連載 下剋上受験

万全の体調で受験会場に向かえますように|桜井信一コラム「下剋上受験」

専門家・プロ
2014年12月08日 桜井信一

今夜は、「万全の体調で受験会場に向かえますように」がテーマです。よろしくお願いします。

確かに考えないようにしておきたいことではありますが、確率が0でない以上は考えておかなければいけないと思います。

2月1日(関西の場合は1月17日)が体調不良という事態を。

そんなことは考えないようにしようとうやむやにしてしまうと、いざ子どもが体調不良になって受験会場に向かえなかったとき、色々頭に浮かんでしまうと思うのです。

小学校4年からこの日のために一喜一憂しながらも、弁当をつくり送迎をしてきた。

小学校に不満があってももう少しの我慢だと耐えてきた。

これまでにかけた大きな費用。
そして犠牲にした遊ぶ時間。

ずっと続けようと思っていた習い事もこの日のためにやめる決断をした。

何よりもこの受験は、色んな意味で第一歩だった。

体調不良は突然襲ってきます。

気持ちの整理をする時間なんて与えてくれない。

おそらく受験会場に向かうことを断念する決断は、前日か当日になる可能性が高いのです。

このとき、何も決まってないと皆さんなら何を恨みますか。

これが怖いと思うのです。

まったく考えたことがないなんて親はいないと思うのです。

頭をよぎったことはあるはず。

しかし、真剣に考えるのはなんか験が悪いような気もする。弱気になっているような気もする。

体調不良により受験会場に向かえない事態を考えるのは、不合格になったときのことを考えることと重なってしまう。

そうでしょうか。

2月1日に不合格になったときのことと、2月1日に体調不良で受験会場に向かえないときのこと、そのときはこうしようという「こうしよう」は同じでしょうか。

体調不良は1日で回復するとは限りません。

最悪の場合は、2日間ほど休まなければいけないことも十分に考えられると思うのです。

なんだよ! ずいぶん験の悪い記事だなー! と思うかもしれませんが、体調不良は「不運」でしょうか。

うまくいえないのが残念ですが、私は「不運」ではないと思うのです。

そして、皆さんも体調不良による欠席が「不運」ではないことはよくご存じだと思うのです。

この事態を想定して考える準備は、皆同じじゃないのは当然のこと。誰かにアドバイスを求めるような話じゃない。

 

体調によっては保健室受験という手段があります。学校側も慣れたものでしょうから、前日に問い合わせても十分間に合うと思います。

しかし、受験会場に向かえないときは「不合格」ではなく「棄権」です。これをごっちゃにしてはいけないと思うのです。

子どもは余計なことまで考えなくていいと思います。しかし、親は考えておかなければならない「あり得る可能性」だと思うのです。

 

私は可能性の低いことは深く考えないようにして生きてきました。

これがなぜか起きるんです。高い確率じゃないけれど、印象に残ってしまう。

考えず突っ込むことが男らしいみたいに思ってきました。まあ、そんなわけないし、大人の発想じゃない。

「運が悪かったから仕方ない」そう考えて生きてきました。

でも最近そうは思わなくなってきました。私も遅ればせながら大人になってきたのでしょうか。

よく考えると、「運が悪かった→仕方ない」なんて考え方はちょっとダサすぎた。

まるで考えてなかった証拠です。

冬休みになると、いよいよ準備の嵐。冷静に考えることができるのも、今週か来週までですね。

十分考えたあと、一緒に祈りましょう。

「万全の体調で受験会場に向かえますように」と。

それでも万一の事態が起きたら、そのときいってあげてください。

「心配するな。ちゃんと考えてある」と。

その言葉に、子どもはどんなに救われるかわかりません。

2014.12.8 am 0:00

桜井信一

※記事の内容は執筆時点のものです

桜井信一
この記事の著者
桜井信一 専門家・プロ

オンライン塾「下剋上受験塾」主宰。中卒の両親のもとで育ち、自らも中卒になる。 娘の下剋上のために一念発起して小5の勉強からやり直す。塾には行かず、父娘の二人三脚で偏差値を41から70に上げ、100%不可能とされた最難関中学「桜蔭学園」を目指した。その壮絶な受験記録を綴った『下剋上受験』はベストセラーに。 2017年1月には待望のドラマ化。学習講座「桜井算数教室」「国語読解記述講座」にはのべ2000人の親子が参加し人気を博した。2020年、オンラインの「下剋上受験塾」を立ち上げた。

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