連載 学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」

「応用がきく子」の育て方#12 聞くべき時間と待つ時間を身につけさせる|学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」

専門家・プロ
2019年10月04日 松本亘正

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子どもに「よい勉強習慣」を身につけさせたい。そのために親ができることとは――。中学受験専門塾 ジーニアス 代表、松本亘正氏の著書『合格する親子のすごい勉強』から、わが子の学ぶ力を伸ばすヒントを紹介します。

【10歳以前なら】親の話には割り込ませないことを、小さいうちから伝える

― Point ―

いまは聴くべき時間だと認識させることは空気を読む力につながる

子どもが大人同士の会話に割り込んできたとき、つい会話をとめて、「どうしたの?」と聞いてしまうものですが、そういうときは、あえて無視しましょう。

それでも、「ねぇねぇ」と続けてきたら、「いまは話をしているから待っていなさい」と注意してほしいのです。

むすっとするかもしれませんが、とくによく話す子や、まわりが見えていないなと思う子にとって、この方法はとても有効です。

すぐにできるようになるものではないのですが、繰り返し同じ対応をすると、少しずつ学ぶようになります。

うっかりミスがとても多い子にかぎって、まわりの空気を読まずに会話に割り込んできてしまうという特徴があります。そんなときには、あえて無視してもいいと思います。

子どもが自分で「あっ、いまは話しかけてはいけなかったんだな」と察して少し待てるようになってくると、格段に落ち着きも増していきます。

もうすぐ小学生という段階になったら、いまは聴くべき時間、待つ時間というのを徹底して身につけさせましょう。

そうすることで、落ち着いて見渡せる力が身につき、自然と勉強のミスも減っていきます。

意外に思われるかもしれませんが、聴く力の度合いとミスの度合いはつながっているのです。

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※記事の内容は執筆時点のものです

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松本亘正

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まつもとひろまさ|中学受験専門塾ジーニアス運営会社代表|ラ・サール中学高校を卒業後、慶應義塾大学在学中に中学受験専門塾ジーニアスを開校。現在は東中野・自由が丘・日吉・芝浦港南など、6校を展開している。「伸びない子はひとりもいない」をモットーに、少人数制で家族のように一人ひとりに寄り添う指導を徹底、毎年超難関校に合格者を輩出している。生徒は口コミと紹介だけで9割を超える。これまでののべ指導人数は2200名以上。第一志望校への合格率は一般的に25%といわれるなか、ジーニアスは約60%超の第一志望校合格率を誇る。中学受験だけでなく、高・大受験時、就職試験時、社会人になっても活きる勉強の仕方や考える力の育成などに、多くの支持が集まっている。