中学受験の取り組み方#7 共感力を育むには映画鑑賞が有効|学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」
受験問題は、共感力がないと解けない
― Point ―
感情を読み取ったり、共感力が問われる問題がよく出る
前回お話したように、中学受験では小説文がよく出題されます。
そして、情感的な能力、他者の心を読み取る力=共感力が重要視されます。
論理的に解いていく力も求められるのですが、人の気持ちが読み取れる「共感力」のある子は、テクニックを使わなくても、あっさりと解けることが多いのです。
情感的な能力、共感できる能力は机に向かう勉強だけで培われるものでもありません。日頃からまわりの子の気持ちに理解を示しながら遊んだり、映画鑑賞で主人公の気持ちに入り込む経験をするなかで、育まれることもあります。
よく「うちの子は全然、人の気持ちがわからないんですよ」という相談を受けることがあります。
そういうときには、「映画を一緒に観に行ってはどうでしょう」とお話しします。終わったあとに、簡単にどんな話だったか、子どもとお茶でも飲みながら振り返ればいいのです。そして、「主人公のこういう気持ちに心が震えた」「感動した」など、親の感想を伝えましょう。
子ども本人が共感できるところまで至らなくても、「こう思うものなんだ」と理解してもらえれば十分です。
たとえば、2016〜2017年にヒットした「君の名は。」を一緒に観たあとには、「どうして、三葉は髪を切ったのかな。(子どもがわからなかったら)あれはね、東京に行ったのに自分のことを気づいてもらえなかったでしょ。時間がずれていたからね。それで失恋をしたような気分になって、ばっさり髪の毛を切ったんだよ。あのときの三葉の気持ち、わかるなあ」、こんなふうに伝えてあげればいいのです。
とくに男の子は、女の子の繊細な感情、行動の理由がわからないものです。
映画を使って経験を積むのは有効です。
※記事の内容は執筆時点のものです
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