中学受験ノウハウ 連載 学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」

勉強習慣・生活習慣#15 好きな教科しか勉強していないときは?|学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」

専門家・プロ
2019年8月19日 松本亘正

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子どもに「よい勉強習慣」を身につけさせたい。そのために親ができることとは――。中学受験専門塾 ジーニアス 代表、松本亘正氏の著書『合格する親子のすごい勉強』から、わが子の学ぶ力を伸ばすヒントを紹介します。

【10歳以降なら】自分の好きな教科しか勉強していないときには、もっとがんばる教科を1科目追加する

― Point ―

2教科を伸ばしたほうが将来に活きる

高学年になったら、「好きな教科をどんどん勉強していいけれど、一番好きな科目は、2番目に勉強時間を割くようにしなさい」と言うのが効果的です。

つまり、あとひとつ、一番たくさんの時間勉強する、がんばる教科をつくるようにうながすのです。

こんな子がいました。その子は社会ばかり勉強して結果が出ているものの、ほかの教科の宿題はいつも中途半端でした。そこで、全教科をバランスよくやらせるのはぐっと我慢して、「社会は2番目に勉強する教科にしよう。あとひとつは何でもいいから選んで、その勉強が終わったら社会をやろう」と話しました。

その結果、その子は、好きな社会を勉強したいからと、その次にやってもいいと思った国語の宿題をすぐに終わらせるようになり、毎週行われる漢字テストの点数もぐっと上がったのです。

「苦手科目に時間を割いたほうがいい?」でお話ししたように、低学年のうちは、「好きな教科」があるだけ素晴らしいととらえましょう。自信もつきますし、勉強への苦手意識も軽減します。

そして、低学年のうちから、どんどん専門性を身につけるくらいやらせてあげましょう。

低学年のうちに、勉強に興味をもつことができていると、その後も勉強に対するアレルギーがなくなっていきます。

しかし、高学年になってきたら、好きな教科に、がんばる教科をもうひとつプラスします。くわしくは次回解説しますが、2教科を伸ばしたほうが、将来に活きてくるのです。

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