連載 学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」

「応用がきく子」の育て方#5 語彙は会話で身につく|学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」

専門家・プロ
2019年9月04日 松本亘正

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子どもに「よい勉強習慣」を身につけさせたい。そのために親ができることとは――。中学受験専門塾 ジーニアス 代表、松本亘正氏の著書『合格する親子のすごい勉強』から、わが子の学ぶ力を伸ばすヒントを紹介します。

【10歳以降なら】語彙を身につけさせるには、会話が重要

― Point ―

親との会話で親自身のレベルまで子どもを引き上げる

語彙力をつけるためにもっとも適しているのは、机に向かうことより、会話することです。特別なことは必要ありません。
 
まず子どもを自分(親)と同等のレベルに引き上げることからはじめましょう。

10歳にもなれば、友人や会社の後輩に話すように、親が意識して大人扱いするような話し方をするとよいでしょう。
 
一度聞いてすぐに理解できない言葉を使っても、まったく問題ありません。
 
繰り返し使っていると、「こういう意味なんだろう」と子どもは自分で推測して理解するようになります。
 
祖父母と接している子どもたちは、語彙力が伸びやすいと感じることが多くあります。それは、祖父母たちは子どものレベルに言葉を落とさず、話したいことを話しているからかもしれません。
 
塾や習い事のコミュニティも重要です。

休み時間の生徒の会話を聞いていると、レベルが高く、いい影響を与え合っているなと感じることが多々あります。
 
漢検準1級を持っている5年生が「整理しないと、プリントが散逸するよ」と友達に声をかけているのを見かけたことがありました。

「え、サンイツって何?」と尋ねる友達に、「それはね」と説明しています。
 
準1級少年は、当たり前のように難語を使っているので、その子と会話をすることで相手の語彙力も高まっていくのです。

「散逸」はさすがに難しいかもしれませんが、会話で語彙力が磨かれるのなら、どんな環境に身を置くか、どんな人たちに囲まれて過ごすかということも、非常に重要になってきます。

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