学習 国語

音読にはどんな効果がある? 国語の勉強に取り入れるメリットを解説

2019年8月28日 ハルカ

小学校の国語では音読をします。演習が中心になる6年生は別ですが、塾でも音読を取り入れる先生は多くいます。

意外と知られていませんが、音読には多くのメリットがあり、即効性はないものの、じんわり国語力を上げてくれます。そこで今回は、音読のメリットを5つ解説します。勉強をスムーズに進める手助けにもなるので、効果を知って前向きに取り組んでみてください。

音読のメリット[1]漢字の勉強になる

わかると思っていた漢字も、いざ読もうとしたら読めないということは多いです。文を声に出して読むことで、意味や読み方がわからない漢字に気づくことができます。

わからない漢字を見つけたら印をつけ、あとで調べたり聞いたりして「わかる漢字」にしていきましょう。漢字がわかれば文が読めるようになるという経験は、勉強のモチベーションにもつながります。

漢字の勉強になるためとはいえ、えんぴつを持ってノートに向かうわけではないので、音読は勉強が苦手な子でもとりかかりやすい勉強法です。

音読のメリット[2]わかる表現が増える

問題を解いても辞書で調べても、ふだん使わない言葉はなかなか覚えられないものです。

たとえば、「手厳しい」という言葉は、辞書で調べると「批判などが非常に厳しい」と出てきます。しかし、「90点をとったのに母の評価は手厳しく、褒めてはもらえなかった」というように、ストーリーや用例といっしょに音読したほうが、頭に入りやすいでしょう。

「相づちを打つ」という表現はあっても「相づちをする」という表現はありません。音読で状況と文字と音を組み合わせて言葉を認識することで、組み合わせが決まっている慣用表現もすんなり頭に入ります。

もちろん、音読では多くの表現が一気に頭に入るので、すべてが定着するわけではありません。それでも、知らぬ間に語彙力は底上げされ、知識のベースができてきます。

音読のメリット[3]精読ができる

黙読では流し読みしてしまうこともありますが、音読は文字を声に出して読むため、流し読みになりにくいです。すべての文を追えるので、自然と精読に近い読み方になります。

声に出すことで、文章中の違和感に気づきやすくなるというメリットもあります。「勝気な少女が涙を流す」「優しい父が声を荒らげる」「セリフでは喜んでいるのに声は震えている」……、こういった“引っ掛かり”に気づけるかが、読解で点数がとれるかの分かれ目です。

精読するように促すよりは、音読で自然に細かい表現を追うクセをつけるほうがとっかかりやすいです。

音読のメリット[4]読解の苦手がわかる

黙読と音読、スピードを比べてみると、黙読のほうが少し速いくらいのはずです。しかし、スピードに大きな差がある場合は、読解で何か苦手を抱えているのかもしれません。

黙読が極端に速い場合は、飛ばし読みしている部分が多い可能性があります。速さより理解に重点を置いて読むように注意が必要です。

音読でつっかえて読むスピードが遅くなる場合は、漢字や語彙など基本的な国語力が足を引っ張っていることが多いです。音読が得意な子は、言葉をカタマリでとらえられますが、苦手な子はバラバラにとらえてしまいます。

読解よりも漢字や語彙の勉強に重きを置いたほうが、結果的に読解問題に強くなるでしょう。

音読のメリット[5]親が勉強を手伝いやすい

音読練習は、本人の頭のなかを言葉で表しているようなものです。聞いている側が理解力を測りやすいので、親が国語の勉強を手伝いやすくなります。

言葉につまったりイントネーションがおかしかったりする表現は、本人が意味をわかっていないことがほとんどです。たとえば「濡れ手にあわ」を正しく理解できているかは、「あわ」のイントネーションでわかりますよね。その都度正しい表現を確認することで、正しい表現をインプットすることができます。

抑揚がなくなっている文は、主語と述語など文の意味を把握できていない可能性があります。一度音読を止めて、「誰が何をしたのか」「何がどうなっているのか」など基本的なことを確認しましょう。

音読なら、家事や仕事をしながらでも勉強を手伝えます。勉強の進度もわかり、コミュニケーションもとれるので、忙しい家庭でこそ積極的に取り入れたい勉強法です。

まとめ

音読は低学年だけでなく、高学年でも役に立ちます。時間がかかるので受験直前の6年生にはおすすめできませんが、5年生までは時間がかかっても有効な勉強法といえます。国語のベースをつくり、読解問題を解くのにも役立つ音読を、ぜひ積極的に取り入れてみてくださいね。

※記事の内容は執筆時点のものです

ハルカ
この記事の著者

大手進学塾で6年間国語講師を務め、塾では主に5,6年生を担当。偏差値20台の勉強しない子供から、御三家に合格するレベルの子供まで幅広いレベルを受け持ちました。モットーは「無理なく楽しく効率的に」。

現在は中学受験を応援する個人サイトを運営。教育系webライターとして教育系、子育て系サイトでの活動も行っています。

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