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家族で行きたい、中学受験にも役立つ観光スポット [奈良編]

2019年10月04日 小林悠樹

さかのぼること約1300年前、奈良県にはかつての都・平城京がありました。日本の中心地として栄えていた奈良県は、古い建造物が多く、東大寺や法隆寺などの世界遺産があることでも知られています。日本でも有数の観光地であり、修学旅行先の定番でもある奈良県。多くの方が一度は訪れたことがあるのではないでしょうか。今回は、中学受験の勉強にもなる奈良県の観光スポットや、おすすめグルメを紹介します。

奈良の地理・気候についてチェック

旅行に出かける前に知っておきたい、奈良の地理・気候の特徴をチェックしましょう。

奈良県は大きく3つの地域に分けられる

南北に長い奈良県は、北西部に位置する「大和盆地」、北東部の「大和高原」、そして南部に広がる「五條・吉野地域」――この3つのエリアに分けられます。

気候はエリアごとに異なり、大和盆地・大和高原は主に内陸性の気候で、「昼と夜」「夏と冬」の寒暖差が比較的大きいのが特徴です。一方、南部はほとんどが山岳地帯であり、夏は多雨、冬は雪が降るため、年間降水量がとても多い地域です。年によっては、北部の2倍も雨が降ることがあります。

奈良旅行のおすすめの服装

東大寺や法隆寺といった多くの観光スポットは、大和盆地(奈良市周辺)にあります。奈良市内であれば、夏は平均気温が27~28℃で、冬は4℃前後。大和盆地は1日のなかでも寒暖差が激しいので、暑さ・寒さ両方に対応できる、羽織れたり、脱ぎ着しやすかったりする服装が望ましいでしょう。

南部は、雄大な自然を楽しむことができ、山間の渓谷や温泉を目当てに訪れる観光客が多くいます。夏場は比較的涼しく、過ごしやすいですが、雨が多いので雨具を持っていくと安心です。冬は北部よりもさらに冷え込み、氷点下になることも珍しくないので、防寒対策をしっかりしていきましょう。

中学受験にもつながる奈良県のおすすめ観光名所

奈良県のおすすめ観光スポットを3つ紹介します。

世界最古の木造建築物「法隆寺」

まず紹介するのは、正岡子規の俳句「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」でもおなじみの法隆寺です。法隆寺は、西暦607年ごろ、聖徳太子によって建てられました。金堂や五重塔などは現存する世界最古の木造建築物とされ、世界遺産にも登録されています。

歴史ある美術工芸品が見られる点も法隆寺のみどころですが、釈迦三尊像や玉虫厨子といった、飛鳥文化を象徴する国宝や重要文化財はやはり見ておきたいですね。「飛鳥文化」 とは、ギリシャ、インド、ペルシャなどに由来する文化で、朝鮮半島や中国の影響も受けています。推古天皇の摂政であった聖徳太子は、仏教や儒学の考え方を重んじ、信仰していました。そして、聖徳太子がすすめた仏教や儒学の考え方が徐々に飛鳥地方に広がっていき、日本で最初に仏教の影響を受けた文化として飛鳥文化が栄えるようになりました。

奈良時代の歴史を学べる「平城宮跡歴史公園」

法隆寺が建てられてから約100年後の西暦710年、現在の奈良市に平城京がつくられ、平城京を都とする奈良時代が始まりました。その平城京の跡地にあるのが「平城宮跡歴史公園」です。

「平城宮跡歴史公園」は、2008年に国営公園として事業化された、比較的新しい施設です。2018年には「朱雀門ひろば」が一部開園しました。敷地面積は132ヘクタールと広いので、見たいポイントを押さえてから周るのがよいでしょう。おすすめは、平城京の中心地である平城宮の歴史を学べる「平城宮いざない館」 。平城宮を復元した模型や資料映像、出土品などが数多く展示されており、当時の様子を楽しみながら学ぶことができます。

奈良の大仏で有名「東大寺」

最後に紹介するのが、奈良時代に建てられた「東大寺」です。高さ約15メートルの廬舎那(るしゃな)仏像、いわゆる「奈良の大仏」が安置されていることでも知られています。また、東大寺敷地内にある「東大寺ミュージアム」では、奈良時代に造られた彫刻や書跡、工芸などが展示されています。

奈良時代は、遣唐使がさかんに派遣された時代です。そして、この時代に華開いた「天平文化」は、唐の影響を強く受けており、優美でエスニックな雰囲気で、仏教色が強いのが特徴です。奈良の大仏にも天平文化の特色が反映されており、東大寺南大門の「金剛力士像」、戒壇(かいだん)堂の「塑像(そぞう)四天王立像」なども同じ影響を受けているとされます。

修学旅行で東大寺に行ったことがある方も、あらためて足を運んでみると新たな発見があるかもしれませんよ。

奈良県の名産物・郷土料理を味わおう

奈良県は歴史ある場所であることから、食文化も豊かです。「日本の食文化の礎(いしずえ)」ともいわれ、飛鳥・奈良時代の都で出されていた料理がいまも多く残っています。

古代から親しまれてきた「飛鳥鍋」

奈良・飛鳥時代から続く郷土料理のひとつが「飛鳥鍋」。鶏がらベースの出汁に牛乳や白みそなどを加えて、鶏肉や野菜を煮て食べる料理です。起源は諸説ありますが、飛鳥時代に海を渡って日本にきた僧侶が、ヤギのお乳を入れてつくったという説が有力です。その後、奈良の家庭料理として伝わり、いまでは奈良県のご当地料理になっています。奈良市内には「飛鳥鍋専門店」もあるので探してみましょう。

手延べそうめん発祥の地で「三輪そうめん」を味わおう

奈良県は、手延べそうめん発祥の地。いまから1200年以上も前に、現在のそうめんの“原型”である「麦縄(むぎなわ)」が奈良県の三輪地域でつくられるようになりました。三輪は、お伊勢参りの宿場町として栄えた場所。宿場に立ち寄る人々の間でそうめんが評判となり、全国的に有名なそうめんの産地になりました。三輪そうめんは、細いながらもコシのある麺が特徴で、夏には旬の野菜を乗せてさっぱりと、冬は温かいまま「にゅうめん」にして食べるのが一般的です。本場のそうめんは、お土産にもよろこばれますよ。

“歴史の勉強になる街”奈良県を堪能しよう

奈良県は、日本古代の歴史を学ぶには最適な旅先です。今回紹介した場所のほかに、「奈良国立博物館」や「奈良県立美術館」なども、奈良の歴史や文化を知るのにうってつけのスポットです。

さらに、奈良県の南部には、吉野山をはじめとした豊かな自然が広がっています。南部の「五條・吉野地域」まで足を伸ばして、家族で温泉や登山を楽しむのも良いですね。

※記事の内容は執筆時点のものです

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