学習 算数

階差数列をわかりやすく解説! 規則性に着目すれば三角数も簡単に解ける

2022年11月08日 みみずく

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中学受験算数の数列で、多くの受験生が階差数列を苦手とします。

階差数列とは、ある数列の隣り合う数同士の差からできる別の数列のこと。今回は、この階差数列について基本から解説し、実際に問題を解いていきます。

階差数列の基本

階差数列は基本を理解していれば決して難しくありません。

階差数列とはどのような数列か?

2、3、6、11、18、…

この数列で、隣り合う数同士の差を取ってみましょう。そうすると、3-2=1、6-3=3、11-6=5、18-11=7、…という数を得られます。これらの数を並べると次の通りです。

1、3、5、7、…

これらの数は、初めの数(初項)が1、加える数(公差)が2の等差数列になっています。このように、ある数列の隣り合う数同士の差からできる数列は「階差数列」と呼ばれます

上の例のように、中学受験では多くの場合、階差数列は等差数列になります。等差数列とは、隣り合う数同士の差が同じ数になる数列です

階差数列ともとの数列の関係は?

上の例を使って、階差数列ともとの数列の関係を考えてみましょう。

まず、もとの数列の2番目の数は2+1=3です。もとの数列の1番目の数2に、階差数列の1番目の数1を足しています。次に、もとの数列の3番目の数は2+1+3=6です。もとの数列の1番目の数2に、階差数列の1~2番目の数の和1+3を足しています。

同様に考えると、階差数列ともとの数列の間には、

「もとの数列の初めの数+階差数列の1~(N-1)番目までの数の和=もとの数列のN番目の数」

という関係があることがわかります。これを公式として覚えるよりも、具体的に数字を書き出して、その場でもとの数列のN番目の数を求められるようにするとよいでしょう。

階差数列の問題の解法

階差数列の問題を実際に解いてみましょう。規則性がすぐにわからない数列は、隣り合う数同士の差を取ってみるのがコツです。

階差数列の基本問題

【問題1】下のように、ある規則にしたがって整数を並べていきます。

2、10、24、44、70、102、…

このとき、30番目の整数を求めなさい。

まず、隣り合う数同士の差を取って階差数列を求めます。10-2=8、24-10=14、44-24=20、70-44=26、102-70=32、…なので、階差数列は次の通りです。

8、14、20、26、32、…

この数列は、初めの数が8、加える数が6の等差数列です。

次に、もとの数列の30番目の数を求めるので、階差数列の29番目の数を求めます。

等差数列では「初めの数+加える数×(N-1)=N番目の数」という公式が成り立つので、階差数列の29番目の数は8+6×(29-1)=176です。

最後に、「もとの数列の初めの数+階差数列の1~(N-1)番目までの数の和=もとの数列のN番目の数」を考えます。

階差数列の1~29番目までの数の和は、(初めの数+終わりの数)×個数÷2=等差数列の和」という公式を利用して、(8+176)×29÷2=2668です。したがって、もとの数列の30番目の整数は2+2668=2670です。

問題が30番目ではなく、もとの数列の10番目の整数を問うているならば、公式に当てはめて計算するより、全て書き出していった方が早いでしょう。102+38=140、140+44=184、184+50=234、234+56=290となるり、答えは290です。ただ、30番目まで書き出すのは大変なので、計算で求められると良いですね。

階差数列の応用問題

【問題2】下のように、ある規則にしたがって碁石を並べていきます。このとき、次の各問に答えなさい。

(1) 50番目の碁石は何個ですか。

(2) 1番目から10番目までの碁石の和は何個ですか。

(1)では、まず1~4番目までの碁石の数をそれぞれ数えてみます。そうすると、次のような数列になっています。

1、3、6、10、…

このような数列を三角数といいます。さらに三角数の階差数列を求めると次の通りです。

2、3、4、…

したがって、「もとの数列の初めの数+階差数列の1~(N-1)番目までの数の和=もとの数列のN番目の数」を利用して、もとの数列の50番目の数は、1+(2+3+4+…□)と表せます。(2+3+4+…□)の中に数は50-1=49(個)あるので、最後の数□は50です。1+(2+3+4+…+50)は、初めの数が1、加える数が1、個数が50の等差数列の和なので、「(初めの数+終わりの数)×個数÷2=等差数列の和」の公式を利用して、(1+50)×50÷2=1275(個)が答えです。

(2)では、1番目から10番目の数をそれぞれ書き出してみましょう。

1番目の数=1

2番目の数=1+2

3番目の数=1+2+3

4番目の数=1+2+3+4

10番目の数=1+2+3+4+…+10

これらを全部足せばよいので、1×10+2×9+3×8+4×7+5×6+6×5+7×4+8×3+9×2+10×1=(10+18+24+28+30)×2=220(個)が答えです。

階差数列は高校数学でも学ぶ

階差数列は高校数学の数列でも学びます。多くの高校生は公式の意味を理解できずに悩みますが、やっていることは中学受験算数の階差数列と全く同じです。今のうちに階差数列を理解しておくと、高校でも苦労しないでしょう。

 

※記事の内容は執筆時点のものです

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この記事の著者

家庭教師/ライター。墨田区・台東区を拠点に活動している個人家庭教師。家庭教師を本業としつつ、ライターとしても活動しています。モットーは「好きな人を応援する」。小学生の指導科目は国語・算数(数学)・英語・理科・社会・作文など。「楽しく学びながら、中学の準備をする」ことを目標に指導をおこなっています。

Webサイト:みみずく戦略室 墨田区・台東区のプロ家庭教師&ライター
https://mimizuku-edu.com/