階差数列をわかりやすく解説! 規則性に着目すれば三角数も簡単に解ける
中学受験算数の数列で、多くの受験生が階差数列を苦手とします。
階差数列とは、ある数列の隣り合う数同士の差からできる別の数列のこと。今回は、この階差数列について基本から解説し、実際に問題を解いていきます。
階差数列の基本
階差数列は基本を理解していれば決して難しくありません。
階差数列とはどのような数列か?
2、3、6、11、18、…
この数列で、隣り合う数同士の差を取ってみましょう。そうすると、3-2=1、6-3=3、11-6=5、18-11=7、…という数を得られます。これらの数を並べると次の通りです。
1、3、5、7、…
これらの数は、初めの数(初項)が1、加える数(公差)が2の等差数列になっています。このように、ある数列の隣り合う数同士の差からできる数列は「階差数列」と呼ばれます。
上の例のように、中学受験では多くの場合、階差数列は等差数列になります。等差数列とは、隣り合う数同士の差が同じ数になる数列です。
階差数列ともとの数列の関係は?
上の例を使って、階差数列ともとの数列の関係を考えてみましょう。
まず、もとの数列の2番目の数は2+1=3です。もとの数列の1番目の数2に、階差数列の1番目の数1を足しています。次に、もとの数列の3番目の数は2+1+3=6です。もとの数列の1番目の数2に、階差数列の1~2番目の数の和1+3を足しています。
同様に考えると、階差数列ともとの数列の間には、
「もとの数列の初めの数+階差数列の1~(N-1)番目までの数の和=もとの数列のN番目の数」
という関係があることがわかります。これを公式として覚えるよりも、具体的に数字を書き出して、その場でもとの数列のN番目の数を求められるようにするとよいでしょう。
階差数列の問題の解法
階差数列の問題を実際に解いてみましょう。規則性がすぐにわからない数列は、隣り合う数同士の差を取ってみるのがコツです。
階差数列の基本問題
【問題1】下のように、ある規則にしたがって整数を並べていきます。
2、10、24、44、70、102、…
このとき、30番目の整数を求めなさい。
まず、隣り合う数同士の差を取って階差数列を求めます。10-2=8、24-10=14、44-24=20、70-44=26、102-70=32、…なので、階差数列は次の通りです。
8、14、20、26、32、…
この数列は、初めの数が8、加える数が6の等差数列です。
次に、もとの数列の30番目の数を求めるので、階差数列の29番目の数を求めます。
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