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資本主義とは? 社会主義とは? 小学生にもわかりやすく解説 (1ページ目)

2019年5月30日 ゆずぱ

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開成中学校の2018年度「社会」の入試問題では、冷戦の西側陣営と東側陣営の持つイデオロギーについて、つまり「資本主義なのか社会主義なのか」を答えさせる問題が出題されました。

「資本主義と社会主義についてわが子に説明しよう」とインターネットで検索したところ、小学生にはちょっと難しい説明ばかり……。そこで、この記事では資本主義や社会主義について、小学生でもイメージしやすいように解説します。 

厳密な定義よりもまずはイメージをつかむ

インターネットで「資本主義」「社会主義」と検索してみると、厳密な定義の解説や細かい歴史の経緯から説明されている記事が多いんですね。歴史の勉強を始めたばかりの小学生にはとても難解です。まずは、厳密な定義よりもザックリとしたイメージをつかむところから解説します。

資本主義と社会主義のイメージ

資本主義をシンプルに表現するならば、「“個人が自由にお金儲けをしてもいい”という社会を目指すもの」といえます。一方、社会主義は「いやいや、“お金はみんな(つまり国)で管理してみんなで平等に分けよう”という社会を目指すもの」というイメージです。

資本主義や社会主義の定義そのものではありませんが、シンプルに表現すると以下の図のようになります。

それでは、資本主義と社会主義の特徴をみてみましょう。

資本主義の特徴

資本主義の特徴はふたつあります。1つめは、資本主義の社会では個人で自由にお金儲けができるので、自由な競争が発生して経済が発展するということ。競争がある世界では、人々は競争に勝とうと頑張ったり、新しいことを考えたりします。その結果、社会全体の経済が発展する傾向にあるんですね。

資本主義の2つめの特徴は、競争が行われるので勝つ者と負ける者が現れ、社会格差が生まれることです。格差とは、言い換えると「貧富の差」のこと。大金持ちの人がいる一方で、毎日の生活に苦しむほど貧しい人々もいる、ということです。

社会主義の特徴

社会主義の特徴もふたつ紹介します。1つめは、全てみんなのもの(国のもの)となるので、国民全員が平等になることです。そのため、大きな貧富の差がなくなるのが社会主義の大きな特徴です。

社会主義の2つめの特徴は、競争がなくなることで経済の発展が停滞してしまうことが多々あることです。平等で競争がない社会では、「努力して頑張っても、新しいことを考えても報われない」と考える人々が出てきます。その結果、経済が停滞してしまう傾向があります。

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