中学受験ノウハウ 塾選び

転塾ではコレを意識しよう! 子供たちがイキイキと勉強している塾の特徴

2021年6月03日 山口友美

中学受験で多くの親御さんが悩むのが、「このままの塾で良いのかどうか」。塾を選ぶ基準は家庭によってさまざまですが、ぜひ大切にしてほしいのが「雰囲気」です。私自身、中学受験塾の教室長を務めてきたなかで、塾の雰囲気が子供たちのモチベーションに大きく関わってくることを痛感してきました。これまでの経験をもとに、子供たちがイキイキ勉強している塾の特徴をお伝えします。

イキイキ勉強している塾は「にぎやか」

塾は勉強する場所だから静かなほうがいい。こう思われるかもしれませんが、教室長を経験した身からいうとそれは逆。むしろ「にぎやかな教室」のほうがモチベーション高く勉強に集中できるためおすすめです。

これから新たに塾を探す方、転塾先を検討している方は、次に紹介するにぎやかな塾の特徴をぜひ参考にしてみてください。

【にぎやかな塾の特徴】
・教室に掲示物が多い
・塾に来る生徒が多い
・教室長に電話がなかなかつながらない

教室に掲示物が多い

暗記する内容をまとめたプリントや漢字テストの結果、中学校紹介などの掲示物がたくさん貼られている教室は、見た目にもにぎやか。特に掲示物をこまめに貼り替えている塾では、授業の前後や休憩時間に子供たちが集まってそれらの掲示を盛り上がりながら見ているものです。ときには先生も一緒になって話に加わることで、自然と活気のある雰囲気がつくられていきます。

ちなみに、掲示物をつくるのは簡単なことではありません。その一方で、先生によっては授業で忙しい合間を縫ってせっせと掲示物をつくっています。私が見る限り、こうした先生は生徒指導にも熱心な方が多いですね。つまり掲示物は、先生たちの“熱意”を示す指標ともいえるのです。

塾に来る生徒が多い

生徒の多さも、にぎやかさを図る指標のひとつです。ポイントは、授業に参加している生徒の数ではなく、「授業がないのに来ている生徒の数」の多さ。たとえば私が過去に指導していた塾では、授業のあるなしに関係なく毎日のように受験生が来ていて、自習室は毎日ほぼ満席。そして受付は先生に質問している子たちであふれ、長期休みのあいだは朝から晩まで塾で過ごす子もたくさんいました。塾で自習するように私たち講師が強制したことはありません。生徒たちは口をそろえて「家より塾で勉強したいから」と話していました。

そもそも塾の自習室には、ゲームやテレビはありません。そのため集中して勉強できますし、わからないことがあれば先生にすぐに質問することもできます。ママやパパ、兄妹もいないので、小さなことでケンカに発展することもない ――。学習環境としては、まさにぴったりな場所といえるのです。

そして多くの子が塾に集まり、にぎやかな雰囲気がつくられると、ほかの子に刺激されて自ら机に向かう子も現れます。このように、塾に来る子が多いほど塾に活気があふれ、こうした雰囲気が「自分も頑張らなきゃ」と子供たちの心に火をつけることも多いのです。

教室長になかなか電話がつながらない

教室長になかなか電話がつながらないことも、にぎやかな塾の特徴のひとつです。でも、これは保護者としては困りますよね……。たしかに電話に四六時中出ないようであれば、それは塾側に問題があります。しかし実は「ある条件」を満たす場合には、電話がつながらないことはそこまで悪いこととは言えません。その条件とは、教室長が生徒に対応中、または授業中ということです。

そもそも、塾によっては「教室長=経営者」というところも多く、講師らしい仕事としては時間割の作成だけ、とった塾も珍しくありません。そして教室長に教務力がないと、ほかの講師の育成もうまくできず、もちろん生徒たちへの学習指導もできません。

その点、教室長自ら授業をしている塾の場合には、生徒の成績だけでなく、得意や不得意、さらにはその子の性格まで教室長が把握しています。そのため、偏差値だけでは測ることができない「過去問との相性」、そして子供の性格を踏まえた受験プランのアドバイスなどができるのです。

また、教壇に立つとほかの講師の指導レベルも把握できます。そこで自ら授業を担当する教室長のなかには、講師の教務力アップのための取り組みを精力的におこなう人も少なくありません。結果として、こうした塾では講師の指導力が高い傾向があり、その塾の子供たちの成績にも良い影響が出てくるのです。成績が上がれば塾に通うのが楽しくなるため、子供たちの表情も明るくイキイキとしたものになっていき、活気のある雰囲気がつくられていきます。

ちなみに子供たちがイキイキと勉強している塾では、親御さんとしても心配が減っていくものです。そうは言っても「教室長に相談したいことがある」といった場合には、どの塾も親御さんとの面談を定期的に実施していたり、授業後などの時間を使って話を聞く機会をつくってくれたりするので、その時間での面談を申し込んでみましょう。

3つのポイントを踏まえて見学しよう

思うように成績が伸びなかったり、先生との相性が悪かったりすることで転塾を検討している親御さんのなかには、塾選びに不安を感じている方もいるかもしれません。体験授業などに頻繁に足を運んでいる方も多いかと思いますが、実際に通ってみないとわからないこともたくさんあります。でも、今回お伝えした内容を踏まえて見学に行けば、子供が楽しく塾に通うイメージは持てるはずです。ぜひ3つのポイントを押さえて、塾選びをしてみてくださいね。

【にぎやかな塾の特徴】
・教室に掲示物が多い
・塾に来る生徒が多い
・教室長に電話がなかなかつながらない

※記事の内容は執筆時点のものです

この記事の著者

関東の大手進学塾にて中学受験算数を10年担当。教室責任者も務め、難関校をはじめ幅広い成績の生徒の授業と併願指導をおこなう。現在は1歳の子供を育てながらフリーライターとして活動中。塾講師経験と自身の保育士資格取得経験も活かし、保育関連記事や中学受験、知育関連の記事を多数執筆。