連載 学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」

中学受験の取り組み方#7 共感力を育むには映画鑑賞が有効|学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」

専門家・プロ
2020年7月28日 松本亘正

子どもに「よい勉強習慣」を身につけさせたい。そのために親ができることとは――。中学受験専門塾 ジーニアス 代表、松本亘正氏の著書『合格する親子のすごい勉強』から、わが子の学ぶ力を伸ばすヒントを紹介します。

受験問題は、共感力がないと解けない

― Point ―

感情を読み取ったり、共感力が問われる問題がよく出る

前回お話したように、中学受験では小説文がよく出題されます。

そして、情感的な能力、他者の心を読み取る力=共感力が重要視されます。

論理的に解いていく力も求められるのですが、人の気持ちが読み取れる「共感力」のある子は、テクニックを使わなくても、あっさりと解けることが多いのです。

情感的な能力、共感できる能力は机に向かう勉強だけで培われるものでもありません。日頃からまわりの子の気持ちに理解を示しながら遊んだり、映画鑑賞で主人公の気持ちに入り込む経験をするなかで、育まれることもあります。

よく「うちの子は全然、人の気持ちがわからないんですよ」という相談を受けることがあります。

そういうときには、「映画を一緒に観に行ってはどうでしょう」とお話しします。終わったあとに、簡単にどんな話だったか、子どもとお茶でも飲みながら振り返ればいいのです。そして、「主人公のこういう気持ちに心が震えた」「感動した」など、親の感想を伝えましょう。

子ども本人が共感できるところまで至らなくても、「こう思うものなんだ」と理解してもらえれば十分です。

たとえば、2016〜2017年にヒットした「君の名は。」を一緒に観たあとには、「どうして、三葉は髪を切ったのかな。(子どもがわからなかったら)あれはね、東京に行ったのに自分のことを気づいてもらえなかったでしょ。時間がずれていたからね。それで失恋をしたような気分になって、ばっさり髪の毛を切ったんだよ。あのときの三葉の気持ち、わかるなあ」、こんなふうに伝えてあげればいいのです。

とくに男の子は、女の子の繊細な感情、行動の理由がわからないものです。

映画を使って経験を積むのは有効です。

これまでの記事一覧

※記事の内容は執筆時点のものです

この記事の著者
松本亘正 専門家・プロ

まつもとひろまさ|中学受験専門塾ジーニアス運営会社代表|ラ・サール中学高校を卒業後、慶應義塾大学在学中に中学受験専門塾ジーニアスを開校。現在は東中野・自由が丘・日吉・芝浦港南など、6校を展開している。「伸びない子はひとりもいない」をモットーに、少人数制で家族のように一人ひとりに寄り添う指導を徹底、毎年超難関校に合格者を輩出している。生徒は口コミと紹介だけで9割を超える。これまでののべ指導人数は2200名以上。第一志望校への合格率は一般的に25%といわれるなか、ジーニアスは約60%超の第一志望校合格率を誇る。中学受験だけでなく、高・大受験時、就職試験時、社会人になっても活きる勉強の仕方や考える力の育成などに、多くの支持が集まっている。