中学受験ノウハウ 通塾の悩み

中学受験、学習量が増えてつまずく「小4の壁」を乗り超える方法とは?

専門家・プロ
2019年6月26日 水溜 兼一(Playce)

中学受験を目指す子どもは、小学3年生の2月(新4年生)から塾に通い始めることが一般的です。しかし、学習環境の変化が原因で、勉強でつまずいてしまうこともあります。学ぶ内容が増えていく時期に家庭でサポートできることを紹介します。

塾通いを始めると学習量はぐっと増える

中学入試では、小学校での学習範囲を超えた問題が出るケースも多く、幅広い知識と応用力が必要になります。特にトップクラスの中学校に合格するためには、かなり高度な問題を解かなければなりません。当然、学習量が増えるので、子どもが塾通いを始めると、「こんなに学ぶことがあるのか」と驚かれる保護者の方が多いようです。

この「量的な問題」は、子どもにとって大きな負担になります。学ぶことが多すぎて勉強への意欲を失い、挫折してしまうことにもなりかねません。そこで大事なのが、家庭で効率よく学習を行うことと、勉強へのモチベーションを上げることです。

スケジュール帳を使って、やるべきことを「見える化」する

家庭での学習を効率よく進めるためには、やるべきことの把握と、きちんとした時間管理が欠かせません。そのために必要なのが、「スケジュール帳」です。中学受験に成功する子どもたちの多くはスケジュール帳をうまく活用しています。学校に時間割があるように家庭でも時間割をつくって勉強に取り組みましょう。

まず、1日のタイムテーブルが一目でわかるスケジュール帳を用意します。次に、「朝食前の30分は理科の勉強をする」「夜○時から30分間は、学校の宿題をする」といったように、1日の予定を具体的に書き込みます。このとき勉強の予定だけでは、子どもの気持ちが苦しくなってしまいますから、「夕食後から30分は遊び時間にする」など、息抜きの時間もきちんと確保するようにしましょう。そして、勉強をしたら該当箇所を赤線で消していきます。すると、どれだけ勉強したかが目に見えてわかるので、子どもも「これだけやった!」という手ごたえが掴め、モチベーションアップにつながります。

一日のスケジュールを「見える化」すると、スキマ時間があることにも気付けます。例えば、「帰宅して夕食まで時間がある。この時間を暗記系の学習にあてよう」という工夫もできます。また、タイムテーブルの内容を振り返ることで課題も見えてきます。特定分野の勉強に時間をかけ過ぎている場合、なかなか理解が進まず、子どもが苦手と感じているのかもしれません。その場合は親子で話し合って、「塾の先生に積極的に質問してみよう」といったアドバイスもできます。

最初は親子で相談しながらスケジュールを立てて、子どもが自分で判断して決めていく部分を徐々に増やしていきましょう。勉強へのモチベーションを上げるために、スケジュール帳をデコレーションすることもおすすめです。色を付けたり、シールを貼ったりして、見ていて楽しいスケジュール帳をつくれば、気持ちも高まります。

効率よく勉強するためには、取捨選択する力も必要

中学受験に向けた勉強では、塾で習った内容を頭に定着させるために、家で類題を解く必要があります。ところが、子どもによっては、同じような問題を繰り返しやることを苦痛に感じ、勉強がイヤになってしまうケースがあります。

子どもの勉強をサポートするにあたり、真面目な保護者の方ほど、テキストの問題を全部やらなければいけないと思いがちです。しかし受験までの時間は限られていますから、全てをやっていては時間足りません。ですから、学習内容を子どもが理解できているかどうかを判断して、どの問題に取り組むかを取捨選択する力が必要になってきます。

私の場合、ある領域の学習内容を子どもが理解できているかどうか把握するために、その領域の問題をいくつか解かせてみます。全てできていれば、ほかに設問が残っていてもその領域はOKとして、次の領域へ移ります。そして、子どもが解けない問題が多い領域に重点を置いて勉強させています。算数のテキストなどは、ひとつのページに似たような10個の練習問題があれば、奇数番号の問題だけをやらせるなどの工夫もしています。

膨大な学習量をいかに効率よくこなしていくかが、中学受験の大きなポイントです。やるべきこととやらなくていいこと、両方を見極める視点を持つことが大事です。

※記事の内容は執筆時点のものです

合わせて読みたい