一緒に。(父娘の会話)|桜井信一コラム「下剋上受験」

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2015年9月18日 桜井信一

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桜井信一ブログ『父娘の記念受験』で過去に掲載されていた記事から、一部を編集して掲載しています。この記事の内容は 書かれたものです。

【本日のテーマ】
一緒に。

「今日は桜蔭学園の文化祭らしいよ」という私に。

「うん、知ってる」と答えた娘。

今はLINEの時代だからか、そういう情報は目にするのでしょう。

「ずいぶん経ったなあ。なんか思い出すね」

「う~ん、カエルの解剖は覚えてるけど」

私にだけしんみり感があり、娘にはありませんでした。

やはり、今の学校生活がある者とない者との差でしょうか。

薄らぐほど充実しているのはいいことだと思いながらも、もうひと言聞いてしまう。

「今なら桜蔭坂を歩くのは平気か?」

合格発表の日、もうここを歩くことはないだろうと振り返ったのは私だけで、確かに娘は一度も振り返らなかった。

そのシーンを本に書くとき、パソコンの前で目頭をおさえたのも覚えている。

娘の返事に、さすがに涙が出てきた。

「う~ん、父さんとなら無理かな」と笑っていた。

2015.9.28 am 7:00

桜井信一

※記事の内容は執筆時点のものです

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