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ベッドタウンとは? 中学入試で知っておきたい3つの知識も押さえよう

2020年11月12日 ゆずぱ

ベッドタウンとは、大都市周辺にある「住宅中心の都市」のことです。日本の都市は、大都市(経済の中心地)の周辺を、その大都市に通勤する人が住むベッドタウンが取り囲む構造となっています。

ちなみに中学入試は、「都市の役割」に関する問題が大好き。各大都市圏のベッドタウンを全て暗記する必要はありませんが、いくつかの知識は必要となります。ではベッドタウンについて、中学入試に必要な3つの知識と合わせて見ていきましょう。

ベッドタウンとは?

まずはベッドタウンとは“ナニモノ”なのか、その言葉の意味から紹介します。ベッドタウンをシンプルに表現すると、大都市の中心部で働く人たちが多く住むまちのことです。

ベッドタウンは、基本的には大都市の中心部から電車で1時間以内の地域に広がっています。下のイラストを見てみてください。ベッドタウンはどのようなところにありますか?

イラストを見ると、東京経済圏に関しては、東京の都心部から電車でおよそ1時間以内の範囲にたくさんのベッドタウンがあることがわかります。もちろん大都市で働く人のなかにも、そもそも都心部に住んでいる人たち、逆に遠くから新幹線にのって大都市に働きに来る人もいます。

ちなみに、自分が住んでいるまちは、どのような役割を担っているかわかりますか? 自分の住むまち、両親が働くまちを意識すると、ベッドタウンのイメージがつかみやすくなりますよ。

ベッドタウンの特徴

次に、ベッドタウンに見られる一般的な特徴についてお伝えします。

■ベッドタウンの特徴
・「昼間の人口」が「夜間の人口」より少ない
・定住する人が少ない
・待機児童などの問題を抱えやすい

「昼間の人口」が「夜間の人口」より少ない

昼間は、ベッドタウンからたくさんの人が大都市の都心部に働きに出ていきます。その結果、昼間の人口が夜間の人口に比べて少なくなるのが特徴です。

定住する人が少ない

定住する人が少ないのもベッドタウンの特徴です。大都市で働く人たちは、基本的には「通勤のしやすさ」を重視してベッドタウン内の住まいを選んでいます。そのため転職などによって引っ越しを考えやすく、入ってくる人や出ていく人で住民が頻繁に入れ替わる傾向があるのです。

待機児童などの問題を抱えやすい

住宅地がガンガン開発される一方で、保育施設や教育施設の設置がおいつかない……。特に「待機児童」は、ベッドタウンが抱えやすい問題のひとつです。

入試を攻略するための3つの知識

ベッドタウンがどんなものであるか、イメージはつかめましたか? 次に、中学入試を攻略するための3つの知識を紹介します。

■ベッドタウンの3つの知識
【1】 ベッドタウンが発達した時代背景
【2】 昼夜間人口比率
【3】 ドーナツ化現象と都心回帰

【1】ベッドタウンが発達した時代背景

まずは、ベッドタウンが発達した時代背景をおさえましょう。といっても、背景はとてもシンプル。高度経済成長期に都心の地価がグングンあがり、都心に住むのが困難になったことから、都心からちょっと離れたところの住宅地が発展していったのです。このように、「なぜ、それがつくられたのか」といった因果関係を考えるクセをつけると、“受験力”がグングン身につきますよ。

ちなみに、大都市で働く人たちの住宅が足りなくなり、国などが先導して大きな住宅地を計画的につくることもありました。こうした住宅地は「ニュータウン」と呼ばれます。

【2】昼夜間人口比率

中学入試では、ベッドタウンと「昼夜間人口比率」がセットで出題されています。ベッドタウンに関する出題の王道パターンですね。

昼夜間人口比率とは、昼間の人口と夜間の人口の比率のこと。具体的には、以下のような比率となります。昼夜間人口比率が100以下であればベッドタウン、という大まかなイメージをもちましょう。

昼間の人口が多い ⇒ 100以上
夜間の人口が多い ⇒ 100以下

では実際に、東京周辺の昼夜間人口比率を見てみます。

これを見ると、東京周辺にベッドタウンが広がっていることが一目瞭然ですね。東京だけが昼夜間人口比率が100以上で、神奈川、埼玉、千葉は100より小さくなっています。

【3】ドーナツ化現象と都心回帰

「ドーナツ化現象」「都心回帰」についても押さえておきましょう。ドーナツ化現象とは、都心の人口が減り、郊外の都市の人口が増える現象のこと。都心回帰とは、地方や郊外から都心に人が流れてきて、都心の人口が増える現象のことです。

ベッドタウンが発展を続けた時期、特に高度経済成長期はドーナツ化現象が進んでいました。しかし最近は、以下の理由から都心の人口が増えています。

・都心の地価が安くなってきた
・「都心のほうが住みやすい」と再認識されてきた

つまり、都心回帰が進んできているのですね。「ドーナツ化現象から都心回帰へ」といった大きな流れについては、時事としても押さえておきましょう。

まとめ

中学入試では、「都市の位置付けがわかっているか」を確認する問題がよく出題されます。都市機能のうち、よく知られたものとしては「住宅都市」がありますが、大都市周辺に位置するベッドタウンも重要な役割を果たしていることは知っておきましょう。こうした知識をもっておくと、昼夜人口と夜間人口のデータを見て、そこから読み取れる背景を答えさせる……といった難しい問題にも対応できるようになりますよ。

※記事の内容は執筆時点のものです

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