中学受験ノウハウ 教育用語

小4ビハインドとは? 乗り越えるための対処法も解説

2022年4月17日 石井知哉

小4までの単元でつまずき、小5・小6の学習内容についていけない。結果として、ほかの子に遅れをとってしまう――。これが、小4ビハインドです。おもに算数で起こり、中学受験の算数を攻略するためにも回避すべきものといえます。小5以降の伸び悩みの原因のひとつ、小4ビハインドについて、その対処法も含めてお伝えします。

小4までの算数は、小5以降の土台

小4までの学習内容を土台に、小5・小6では、より高度な内容を学びます。ですから小4までの学習内容があやふやだと、その先の理解が追いつきません。解き方はわかっていても間違えてしまったり、時間がかかったりと、習得がなかなか進まないのです。足場がグラグラと不安定なまま、ハシゴを登るようなものですね。

特に計算と図形は、小4までに学習する内容をベースに進みます。たとえば、かけ算九九が定着していないと、かけ算の筆算やわり算でつまずいてしまうことも。小数のかけ算・わり算を学び始めると、もっと苦労する可能性もあります。

ちなみに私が小学生を見ていると、3年生くらいまでは「算数が好き!」「楽しい」「もっとやりたい」という声を多く聞きます。一方でそうした声は4年生になると減り、5・6年にもなると「算数なんてキラい」「ムズい」「わけがわからない」といった声が多くなります。

小4ビハインドを放置すると?

小4ビハインドが怖いのは、学年を重ねるごとに悪化し、「足場のグラつき」がひどくなることです。放置すれば小5以降の算数について行けなくなるだけでなく、中学校の数学のテストで20〜30点台……といった悲惨な結果にもなり得ます。

特に中学受験を考えている子の場合、小4ビハインドの影響は小さくありません。中学入試では、小学校の学習指導要領を超えた内容も出題されます。そのため塾の授業はハイレベルかつ、ハイペース。基本的には、小3以前の基礎に戻ることはありません。ということは、小4ビハインドに陥っていることに子供も親も気づかぬまま、放置してしまう可能性が高いのです。こうなると、学習効率が大幅にダウンします。穴の空いたバケツで水をくんでも漏れてしまうように、小4ビハインドを放置したままだと、どんなに勉強量を増やしても結果に現れづらくなるのです。

小4ビハインドを乗り越えるために

小4ビハインドを乗り越えるためには、どうすれば良いのでしょうか?4年生までと、5年生以降に分けてそれぞれの対処法をお伝えします。

4年生まで ―― 基礎固めが肝心

4年生までは、基礎をしっかりと固めましょう。

中学受験を目指す親御さんは、「受験を少しでも有利に進めたい」「スタートダッシュを早く切りたい」と考え、レベルの高い問題集や、先取り学習を意識しがちです。「ほかの家庭のことは参考程度に」と頭ではわかっていても、受験ママのブログなどで成功体験などを目にし、焦ってしまうこともあるでしょう。

でも、急ぐ必要はありません。まずは、何をおいても基本事項の習得が最優先です。たとえば算数の場合、4年生までの子は以下の5項目を確実に定着させてください。

■4年生までに定着させておきたい単元
[1]基本計算(たし算、ひき算、かけ算、わり算)
[2]整数の筆算(たし算、ひき算、かけ算、わり算)
[3]計算のルール(四則の順番、カッコのついた計算)
[4]小数・分数のしくみ
[5]図形の性質(角度、面積の求め方)

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石井知哉
この記事の著者

株式会社QLEA教育事業部部長。教育系Webサイト「School Post」を主宰。2000年、早稲田大学第一文学部 哲学科卒業。東京都の塾業界にて指導歴20年以上。現在は、東京都大田区で個別指導塾2校舎の教務・運営を統括する傍ら、千代田区麹町に超少人数制個人指導道場「合格ゼミ」を開設。豊富な実践経験に裏付けられた独自の理論とメソッドに基づき、小学校低学年から中・高・大学受験生、就職試験対策の指導にあたっている。幅広い学年・学力層・教科を対象に、個々の成長を最大限引き出す指導を得意とする。