連載 学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」

勉強習慣・生活習慣#16 バランスよく勉強させたほうがいいの?|学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」

専門家・プロ
2019年8月20日 松本亘正

子どもに「よい勉強習慣」を身につけさせたい。そのために親ができることとは――。中学受験専門塾 ジーニアス 代表、松本亘正氏の著書『合格する親子のすごい勉強』から、わが子の学ぶ力を伸ばすヒントを紹介します。

すべての教科をバランスよくやらせようとすると失敗する

― Point ―

得意教科がなくなると、逆に結果が出にくくなる

小学校高学年になると、好きな教科、嫌いな教科、得意な教科、不得意な教科…といったように、子どもは何でも好き嫌いに分けたがるようになります。

これは当たり前のことです。そんなとき、親がすべての教科の得点を上げさせようとすると、逆効果になりやすいのです。

算数と社会80点、国語40点、理科60点という子がいたら、親はつい、国語と理科に力を入れて勉強させたくなります。しかしその結果、国語と理科の成績が上がったとしても、武器だった算数と社会は下がってしまうことがあります。

国語と理科の成績が上がっても、算数と社会が下がってしまって算数70点、国語50点、理科70点、社会70点になったとしたら、結局、合計点では結果は変わっていませんし、武器になる教科がなくなってしまうことになります。

これは非常によくみられることです。こうなってしまうと、残念ながら、後々どの教科も伸びにくくなっていきます。

こうなるぐらいなら、算数90点、国語40点、理科60点、社会80点…と、1教科を10点伸ばしてあとはこれまでと同じ、というほうが、入試やテストで結果を出しやすくなるのです。

得意な教科はひとつより2つ持ちましょう。

学問の世界でも、社会に出ても、似たようなことはあります。ひとつを突き詰める専門性は魅力的ですが、もうひとつできることがあると、仕事の幅が格段に広がったり、依頼されることが増えていきます。

子どもの勉強でも同じことがいえます。無理やりすべてをバランスよくこなすことより、できれば2つ得意なものをつくるつもりで取り組ませましょう。

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※記事の内容は執筆時点のものです

この記事の著者
松本亘正 専門家・プロ

まつもとひろまさ|中学受験専門塾ジーニアス運営会社代表|ラ・サール中学高校を卒業後、慶應義塾大学在学中に中学受験専門塾ジーニアスを開校。現在は東中野・自由が丘・日吉・芝浦港南など、6校を展開している。「伸びない子はひとりもいない」をモットーに、少人数制で家族のように一人ひとりに寄り添う指導を徹底、毎年超難関校に合格者を輩出している。生徒は口コミと紹介だけで9割を超える。これまでののべ指導人数は2200名以上。第一志望校への合格率は一般的に25%といわれるなか、ジーニアスは約60%超の第一志望校合格率を誇る。中学受験だけでなく、高・大受験時、就職試験時、社会人になっても活きる勉強の仕方や考える力の育成などに、多くの支持が集まっている。