中学受験ノウハウ 親の関わり方

中学受験に欠かせない息抜き ―― プラスの息抜きとマイナスの息抜き

2018年11月19日 水野若葉

人間のやる気・集中力は有限です。受験対策が必要とはいえ、ずっと勉強していると息が詰まって効率が下がってしまいます。当然、息抜きも必要です。

では、どのような息抜きがおすすめで、どのような息抜きはNGなのでしょうか。今回はおすすめの息抜き、避けたい息抜き、ストレスを溜めにくくするコツについてご紹介します。

おすすめ! プラスの息抜き

まずはおすすめの息抜きを3つ紹介します。中学受験でおすすめの息抜きは「運動」「学習マンガやCD」「勉強以外の習い事」です。

運動

大人・子供の区別なく、運動はストレス解消の手段として最適です。軽い運動をすることで、夜の寝つきも良くなります。内容はハードでなくて大丈夫。川沿いを散歩したり、ストレッチをしたりするのがおすすめです。

ご家庭の方も一緒におこなうのがいいでしょう。おしゃべりしながら体を動かせば、息抜きの時間がより楽しいものになります。

ただし、運動に苦手意識がある子だと、ストレスになってしまう場合があります。目的はあくまで息抜きですから「一緒にパンを買いに行って、好きなパンをひとつ買う」など、近所へのお出かけ程度にするのもよいでしょう。

学習マンガやCD

息抜きとして人気の高いアイテムです。とくに歴史は、ストーリー仕立てにすることでスムーズに覚えることができるので、マンガから興味を持たせるのがいいでしょう。「なんとなく頭に入れる」ためのアイテムとしては、暗記CDなども効果的です。

ちなみに、昔から学習マンガはありますが、昔と今ではイラストやストーリーの立て方が変わってきているそう。「子供のころ、読んだことがある」という方は、現代版を買ってみると驚きがあるかもしれません。

勉強以外の習い事

「勉強以外の習い事が息抜きになった」という子もいます。受験勉強が本格化すると、スケジュールの都合ですべての習い事をやめる方も多いですが、子供がどうしてもやりたいのであれば、息抜きとしてひとつ残しておくのも手です。

ただ、気をつけたいのは、家庭学習の時間を取られないようにすること。たとえば水泳は習い事の時間だけで済みますが、工作などは「残りは家で完成させてくるように」といった宿題が出されることもあります。勉強の時間が減ってしまいますので、教室内で完結することを重視して残す習い事を選びましょう。

これは避けたい、マイナスの息抜き

次に避けたい息抜きを紹介します。避けたいのは「終わりを決めない息抜き」「テレビ、ゲーム、動画サイト」「長すぎる旅行」などです。

終わりを決めない息抜き

どのような息抜きであっても、だらだら休んでしまうのは一番よくありません。音の出るタイマーで時間管理したり、「塾の授業が始まる○○分前まで」と次の予定を決めておいたり、息抜きをきちんと終了させる仕組みをつくっておきましょう。

テレビ、ゲーム、動画サイト

マイナスの息抜きの代表格です。これらは、大人でも自律のむずかしい娯楽です。小学生ならなおのことでしょう。大切な勉強時間を圧迫することになりかねません。

それぞれの家庭の方針や、まわりの友達との関係もあるので一概にいいにくいですが、いったん与えてから「受験のためにやめようね」と取り上げるのでは、子供がつらくなってしまいます。

「ゲームは中学生になってから」など、そもそも置かない、与えないことも検討するべきでしょう。動画サイトの場合は「食事の時間だけ」など、ルールを決めるのが必要です。

電子機器は保護者のベッドの隣に置くなどして「子供がこっそり触って寝不足に……」などとならないように管理しましょう。

長すぎる旅行

お盆や年末年始など、帰省も兼ねて旅行に行くご家庭は多いでしょう。ただ、勉強に注力すべき時期は、旅行日数・環境に気を配る必要があります。

大人でも連休明けは憂鬱になってしまうように、非日常が長く続くと日常に戻るのが苦しくなります。可能であれば泊まりがけの旅行は避け、日帰りにするなど、のんびりモードを持ち越さないように調整しましょう。

一方で、いったん旅行に行ったらきっぱりと勉強をやめ、思い切り楽しむほうがおすすめです。

勉強モードと休みモードがあいまいな状態が一番よくありません。勉強するときは勉強する、休むときは休む、とけじめをつけましょう。

息抜きの時間を少なく! ストレスを溜めない過ごし方

おすすめとNGの息抜きをご紹介したところで、そもそもストレスを溜めにくくし、息抜きの時間を短縮しやすい過ごし方を紹介します。ポイントは「学習塾で友達をつくる」「家族やきょうだいと差をつけない」です。

学習塾で友達をつくる

意外なことに、中学受験の経験者には「学習塾は楽しかった」という子も多いです。その理由のひとつが「友達とわいわい過ごせたから」。長い勉強時間・通塾時間であっても、友達と一緒だと案外ラクに過ごせるものです。

また、学習塾の友達は全員が中学受験志望者のため「勉強に対する温度が同じ」という安心感もあります。友達に触発され、親よりも中学受験に前向きになるケースもあるそう。可能であれば、学校の友達と同じタイミングで入塾してしまうのも手です。

家族やきょうだいと差をつけない

誰しも「自分だけが我慢している」と思うとつらいものです。親御さんがずっとスマホをいじったり、テレビを見ていたりするのに、子供だけが部屋で勉強……という環境では無理があります。

「家族は一蓮托生」という気分で、子供を一人ぼっちにしない環境をつくりましょう。とくに差が出やすいのがきょうだいです。

「下のきょうだいは夏祭りに行けるのに、自分だけ行けない……」などがあると、マイナスの感情を持ってしまいます。思い切って一緒に行くか、下のきょうだいにも我慢させるかして、差をつけない工夫をしましょう。

まとめ

今回は受験に欠かせない息抜きについてご紹介しました。息抜きを上手に利用すれば、勉強を効率的に進められます。気がゆるみすぎないよう注意して、受験期を乗り切っていきましょう!

※記事の内容は執筆時点のものです

この記事の著者

過去、学習塾の個別講師として、関西の最難関校(灘、甲陽、神戸女学院、四天王寺)志望者の指導にあたる。一方で、学校内容の補習や不登校の生徒の指導も行う。保護者相談も担当し、リアルな生徒・保護者の声と向き合った経験を生かして現在は教育ライターに。