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電気ってどうやってできているの? 身近な電気のアレコレ|なるほどなっとく 中学受験理科

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2021年10月14日 水溜 兼一(Playce)

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学習範囲が広く、難しいイメージがある理科の中学入試問題。難関校に多くの子どもを合格させてきたカリスマ講師・小川眞士さんが、子どもの理科力を育むためのヒントを伝えます。

電気ってどうやってできているの? 身近な電気のアレコレ

入試理科では、理科的思考力が求められます。子どもの理科的思考力を養うためには、普段から身の回りのいろいろな事象に興味を持ち、その原因を理科的視点で捉える姿勢が大切です。今回は、身の回りのモノの中から「電気」にフォーカスして、小川先生にお話いただきます。

身近な電気「静電気」

テレビ、パソコン、掃除機、エアコン……。家庭には電気で動く製品がたくさんあります。身の回りに当たり前のように存在しているので、そもそも電気がどのようなものかを考えることは、あまりないかもしれませんね。

普段の生活や子どもたちの学校生活で、電気を感じる現象といったら「静電気」でしょうか。実は私たちの身の回りにある物質は、プラスとマイナスの電気を持っています(人間も同様に電気を持っているのです)。ところが物質同士がこすれると、片方にプラスの電気がたまり、もう一方にマイナスの電気がたまることがあります。

下敷きをこすって髪の毛をくっつけて遊んだ方はいるでしょう。下敷きを髪の毛でこすることで、下敷きがマイナスに帯電し、髪の毛がプラスに帯電します。これが、静電気です。

プラスとマイナスはお互いに引き合うので、下敷きを浮かせると髪が立ちます。セーターとシャツがこすれて「パチッ」と放電するのも同じ原理です。そして、プラスからマイナスに電気が流れるという点では、静電気も雷も、家電を動かしている電気も全て同じです。

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小川眞士

小川眞士

  • 専門家・プロ

小川理科研究所(東京都豊島区)主宰。都内の中学校教諭を経て、四谷大塚進学教室理科講師に。開成や桜蔭の特別コースを約25年間担当、コース生28人全員が開成中学に合格した実績を持つ。教務主任や副室長も務めた。2009年4月に小川理科研究所を開設。主な著書に、『中学受験 理科のグラフ完全制覇』(ダイヤモンド社)、『これだけ理科』(森上教育研究所スキル研究会)、『カンペキ小学理科』(技術評論社)がある。

水溜 兼一(Playce)

  • この記事の著者

雑誌・新聞の編集・ライターを経て、現在は、通信教育企業のキュレーションサイトや大学案内のライティングなどを担当。