えて、冷静になれることが多いのではと思います。

80%偏差値だけでなく、50%偏差値も眺めてみる

もうひとつ私が成績のイライラ軽減に活用したものがあります。偏差値表です。大手塾からは志望校に合格するための目安偏差値をまとめた偏差値表が公開されています。

模試の結果と、この偏差値表を見比べながら、受験計画について思考するわけですが、志望校の基準に届かない結果が連続すると、親の焦り・イライラがつのるものです。

一般的に公開されている偏差値表は合格率80%をまとめたものですが、合格率50%をまとめた表も公開されています。四谷大塚の「50偏差値」や日能研の「R3偏差値」です。

子供の模試の結果で不安な気分に陥ったときは、この合格可能性50%の表を見て、気持ちを落ち着かせるのもおすすめです。50%偏差値でも2人に1人は受かっているということなのですから、希望が持てます。

勉強指導で感じる親のストレス

中学受験が親子二人三脚であるといわれる理由のひとつに、親の勉強指導があります。これも、親としてストレスを感じるポイントです。

一般的に中学受験の勉強は、塾のカリキュラムに沿って進みます。家庭学習が非常に重要ですから、親が子供に勉強を指導することも多々です。

親が子供に勉強を教えるとき、心の中で「えっ、こんなこともわからないの!?」と思ってしまう。私の場合は、そんなことが日常茶飯事でした。子供と口論になる前に、子供の持っている前提知識を改めて考えると冷静になれます。

大人は知ってて当前でも、小学生の子供は知らなくて当然

「子供の前提知識は親が思っているほど豊富ではない」。

最初に気づいたのは損益算を教えているときでした。

いくら説明してもなかなか理解しない息子にイライラしかけていたところ、話をよく聞くと、実は息子にとっては「儲け」という言葉も「原価」という言葉も初めて聞く言葉だったのです。話が通じなくて当然です。

損益算で出てくる用語は、親が意識して子供に教えなければ、なかなか知りえない言葉です。日常生活では子供達は消費者の立場で、お店側の立場ではありませんから、知っているだろうと考えるのには無理があります。

イライラする前に、子供の前提知識をあらためて振り返ることが大切です。

親のストレス防止にも役立つ「エビングハウスの忘却曲線」

学習法を紹介した書籍などによく登場する「エビングハウスの忘却曲線」というものがあります。

人はいったん記憶したことでも、1日放おっておくと70%近く忘れてしまうというもので、この忘却曲線を意識して学習すれば効率的に記憶できるというものです。

実はこの忘却曲線、親のイライラ防止にも使えます。子供と勉強をしていると、たった1日前にやったことを忘れていて「昨日やったでしょ!」と叫びたくなるシーンがあります。そんな時、忘却曲線を思い出します。忘れている方が自然なのですから、冷静になることができます。

まとめ

中学受験は親子二人三脚です。勉強をする当の子供に大きな負荷がかかる一方で、親がストレスを感じることも多々あります。

この記事では2つの視点から親が感じるストレスを和らげるための考え方を紹介しました。ひとつは中学受験特有の偏差値について正しく理解するという視点。もうひとつは小学生の子供の特性を理解するという視点です。

中学受験は長い戦いです。ストレスをうまく和らげて、わが子の中学受験をしっかりとサポートしていきましょう!

※記事の内容は執筆時点のものです

この記事の著者

小学生の息子と娘を持つ2児の父親。某電気メーカーでシステムエンジニアの仕事をしながら息子の中学受験を成功させ、今度は娘の受験生活に奮闘中。親としての受験活動の中での気づきや実践している工夫に加え、自らの失敗談からの役に立つ情報をブログで発信しています。

中学受験ブログ「かるび勉強部屋」
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