連載 家庭で教える算数

今さら聞けない割合の計算の基本知識|家庭で教える算数

専門家・プロ
2018年12月20日 諸葛正弥

「割合の計算がよくわからない」というケースは少なくありません。たとえば、「100円の2割」といわれたときに、どういう処理をしたらよいか、イメージすら思い浮かばないということもあります。そこで、割合を学習する際に覚えておくべきポイントを3つおさえておきたいと思います。

割合の表し方

割合は「比べられる量」÷「もとにする量」で求められます。

しかし、これが問題で、言葉だけで学習をしていると、どっちが割る側で、どっちが割られる側なのか、わからなくなってしまいます。

ですから、分数でイメージをしておきましょう。

大切なことは、「基準になる数字が分母にくる」というイメージを持つことです。

そのイメージをする際に単純な例を思い浮かべて欲しいのですが、「1000人の中の1人」といわれたら、それは「1000分の1」といいますよね。

こうなると、元になる(1000人)中の1人というイメージがはっきりしてきます。

まずは「比べられる量」と「もとにする量」という言葉を覚えるより、「分母が基準になる」というイメージをしっかり作りましょう。

そのうえで、どっちからどっちを割るのか、という不安が出るのなら、

このように書いたときの「÷」の書き順に注目です。正しくは、「横棒」「上の点」「下の点」の順に書くのですが、「先に書くのが上」「後に書くのが下」なので、先に書いてある「1」が上になり、後に書く「1000」が下となります。

歩合と百分率

2つ目のポイントは歩合と百分率です。しっかりマスターしましょう。

具体的には「何割何分何厘」や「何%」という表現を小数に直せるか、または小数を「何割何分何厘」や「何%」に変換できるか、ということです。

まずは歩合から考えていきますが、

という具合に、小数第1位が「割(わり)」、小数第2位が「分(ぶ)」、小数第3位が「厘(りん)」という対応を頭に入れましょう。

(ちなみに小数第4位は「毛(もう)」です)

ですから、「0.351」の場合は「3割5分1厘」という表記になるのです。

逆に「5割2分」といわれたなら、小数第1位が「5」で小数第2位が「2」なので、「0.52」となります。

「割」「分」「厘」というのは小数第何位なのかという対応を表現したものだと結びつけておきましょう。

そして百分率ですが、全体を100としたときに、その中のどれくらいを占めているのかを現したものですので、「50%」というのは、全体を100とした中の半分ということになります。

ですから、「50%」というのを分数で表すと、

という式になり、「50÷100=0.5」となります。

こんなに難しく考えずに処理するのであれば、小数を100倍したら%になると覚えておきましょう。

ですから、「0.487」であれば、100倍して「48.7%」になりますし、「96.15%」であれば、100で割って「0.9615」という具合で簡単に変換ができるようになります。

割合を用いた計算式

3つ目ですが、「100円の2割」という計算をする場合に、割合の計算では「の」は「掛ける」と覚えておくと便利です。「のがけ」と覚えておきましょう。

すると、

「100円 の 2割」は、
「100円 × 2割」となり、
2割は「0.2」に書き換えて……、

となります。

100×0.2=20円

ということがわかるようになっていきます。

この例は単純なものですが、たとえば「5000円の何割が1500円ですか」という問いがあったとしても、

とすればよいだけですので、「のがけ」の原則は変わりません。

割合では「の」を「掛け算」にするというルールを守って式を作ればよいのです。

「5000×□=1500」であれば、
「□=1500÷5000=0.3」
すなわち「3割」となります。


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※記事の内容は執筆時点のものです

諸葛正弥
この記事の著者
諸葛正弥 専門家・プロ

建築家として建築設計の仕事をしながら、都内大手進学塾で長年指導を行ない、講師育成のインストラクターも務めた経験を基に授業力向上のスキルをまとめた書籍『イラスト図解でわかるプロ教師力アップ術55』(明治図書)を出版。その反響から教育委員会や各種学校などで講演や教員研修などを行なうようになり、T's skill教育技術研究所を立ち上げ、教務コンサルティングやT's skill教師塾を主宰・運営する。現在では諸葛正弥教育総合研究所として、広く学習相談やコンサルティングなどを行ないながら、実践の場として学習教室「まなび-スタイル」の運営を行なっている。

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