
勉強の「さぼり癖」をどう克服するか
中学受験をする子供たちの多くは、勉強にうんざりし、さぼりがちになる時期を経験します。この記事では、子供の「さぼり癖」をどう克服すればよいのかについて紹介します。
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子供の「さぼり癖」に気づくためには
中学受験をめざす家庭では、子供が解けない問題を洗い出すため、親が毎日学習ノートをチェックしているケースが少なくありません。そうした家庭は、子供の勉強がはかどっていなければすぐに気づくはずです。勉強のペースが落ちたからといって頭ごなしに「さぼり癖がついた」と決めつけては子供の反発を買うだけですから、「この単元は苦手なの?」と尋ね、反応を見るようにしましょう。
一方で、親が子供のノートにほとんど目を通していない家庭もあります。筆者の塾講師の経験上、完全に子供任せにするのはあまりおすすめできません。子供が「親は自分の勉強に対してさほど関心がない」と思い込み、やる気を失い、さぼりがちになるケースを見てきたためです。
毎日は難しくても、塾の授業回数と同じぐらいの頻度で子供の学習ノートに目を通しておくとよいでしょう。「宿題はやっているか」「前回の授業の復習はできているか」を確認してみてください。子供の学習状況を知ることで、学習姿勢の変化に親は気づくことができます。
勉強をさぼりがちな子供への対応
さぼり癖のある子供への効果的な対応を紹介します。
ネガティブな接し方は避ける
子供に有効なのはネガティブな物言いよりも、ポジティブな物言いのほうです。たとえば宿題に取りかからせるにしても、「早く宿題をしなさい!」と指示するのではなく、「宿題を先に片付けたら、学習計画は上手くいきそう?」と質問する、といったアプローチをとりましょう。
短時間だけ勉強する指示を出す
なかなか勉強に取りかからない子供には「5分だけ勉強しよう」という声かけをしてみてください。長い時間勉強をやらなければならないと思うから大変なのであって、短時間であればハードルが下がります。一度取りかかってしまえば、意外と長く勉強できるものです。
ルールづくりは、親が一方的に押しつけない
携帯電話やスマートフォンは、勉強が終わるまで親が預かるようにしたいところですし、ゲームや漫画をすぐ手に取ってしまう子供であれば、自室ではなくリビング学習に切り替えたいところです。ただし、そうしたルールは親が一方的に決めると子供の反発を買いやすくなります。勉強中に、子供が集中できていないことがあれば、「どうしたら勉強から脱線しなくなる?」と声をかけてみてください。
できるだけ子供に裁量権を委ねて勉強をするうえでのルールを決めさせます。のちのち「言った」「言っていない」でもめないように、その場で書き出しておきましょう。
もちろん、子供のつくるルールです。最初は親から見て「絶対に上手くいかない」という案がほとんどでしょう。しかし、あえてそのルールでやらせてみて、問題にぶつかるたびに子供にアップデートさせていくことが大切です。その積み重ねが徐々に「ルールを守る」「自分で決めたことをやる」意識を育みます。
「さぼり癖」克服に向け、親は子供の意識を育てる
親は子供の勉強のペースを把握し、最近さぼりがちだと感じられたら、子供を抑えつけるのではなくポジティブに声かけすることを意識してください。
勉強をさぼらないためのルールづくりは、子供に決めさせてみましょう。穴だらけのルールをアップデートする期間が続き、イライラさせられるかもしれませんが、大人が決めたルールを押し付けるよりは長い目で見て効果があります。親はサポート役に徹し、「さぼり癖」を克服できるよう、子供の意識を育ててあげるとよいでしょう。
※記事の内容は執筆時点のものです
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