
テストの点を効率良く伸ばすには、ケアレスミス・うっかりミスの克服から
わずか1点の差が合格・不合格を分ける中学入試において、多くの受験生が得点アップに向けて努力を重ねます。そこで注目したいのが、ケアレスミス・うっかりミスです。克服すればライバルに差をつけるチャンスです。そこで、100点満点を取れる子が実践する見直しのコツを紹介します。
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ケアレスミス・うっかりミスの放置は怖い
次のような原因で失点を経験したことはありませんか?
- 答えを別の解答欄に書いた
- 正解は「イ」だとわかっていたのに「ウ」と書いた
- 単位を書き忘れた
- 「平仮名で書きなさい」という指示を読まずに漢字で答えた
- 普段は難なく解ける計算を間違えた
いずれも不注意が原因です。正解できたはずの問題なだけに、悔しさも倍増です。これが「うっかりミス・ケアレスミス」です。
その受け止め方で大丈夫?
こうしたミスで怖いのは「まあいいか」「仕方ない」で済ませることです。
「わかってはいたし、歯が立たない問題でもないし、勉強不足ではないな……、うん。だから、次は大丈夫!」などと軽く捉えがちです。
しかし、その「だから、次は大丈夫」は根拠がなく、手立てを打たぬままでは、またミスを繰り返します。
実はコスパが良い「見直し」
「わからない問題を解けるようにする」「新たに覚える」「読解力をつける」といったハードルを超えるには、多くの勉強時間が求められます。
しかし、うっかりミス・ケアレスミスの克服に必要なのは「見直し」だけ。塾や家庭での学習時に正解できた問題を、ミスなく得点すればよいのです。
したがって、見直しはハードルが低く短時間でテストの点を伸ばしやすいことに加えて、多くの子が「まあ、仕方ない」で済ませがちなぶん差をつけやすい部分ですから、コスパが良いといえます。
100点満点を取れる子が実践する、たった2つの見直しの心がけ
どんなに成績優秀な子にでもミスは起こります。しかし100点満点を取れる子は、自分のミスをテスト時間内に発見し、修正できるのです。この「ミス発見・修正力」こそが肝心なところで勝敗を分けます。そのために実践すべき見直しの心がけはたった2つです。
【1】「ミスがあるはず」を前提にする
見直しに大切なのは、「自分がミスをしているに違いない」という発想です。「ミスはないはず」という意識だと、注意力散漫になりミスを見落としやすくなります。「ミスがあるはず」という前提で、注意力を研ぎ澄ませることが鉄則です。
【2】「ミスの原因」を記録する
ミスした際には、自分で書いた解答の隣に「ミスの原因」を記録します。「問題をよく読んでいなかった」「自分の字を読み間違えた」など、原因は人によってさまざまです。しかし、それらを記録し自分のミスパターンを把握することで、見直しのポイントが絞られ精度が上がります。
家庭学習で親が注意すべき点
親が家庭学習に付き添う場合、ミスが発生したら直ちに修正を促せます。しかし、これは最善策とはいえません。
テスト本番は誰も助けてくれないので、「誰かがミスを指摘してくれる」という状態からの自立が必要です。そのために、「子供が自分でミスを発見・修正する力」を養うことが肝要です。親は、答え合わせの際までグッと堪え、敢えてミスを指摘しないことが大切です。
- この間違い、悔しかったねえ。次はここに気を付けよう
- さっきみたいなミスがないか、見直しは大丈夫?
- このページのなかで間違いが◯◯個あるよ、探してみよう!
などの声かけを通じて、ミス発見・修正を家庭学習のなかに取り入れることをおすすめします。
ケアレスミス・うっかりミスは伸びしろ
得意教科であれ不得意教科であれ、ミスをしない受験生はいません。わずかな差で合否が分かれるのですから、失点の可能性は1%でも低くする努力が大切です。自分のミスと向き合うのは嫌なものですが、それを「自分の伸びしろ」と考えることで、合格に近づくことができるのです。
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