中学受験ノウハウ 習慣づけ

小6秋以降にグッと成績が伸びる子の「5つの共通点」

2020年10月07日 石井知哉

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夏前や、夏休み明けの模試では思うような成績が出ていなかったのに、秋以降になるとグッと成績が伸びていく子たちがいます。多くの受験生を見てきた私から見るに、こうした子には5つの共通点があるように思います。

秋以降に伸びる子の共通点

中学受験では、6年生の秋以降に成績を伸ばすのは簡単なことではありません。どの受験生もがんばるので、差がつきにくいからです。それにもかかわらず秋以降に偏差値を上げていく受験生には、次の5つの共通点が見られます。

・「自分のための受験」になっている
・謙虚で素直である
・基礎を大切にしている
・心身ともに安定している
・親子の足並みがそろっている

これら5つがバランスよく備わっている子は、1~2月の入試本番の時期までメキメキと力を伸ばしていきます。いわゆる「逆転合格」や、「下剋上合格」を成し遂げる可能性も高くなるのです。

「自分のための受験」になっている

「受験は、自分の意思で選んで、自分のためにするものだ」と思えている子は、勉強に対して前向きにねばり強く取り組みます。秋以降の模試では、いよいよ合否の判定も出るようになります。ときには「合格率20%未満」「志望校を再検討」など、ショッキングな結果を目の当たりにして、不安で心が折れそうになるときもあるでしょう。そんなときでも、子供本人に「自分で選んだ中学にどうしても入りたい!」という気持ちがあれば、乗り越えていくことができるのです。そのためできる限りはやめに、中学受験を子供にとっての「自分ごと」にしておくことが大切です。

謙虚で素直である

わずか1点の差で合否が分かれる入試を勝ち抜くためには、「心のあり方」も大切です。もちろん自信を持つことは大切ですが、自分の力を過信するのも困りもの。ふだんの勉強や小テストの間違い、わからない問題などに対して「まあいっか、次はたぶんできるし」「こんな問題どうせ出ないよね」と真剣に考えようとしない子は、同じような問題が出てきたときに正解できません。一方で、親や先生からのアドバイスを素直に受け入れ、すぐに実行する子は大きく成長していきます。教えに耳を傾け、教わったことをすぐに実践する意識と習慣も、はやめにつくっておきたいですね。

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石井知哉

石井知哉

  • この記事の著者

株式会社QLEA教育事業部部長。教育系Webサイト「School Post」を主宰。2000年、早稲田大学第一文学部 哲学科卒業。東京都の塾業界にて指導歴20年以上。現在は、東京都大田区で個別指導塾2校舎の教務・運営を統括する傍ら、千代田区麹町に超少人数制個人指導道場「合格ゼミ」を開設。豊富な実践経験に裏付けられた独自の理論とメソッドに基づき、小学校低学年から中・高・大学受験生、就職試験対策の指導にあたっている。幅広い学年・学力層・教科を対象に、個々の成長を最大限引き出す指導を得意とする。