中学受験の取り組み方#8 「その場で考える力」をつけるには常識力を磨く|学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」
入試問題を解くには「その場で考える力」が必要
― Point ―
世の中の常識を、日頃から子どもに教えてあげる
「その場で考える力」とは、「与えられた資料と自分の知識や常識を組み合わせて、一定の推論を出す能力」のことです。
たとえば入試では、
◆民泊の問題点を述べさせる(2016年広尾学園中学校)
◆自動運転のバスのようにコンピュータ技術の進歩によって予想される社会的な問題を答えさせる(2017年上智福岡中学高等学校)
◆多くの公営の動物園は収入不足なのになぜ経営を維持できるのか(2017年渋谷教育学園幕張中学校)
など、ただ知っているかどうかを問うわけではなく、資料があってそれを読み込んで答えていく問題が多いので、世の中の常識、大人の常識があるほうが答えやすくなります。
常識力を磨くには、ニュースを見たり、出かけたりしたときに、なぜこういうことをしているのかを自然と会話できるといいですね。
こんなエピソードがあります。
偏差値は50ちょっとだったものの、最難関校の麻布中学校、栄光学園中学校に合格した子がいました。
4年生の授業で食品偽装のことを話題にしたときに、「○○(大きなテーマパーク)はあまりニュースにならないって父ちゃんが言ってた。広告が多いからって」と発言。
正確かどうかはともかくとして、そういう話を自宅でしている子は、偏差値でははかれない能力を持っていると実感しました。
「こんなことを子どもに聞かせるなんて……」と思うこともあるかもしれませんが、社会情勢に関わることなども、ぜひ積極的に子どもに話してあげてください。
※記事の内容は執筆時点のものです
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