中学受験で親子の亀裂・対立を解消するには ―― 中学受験との向き合い方
前回はギクシャクした親子関係を改善するために、コミュニケーションを見直すという話をしました。今回は、親子関係がこじれてしまった状態を“解消”する方法について考えます。「自分の言うことにまったく耳を傾けてくれない!」と嘆くだけでは、一向に受験本番に向けて歩みを進めることができません。お互いのわだかまりを解消して受験に向けて足並みを揃えて前進していくことが、子供のパフォーマンスを上げるためにも大切です。今回は関係を改善するコツをお伝えします。
相手を否定しないことが重要なスタンス
親子関係に不和が生じているときは、互いに「どうせ話したってわかってくれない……」という気持ちが高まっています。これを解消するためには、お互いに腹を割って話し合うべきです。このとき重要なスタンスは「お互いに相手を否定しないこと」というスタンス。何かをひとつでも否定されてしまうと、話を続けにくい気持ちが生じます。否定したくなる気持ちがあっても、グッと我慢して相手の意見に耳を傾けること。これが基本的なマナーです。
ただ、どうしても気持ちが抑えきれないとか、相手が冷静な気持ちで話を聞いてくれなさそうなときには、第三者を介入させて話し合うこともひとつの手段です。
ある親子の実例
私も以前、関係に亀裂の生じている受験生親子の話し合いに、第三者として介入させてもらったことがあります。6年生の10月になっても、お子さんは受験を嫌がっていて、塾にも行かない状態。お母さんはとても困っている様子でした。ただ、その話し合いの場には、お子さんもしっかり同席していたんです。私はそこに一縷の望みがあると感じました。
とじる
お気に入り機能は
会員の方のみご利用できます
会員登録のうえログインすると
お気に入り保存できるようになります。
お気に入りのコンテンツは、
マイページから確認できます