中学受験ノウハウ 親の関わり方

家庭でできる子どもの知的好奇心の育て方

専門家・プロ
2019年5月13日 水溜 兼一(Playce)

中学受験を成功させるためには、子どもが物事を探求しようする心、いわゆる「知的好奇心」を育むことが欠かせません。じつは、子どもにとっては遊びが、知的好奇心を伸ばす大きなきっかけになります。今回はおすすめの遊びや、そのなかで知的好奇心を育むコツを紹介します。

子どもには遊びを通してさまざまな経験をさせることが必要

物事を深く知りたいと思う「知的好奇心」は学びの原点であり、勉強の原動力になるものです。中学受験は学ぶべきことのボリュームが非常に多く、子どもに知的好奇心がないと、勉強は機械的に内容を覚え続ける苦行になりかねません。

では、子どもの知的好奇心を育むためにはどうしたらいいのでしょう? 子どもは、自分が日常生活で経験したことが勉強の内容に出てくると、「あっ、あのときのあれだ!」と興味関心を持つようになります。

遊びと勉強もリンクしていて、遊びで経験したことが勉強内容に出てきたり、勉強で得た知識を遊びに生かしたりすることによって、「もっと深く知りたい」という気持ちが湧いてきます。ですから、子どもには遊びを通してさまざまな経験をさせることが大切です。

自然は子どもにとって絶好の遊び場

さまざまな遊びで一番のおすすめは、子どもを自然のなかに連れて行き、好きに行動させることです。自然は変化に富んでいて、日々違う発見がありますから、飽きることはありません。

植物や昆虫を見つけたり、川で石を投げたり、いろいろなことを通して、自発的に「これは何だろう?」「どうやったらいいんだろう?」ということを考えます。ポケット図鑑や双眼鏡を持って、自然のなかでいろいろなものを見つけてみましょう。

遊びながら「この植物は何だろうね?」「東西南北はどっち?」「今日は何時頃日が暮れる?」など、子どもに尋ねてみるのも効果的。単純な質問でも、そこに理科や算数などの要素が少し入るだけで、子どもはそれを入り口にして、各科目への興味関心が深まっていきます。

ほかに、動物園や水族館、博物館などに出掛けるのも良いと思います。子どもが興味を持ったものがあったら、その後で図書館に行くのがおすすめです。

子どもにとって自ら体験したことはインパクトがあります。自ら見たものを本で再発見すると、「この前のあれだ!」という思いを抱くはず。その気持ちをきっかけに、物事を調べていく力を身に付けることができます。

遊びのなかに各科目との接点をつくる工夫を

休日を利用して家族で遊びに出掛けるとき、ちょっとした工夫で、各科目との接点をつくることができます。

例えば、私の子どもは歴史好きだったので、家族で東海道五十三次を歩いたことがあります。いろいろな歴史的な建物を見るので日本史の勉強になるのですが、道中、私は子どもに、あと何時間歩けばどこまで行けるのかを、地図を見せながら計算させました。さらに、有料の歴史館などを回るときは、前もってお金を与え、予算内でどの建物を回るのか、計画を立てさせました。

遊びのなかで自ら地図を広げて調べる、速度や金額を計算する経験をさせると、勉強で計算問題や地理の問題に取り組むときに、自らの経験がよみがえります。すると知的好奇心がくすぐられて、もっと深く学んでみたいと思うようになります。

ゲームで知的好奇心を伸ばすこともできる

家庭で手軽にできるゲームでは、「しりとり」が効果的です。子どもは、自分よりもボキャブラリーが豊富な親としりとりをすることで、さまざまな知らない言葉を耳にします。すると、「何だろう? 知りたい!」という気持ちが芽生えます。

しりとりをするときは、最後に「ん」がつく言葉をNGにするだけでなく、真ん中に「ん」がつく言葉もNGにするなど、いろいろな条件を設けてゲーム感覚で行うと飽きずに楽しめます。

ゲームというとコンピュータゲームが好きなお子さんも多いと思いますが、ときにはこういったゲームも子どもの知的好奇心の扉を開いてくれることがあります。

過去に私が教えた塾生は、戦国時代を舞台にしたゲームにはまり、そこから歴史書などをたくさん読んで、日本史や世界史の試験で満点を取るほど、知識を深めたケースもありました。子どもは何がきっかけで知的好奇心が伸びていくかわかりません。コンピュータゲームばかりというのは問題ですが、ある程度は子どものやることを肯定的に見ていく姿勢も必要だと思います。

※記事の内容は執筆時点のものです

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