勉強習慣・生活習慣#3 子どもにどんな本を買えばいいの?|学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」
図鑑のような勉強に関わるもので、かつ本人が好きな本を買い与える
― Point ―
「興味を持つことはいいこと!」ととらえて本への投資は惜しまない
いろいろな本が書店で売られていますから、「どんな本を読ませたらいいのだろう」と悩むことがあるのではないでしょうか。
親としては、
「自然科学に興味を持ってほしい」
「『かいけつゾロリ』(ポプラ社刊)は卒業して、もう少し難しい物語にも挑戦してほしい」
などと思うこともあるでしょう。
でも、もっとも優先したいのは、子どもが前向きに読める本を選ぶことです。
小学生時代の読書では、何よりも「読み慣れる」ことを優先させてください。文字、文章にたくさん触れて、読むことが苦痛にならないようにすること。読むスピードを高めること。こちらのほうが大切です。
それには、子ども自身が前向きに読めるテーマの本をどんどん買い与えることです。「勉強にまったく関係がなく、かつ文字が少ない本」は、さすがに避けたほうがいいでしょう。
■文字が多ければテーマは何でもOK
■図や絵が多いものなら勉強に関係するもの
日頃からこんなふうに意識しておくと、選びやすくなります。
また、子どもが望んでいないのに、分厚い本を買うことはできるだけ避けましょう。なかなか読みきれないからです。
親が一方的に読ませたい本を買って、結局途中までしか読まなかったら、子どもに「誤った成功体験」を積ませることになります。「いやになったら最後まで読まなくていい」という体験をすることで、逃げることが習慣化してしまうのです。
『かいけつゾロリ』シリーズばかり読む小学2年生の女の子がいました。このシリーズしか読まないことに、親御さんは不安を抱いていましたが、読みたいものは何でも買い与えたり、図書館で借りてきたりしました。ひと通り『かいけつゾロリ』シリーズを読み終えても、また同じものを読むことの繰り返し。それでも親御さんはぐっと我慢していたところ、3年生になって、長編の『モモ』(岩波書店刊)を読みたいと子どもが言ってきました。読み切るのを条件に買ったところ、ちゃんと(中身がしっかり理解できたかどうかはともかく)読み終えました。
自信をもった女の子は、それ以降さまざまなジャンルの本を手にとるようになり、読むスピードも圧倒的にアップ。塾でも国語の成績が上位で安定するようになりました。忍耐強く待ったご家庭の方針が功を奏した例です。
※記事の内容は執筆時点のものです
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