三角形と比で苦戦するのはなぜ? つまずきやすいポイントとその解決策を紹介
中学受験算数の図形分野には、相似などの性質を利用して三角形の辺の長さや面積を求める単元があります。しかし、この単元では比を使うため、多くの小学生が苦戦します。今回は、三角形と比でつまずきやすいポイントとその解決策を紹介します。
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相似比や面積比に入る前に、比の計算を練習しよう
※画像はイメージです
三角形と比でつまずく子供たちの中には、そもそも比の計算を苦手とする子供がいます。「考え方は分かっても、計算がわからなくて正解できない」という場合は、次に紹介する計算の基礎を徹底的に鍛えましょう。
小数や分数の比にも整数の比と同じルールを適用する
小数や分数の比は整数に直すと簡単になります。比を簡単にするには、全体に同じ数をかけたり、全体を同じ数で割ったりします。
たとえば、「0.5:1」は、全体に10をかけて「5:10」にします。この後、全体を5で割って「1:2」にします。同様に、「1/6:1/3」は、全体に6をかけると、分母が約分されて「1:2」になります。
「5:10」が「1:2」だと理解できても、「0.5:1」や「1/6:1/3」を「1:2」だと納得できていない子供は多いものです。そういう子は、「小数や分数の比にも整数の比と同じルールを適用する」という意識を持つことが大切です。
スラスラ手が動くまで「外項の積=内項の積」を練習する
□を含む比の式から□の値を求める方法は2種類あります。「□:3=8:12」を例に考えてみましょう。
1つめは、比例の考え方を使う方法です。「:」の左側同士、右側同士を比べます。「□:3=8:12」では、右側同士を比べて「12÷4=3」です。左側同士も同様に4で割って「□=8÷4=2」と求められます。
2つめは、「外項の積=内項の積」を使う方法です。外項は、比の式の左端と右端にある数です。内項は、「=」を挟んで隣り合う数です。「□:3=8:12」では、「外項の積=内項の積」から「□×12=3×8」が成り立つので、「□=3×8÷12=2」と求められます。複雑な計算ではこちらの方法が便利です。
スラスラ手が動くまで「外項の積=内項の積」を練習しておかないと、相似比や面積比を利用する問題で何もできなくなります。
図形をしっかり観察して、解法を正しく選ぼう
比を使って三角形の辺の長さや面積を求める場合、解法自体は数種類しかありません。しかし、「どのタイプの問題でどの解法を使うの?」と悩んでしまう子どもたちがいます。解法を正しく選ぶには、図形をしっかり観察して、相似とそれ以外を区別することが大切です。
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