中学受験ノウハウ 親の関わり方

計画倒れを防ぐコツを紹介。続けられる学習計画を立てよう

2019年4月17日 伊藤仁人

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中学受験は「学習計画を立てること」がとても大切です。一方で、やることを詰め込みすぎてしまうと計画倒れになってしまうことも……。そこで今回は、上手な学習計画の立て方を解説します。目標設定の方法や計画の進め方をチェックして、お子さんと一緒に学習計画を立てましょう。

学習計画は細かく立てる

計画を立てるために、まずは目標設定が必要です。目標設定の立て方を説明します。

目標は小さく設定する

・長期目標→ 志望校合格
・中期目標→ 偏差値を50以上にあげる
・短期目標→ 次の模試で80点以上とる

期日と勉強量を考えておく

短期目標までつくれたら、つぎに学習計画を決めます。ポイントは、期日と勉強量をあらかじめ決めておくことです。

問題集を今週中に25ページ終わらせる

学習計画は細かく設定しましょう。「ここまで勉強が進んだ!」という達成感を感じやすくなります。モチベーションが途切れることなく机に向かえるようになりますよ。

勉強量は1か月のゴールをもとに決める

勉強量は、1ヶ月で達成したいゴールから逆算して決めます。それをさらに1週間、1日と分けていきます。

・今月(ゴール):問題集を100ページ進める
・1週間:25ページ進める
・1日:5ページ進める

思うように計画が進まないこともありますよね。しかし、あくまで今月のゴールを達成することが大事です。「1日~2日のズレは挽回できる」と柔軟に考えておくことが大切です。たとえば、問題集の苦手な単元でつまずいているのに無理に計画を進めようとすると、苦手克服が後回しになってしまいます。計画をこなすことが目的にならないように注意しましょう。

学習計画をもとに勉強を続けるコツ

学習計画は立てて終わりではなく、実行に移してこそ意味があります。しかし風邪を引いてしまうなど、思うように計画が進まないこともありますよね。学習計画を実行し続けるためのコツを紹介します。

「調整日」を意図的につくる

学習計画を立てるときに「調整日」を設けておきましょう。2週間に1日が目安です。予定どおりに勉強が進まなかったときに、帳尻を合わせやすくなります。勉強が後ろ倒しにならず、計画倒れを防いでくれますよ。

月ごとの学習計画から見直すことも大切

長い間体調をくずしたり、想定外のことが起きたりしたときは、スケジュールを計画し直すことを考えましょう。せっかく立てた計画を考え直すのはもったいない気もしますが、計画はあくまで目標を達成するための手段です。計画を立て直すことで、「時間の余裕が足りなかったな」と気づけることも。試行錯誤しつつ、無理のないスケジュールを立てましょう。

塾の「復習日」をつくる

塾に通っている場合は、家庭の学習計画を立てるときに塾の「復習日」を入れておくのがおすすめです。「復習日」とは、塾で習ったことを自宅で復習する日のこと。進度がはやい塾や宿題が多い塾は、自宅でも勉強をする必要があります。「復習日」を意図的につくることで、「塾の進度に置いて行かれない」「塾で習ったことが定着する」というメリットがあります。

「計画倒れ」防止のために親子で進捗確認をする

目標や学習計画は立てたら終わりではありません。定期的に見直しが必要です。計画を見直すときのポイントをチェックしましょう。

1か月ごとに計画の振り返りをする

目標や学習計画は1ヶ月ごとに見直すのがおすすめです。「何ができて、何ができなかったか」を親子で話し合いましょう。「できなかったこと」を確認するだけでなく、「なぜできなかったか」を洗いだします。そして今後はどのように取り組んでいくのかを決めていくのがポイントです。子供だけで計画の振り返りをするのは難しいので、親子で一緒におこないましょう。

子供に「やること」を宣言させる

誰かに言われたことに嫌々取り組むのは、大人だって辛いですよね。取り組むことを、子供自身に宣言させてみましょう。自分で決めて勉強するのと、言われたまま勉強するのとでは、モチベーションが違ってきます。宣言させるポイントは、親御さんが問いかけをすることです。

・「先月は5時間で20ページ進んだけど、今月は何時間でできそうかな?」
・「前回ミスが多かったところ、別の練習問題をいれてみる?」

学習計画は中学受験の基本! 計画は必要に応じて見直そう

目標は頑張れば手が届くものに設定しましょう。高すぎる目標は、勉強のやる気をそぐ原因になりかねません。学習計画を設定するときは「まずは計画どおりにやってみる⇒必要に応じて修正する」という柔軟さが必要です。計画倒れしにくいスケジュールを組んで、目標達成への一歩を踏み出しましょう。

※記事の内容は執筆時点のものです

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