学習 作文

あわてて原稿用紙に書き出さなくても大丈夫! 試験で作文をする時の書き方のコツとは?

専門家・プロ
2018年4月23日 鈴木恵美子

「作文の基本的なルールと練習法」に引き続いて、今回は実践編。試験で良い作文を書くためのコツをご紹介します。限られた試験時間をどう使い、どんな手順を踏めばよいのでしょうか。また出題に対応するために、子供の引き出しを増やす方法などはあるのでしょうか。「勉強のやり方」を教える塾・プラスティー教育研究所に聞きました。

最初の15分は原稿用紙に触れない。じっくり構想を固めることで余裕が出る

実際の作文の試験になると、緊張のあまり焦ってしまい、逆に時間が足りなくなるのはよくあることです。作文の練習をしていたある生徒が、模擬試験で「とにかく書かなくちゃ」と原稿用紙に飛びついたものの、あとが続かずに600字の原稿用紙を半分しか埋められなかったケースがありました。

書き写しで「書く速さ」を知っておこう

作文の試験に落ち着いて臨むには、良い時間配分のしかたを知る必要があります。まずは焦らずじっくり構えて、構成を固めること。子供達には「50分くらいの試験なら、最初の15分間は原稿用紙を触らなくてもいい」とアドバイスしています。

実は、自分が言葉で説明できる内容で600字の原稿用紙を埋めようとすると、だいたいの人が15分程度で書けてしまう。つまり最初に内容を考え、説得力のある構成ができていれば、あとは15分しかかかりません。字を書くのが早い子では10分で埋めてしまいます。まずそのことを頭に入れておきましょう。

それでも不安に思う子には、同じ文字数の文章を書き写しさせると納得してくれます。書き写しで自分の書く速度を確認しておくと、時間配分がしやすくなりますので、ぜひ一度試してみてください。

書き出す前に「構成メモ」をつくり、頭の中をすっきり整理しよう

作文試験の最初の15分に取り組みたいのは、構成メモをつくること。原稿用紙に書く前に、自分の主張や根拠を書き出して頭を整理しておけば、相手に伝わりやすく、説得力のある文章になります。

論文の「型」に従って構成メモをつくる

では試験の最初の15分はどんなふうに使うといいのでしょうか。作文=論文には「主張」「根拠」「まとめ」という一定の型※があり、それに従って構成メモをつくることをおすすめします。

プラスティー教育研究所では、作文の授業の際に次のような「小論文 構成メモ用紙」を使っています。

[1]主張(いちばん言いたいこと)

・私はAに対して、Bだと考える。
・私はAと言う意見に対して、賛成/反対である。

[2]根拠・具体例([1]が言えるのはなぜ?どんな体験からそれを考えたのか?)

・私がAのように考えた根拠は2つある。ひとつ目は……
・私がAだと考えたきっかけは……

[3]まとめ(主張と同じ内容・自分の今後の生き方の決意も含んでよい)

・以上のようなことから、私はAをBだと考えるのでえある。
・以上のことから、私はAという意見に賛成/反対である。
・今後の人生において、Cを活かしていきたいと思う。

作文を書くときは、上の各項目に内容をメモすることから始めます。記入は箇条書きでもいいですし、普通の文章でもかまいません。これを15分かけてしっかり埋めたうえで、余力のある子には左端に[1]〜[3]の内容を100字で要約してもらいます。そうして初めて原稿用紙に向かいます。

本番の試験でもこの方法を頭に入れて、問題用紙の余白などに構成をつくってから書き出してみましょう。「主張」「根拠」「まとめ」が定まっていれば、今までよりずっとスムーズに作文が書けるようになるはずです。

家族の会話が考え方の幅を広げる

こうした作文のテクニックを知ることは大事ですが、「どう思うか」「それはなぜか」と理論展開していくには、普段から自分なりの考えを持つ習慣を付けることが必要です。たとえばTVニュースが流れたら、「〇〇はどう思う?」「それはどうして?」という問いかけを日常的にしてみる。それにより、自分が感じたことや体験したことをあるテーマと結びつけて考える練習ができます。ぜひご家族で、そんな機会をたくさんつくってください。

※記事の内容は執筆時点のものです

代表の清水章弘が設立。「勉強のやり方を教える塾 プラスティー」を東京・飯田橋と京都・烏丸御池で運営している。勉強内容だけではなく、勉強のやり方を体系的にまとめた「学習コーチ指導」を展開。小学生から高校生・浪人生まで、学校についていけない生徒から最難関校を受験する生徒まで、生徒1人ひとりの力を伸ばす指導は父兄からも大きな信頼を集めている。

代表は青森県三戸町教育委員会学習アドバイザーを務める。代表著書に『中学生からの勉強のやり方』(ディスカバー・トゥエンティワン)、『東大生が知っている!努力を結果に結びつける17のルール』(幻冬舎)、『現役東大生がこっそりやっている、頭がよくなる勉強法』(PHP研究所)など多数。著書は海外でも翻訳されている。

プラスティー教育研究所:http://plus-t.jp/