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自転と公転の違いとは? 中学入試で問われやすい4つの関連知識も

2021年5月13日 ゆずぱ

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理科の分野のなかで特に苦手な子が多いといわれているのが、天体分野。「自転と公転」という響きだけでもイヤになってしまう子も多いのではないでしょうか。しかし実は、自転と公転の違いを理解していても中学入試問題には太刀打ちできない場合があります。でも、心配はいりません。これからお伝えする内容をしっかりと理解すれば、天体の問題に強くなることができるでしょう。中学入試でよく問われる関連知識も交えて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください!

自転と公転の違い

まずは基本に立ちかえり、自転と公転の違いをおさらいしましょう。

簡単にいうと、自転も公転も「クルクルまわること」を意味する言葉です。ただし、そのまわり方には違いがあります。

自転は、コマがクルクルまわる様子をイメージしてみてください。一方で公転は、校庭のトラックを人がクルクル走ってまわる様子をイメージしてみましょう。「クルクルまわること」という点は同じでも、自転と公転はそれぞれ全く違うまわり方をしていることがわかりますね。

多くの天体が自転しながら公転している

自転や公転をするのは地球だけではありません。月も自転や公転をしています。さらに水星や金星、火星など、実は多くの天体が自転をしつつ、さらには公転もしているんですね。

太陽も自転と公転をしている
太陽も同じく、自転をしながら公転をしています。ただし太陽は地球のように固い天体ではなく、“ガス”でできた天体です。そのため“ガス”がコマのようにグルグルまわっているイメージを持ってみてください。また太陽は、「天の川銀河」と呼ばれる“大きな陸上トラック”を公転しています。天の川銀河はとてつもなく巨大な銀河で、太陽がこの銀河を1周まわるのに、なんと2億年〜2.5億年もかかるといわれています。

中学入試で問われやすい4つの関連知識

自転と公転の違いは理解できましたか? それでは次に、中学受験で出題されやすい4つの関連知識を紹介していきます。

【自転と公転】中学入試で問われやすい関連知識

  1. 単位時間あたりの角度
  2. 自転と公転で起きる現象
  3. 公転と星座の関係
  4. 公転と季節の関係

[1]単位時間あたりの角度

中学入試では、自転と公転の単位時間あたりの角度が問われる問題が目立ちます。

自転 ―― 1時間で「15度」

地球は1日で1回転します。そして1回転は360度、1日は24時間なので、割り算をすると1時間あたりの角度が求められます。

【自転】単位時間あたりの角度
360度÷24時間=15度/1時間

公転 ―― 1ヶ月で「30度」

地球は1年間で1回公転します。そして1回転は360度、1年は12ヶ月なので、割り算をすると1ヶ月あたりの角度が求められます。ちなみに1年は365日なので、1日あたりおよそ1度公転していることもわかりますね。

【公転】単位時間あたりの角度
360度÷12ヶ月=30度/1ヶ月
360度÷365日=約1度/1日

[2]自転と公転で起きる現象

自転や公転があることによって、さまざまな現象が起きます。そして「地球上で起きる天体現象がどうして起こっているか」を答えさせる問題は、中学入試で本当によく出題されています。

地球は、自転では1日で1回転、公転では1年で1回転しています。この知識を踏まえ、現象をザックリと理解するのであれば、まずは次のように押さえておくのも良いでしょう。

1日単位で変化するもの:自転で発生する現象
1年単位で変化するもの:公転で発生する現象

自転で発生する現象

太陽は東からのぼって西に沈みます。この現象は、1日単位で変化するものですよね。これは、地球が自転しているからこそ発生する現象です。

公転で発生する現象

季節によって昼と夜の長さが違ったり、季節ごとに見える星座が異なったりします。これらは1年単位で変化する現象で、基本的には地球が公転することで起きています。

[3]公転と星座の関係

「季節ごとに見える星座が異なる」ということを先ほどお伝えしましたが、その現象についてもう少し詳しく見ていきましょう。


上の図を見てみてください。たとえば地球が公転して「冬の地球」の位置にくると、冬の星座の「ふたご座」や「オリオン座」はよく見えます。ところが「さそり座」や「いて座」は太陽が邪魔して見ることができません。太陽はとても明るいので、太陽の向こう側にある星は見えなくなってしまうんですね。

[4]公転と季節の関係

公転は、春夏秋冬の「四季」もつくり出します。


上の図を見てみましょう。たとえば、右側の「冬の位置(冬至)」に地球が公転したとします。このとき、太陽と反対側の方向に「北極」が傾いていますよね。そして、そのまま地球をクルッと自転させてみましょう。すると北半球では夜の時間が長く、昼の時間が短くなることがわかります。

逆に、地球が左側の「夏の位置(夏至)」に公転したときはどうでしょう? この場合は「北極」が太陽側に傾いています。では、先ほどと同じように地球をクルッと自転させてみましょう。すると今度は、北半球では夜の時間が短く、昼の時間が長くなることがわかりますよね。ちなみに地球から見た図は次のとおりです。昼の時間が長ければ太陽の高さも高くなり、昼の時間が短ければ太陽の高さも低くなります。

なお、自転の話も出てきたので混乱したかもしれませんが、地球に季節が存在するのはあくまで地球が公転しているからということだけでも覚えておきましょう。

まとめ

ここまで見てきたように、天体に関わる多くの現象は地球が自転したり公転したりすることで発生しています。こうした現象は中学入試でもガンガン出題されています。理科のなかでも天体分野を苦手とする子は多いですが、まずは自転と公転の違いをしっかりと理解すること、そのうえで関連する天体の知識を押さえていくことが大切です。今回紹介した内容やイラストも見直しつつ、天体問題を攻略していきましょう!

※記事の内容は執筆時点のものです

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