私立中学に通わせている家庭の年収はどれくらいなのか


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私立中学は公立中学に比べて学費が高いです。そのため、「お金持ちじゃないと私立には通わせられない」と思っている人もいらっしゃるでしょう。では、実際に私立に通わせている家庭の年収はどのくらいなのでしょうか?

私立中学に通うのにかかる学費

まず前提として、私立中学の学費というのはどのくらいかかるのかをご紹介します。

私立中学に通うなら学習費は年間100万円以上

文部科学省の『平成28年度「子供の学習費調査」の結果について』によると、私立中学校の年間学習費総額は132万6,933円となっています。
一方で公立中学校の年間学習費総額は47万8,554円となっていますから、私立と公立では約3倍の差があります。この差は「授業料の有無」によって生じています。私立中学では年間42万5,251円の授業料が必要ですが、公立校では授業料を支払う必要がありません。また、私立は「学校納付金」として年間20万円以上も必要になるということも、年間学習費総額が高くなる要因です。

私立に通わせている家庭の世帯年収別の構成比を見てみよう

年間約132万円の学習費が必要な私立中学。学習費だけでも、3年間で約400万円になります。では、私立中学に通わせている家庭の平均年収はどのくらいなのでしょうか。

世帯年収1,200万円以上の人が最大勢力

先の「子供の学習費調査」の「世帯の年間収入段階別、項目別経費の構成比」というところに、私立中学に子供を通わせている世帯の年収の構成比が記載されています。200万円刻みで400万円未満、400万~599万円、600万円~799万円、800~999万円、1,000万~1,199万円、1,200万円以上の6段階で分けたとき、私立中学校に通わせて家庭でもっとも多くを占めるのは、世帯年間収入が「1,200万円以上」の層で、全体の34.6%。「1,000万~1,199万円」の層が17.3%、と、ここまでで半分以上を占めています。「お金持ちが多い」というイメージどおりの結果かもしれません。

いっぽうで、「400万円以下」の世帯は約4%。構成比としては一番低いのも確かですが、「世帯年収が低いと私立中学に通わせるのは無理」というわけではないというのは心強いところです。

私立中学に通わせている家庭はやはり高収入世帯が中心

私立中学に通わせている家庭に高収入世帯が多いのは事実のようです。しかし、世帯年収400万円未満でも、お子さんを私立中学に通わせている家庭があることもわかりました。世帯年収が低く学費の捻出が大変なら、補助制度などを利用することで年間の学習費総額を抑えることができます。「どうしても私立中学に通わせたい」と思うのなら、利用できる補助制度や特待生制度を把握し、上手に利用しましょう。

データ引用元:文部科学省『平成28年度「子供の学習費調査」の結果について』
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/1399308.htm

(中田ボンベ@dcp)

※記事の内容は執筆時点のものです

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