連載 下剋上受験

どうしてマルつけしてないの?(目的を変える)|桜井信一コラム「下剋上受験」

専門家・プロ
2015年10月09日 桜井信一

桜井信一ブログ『父娘の記念受験』で過去に掲載されていた記事から、一部を編集して掲載しています。この記事の内容は 書かれたものです。

【本日のテーマ】

イメージのズレが生じる

これを受験生に見せると、いろいろな答えが返ってくると思うのですが、皆さんのお子さんはどうでしょう。

B型を希望する子が多いのではないでしょうか。

しかし、親はA型がうれしいのでは?

「C型だけは勘弁してー」という方が多いかもしれませんね。最後の上昇が受験に間に合わないかもしれないわけですから。

 

問題はそこではなくて、親子でA型とB型とが分かれた場合、非常にマズイと思うのです。

期待にズレが生じると、バトルになる確率が高まります。思春期にバトルになると、もう手が付けられないことってよくあると思うのです。

この合格までに描く曲線のイメージが親子で異なるために、バトルが起きる。親がA型希望だと、B型を希望しているわが子を急かす。余計にB型になりにくくなり、さらにバトルになる。

心当たりはありませんか?

 

これを親子で揃えておくというか、互いに確認しておくことってとても重要だと思います。

できれば、父・母・子と同じが一番ですよね。一致さえしていれば、C型でもいいと思うのです。

いや、C型は親も覚悟していないと実現しない可能性だってあります。

中学受験はどうしても一喜一憂しがちですが、おおまかな流れをイメージしておきたい。はやる気持ちを抑えてまで。

 

いわゆる「いい受験」というのは、親子でこの曲線が一致している場合に経験できるものだと思います。

あと4ヵ月半から5ヶ月で受験を迎える6年生の皆さん。もしC型になりそうならば、この際「C型で行こう」と本音で話し合う作戦もありかもしれません。

慌てるばかりで結局積みあがらない暗記。それよりは、じっくり行く方が上乗せが期待できるかもしれない。

そんなことを思うのでした。

2015.8.29 am 7:00

桜井信一 

【本日のテーマ】

どうしてマルつけしてないの?

下剋上算数を解いているある6年生の様子を記事でみたという保護者の方から、「どうしてマルつけをしてないの? あのあと桜井さんがマルつけをするの?」というご質問がありました。

 

やっと、気付いてくださる方がいましたか……。

 

下剋上算数を一緒に取り組んだことがある方はご存知だと思うのですが、私はマルつけをしないのです。

もちろんいつかはやります。でも、早い段階ではしないのです。

 

伸び悩む子の多くが、マルつけを楽しんでいます。マルになるかどうかが勝負であり、マルならそれで満足なのです。

むしろバツになった方が反省があるのに残念ながらマルになるわけです。

伸び悩むということは、解き方に問題があるわけです。そこが重要であって、マルかバツかは別問題。解き方、手順があっていてバツになるときって計算間違いのときくらい。この計算間違いをなくす勉強は、別単元だと考えているわけです。

つまり、計算問題で計算ミスをなくす練習をする。その計算問題もまた計算手順が重要でマルかバツかよりも手順が大事なのです。

でも子どもはマルつけをしたがるのです。

そこを遮断するために、私はマルかバツかにまったく興味を示さないことにしているのです。

私が全然答えを見ないので、下剋上算数を解いている子どもは拍子抜け。

私が「よし! よく出来た! ずいぶんできるようになったじゃん!」と言っているのに、まだマルつけをしない。

すると、子どもはマルつけをしたがるのです。

でも、私は「そんなのどうでもいいから終わり終わり」といいます。

 

最初は子どもも「ありゃ?」という感じなのですが、だんだんわかってくれるのです。

(このオッサンはマルつけに興味ないんだな。式や図にうるさいけど)

なんて思っているかも。

 

完全にフォームが固まるまで、徹底してマルつけをしないのです。

 

例えば、リンゴや”かき”が出てくる問題。

自分が出した答えが、仮にりんご500円だった場合、マルつけをしてバツだと気付くのではなく、「リンゴが500円っておかしいな」と気付いて欲しいのです。

もっというと、解いている最中にあり得ない数になった時点で立ち止まって欲しいのです。

その習慣をつけるには、答えを出してからバツに気付くような勉強をしてはいけないと考えています。

だから子どもにマルつけをさせていないのです。

もちろん最終的にはマルつけをします。形ができて、答えに”あたり”をつけることができるようになってくれば、マルつけをして正答率を確認します。

そのときは、横で見ている必要のない段階。つまり、私が必要ではないときだと思っているのです。

問題を解きながら、多分こういう数あたりが正解。そういう意識を持ちながらなら途中で立ち止まることが可能。しかし、マルつけにワクワクする子は、途中経過は何も考えていない子が多いのです。そこが弱点。

6年生になると、マルかどうか1問ずつ確認します。それは解いているレベルがすでに高く、しかもフォームができあがっている子の場合です。この場合も、まとめてマルつけはしないのです。1問ずつ確認します。

反省はいますぐやる。それから次に進む。

 

おかしな勉強法かもしれませんが、別に横着しているわけではないのです。

いろんなこと、娘のときにもっと早い段階で気付いてやれば良かったかななんて。まあ、今さら思うほど暇じゃないけど。

2015.10.9 am 7:00

桜井信一 

※記事の内容は執筆時点のものです

桜井信一
この記事の著者
桜井信一 専門家・プロ

オンライン塾「下剋上受験塾」主宰。中卒の両親のもとで育ち、自らも中卒になる。 娘の下剋上のために一念発起して小5の勉強からやり直す。塾には行かず、父娘の二人三脚で偏差値を41から70に上げ、100%不可能とされた最難関中学「桜蔭学園」を目指した。その壮絶な受験記録を綴った『下剋上受験』はベストセラーに。 2017年1月には待望のドラマ化。学習講座「桜井算数教室」「国語読解記述講座」にはのべ2000人の親子が参加し人気を博した。2020年、オンラインの「下剋上受験塾」を立ち上げた。

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