学習 算数

平方数と立方数とは? 相似や数列の問題を解くときに役立つ「特別な整数」を解説

2022年11月22日 みみずく

0

中学受験算数でよく出てくる数に平方数と立方数があります。これらの特別な数字を見分けられるようにして、どこで使えるのかを理解することが大切です。

平方数と立方数とは何か?

塾の算数の授業では「平方数」「立方数」という言葉を聞くこともあるでしょう。それぞれの意味を理解して、しっかり見分けることが大切です。

平方数と立方数

平方数は同じ数を2回かけた(2乗した)数で、立方数は3回かけた(3乗した)数です。たとえば、3の平方数は3×3=9で、立方数は3×3×3=27です。また、11の平方数は11×11=121で、立方数は11×11×11=1331です。

面積の単位には「平方メートル」があります。この「平方」は「メートルを2回かける」という意味です。そもそも「平方する」が「2回かける」を意味することは覚えておくとよいでしょう。同じように、「立方する」は「3回かける」なので、体積の単位の「立方メートル」は「メートルを3回かける」という意味だとわかります。

平方数と立方数の見分け方

平方数のうち10×10までは九九で見分けられます。一方、九九に含まれない平方数や、九九からは判断しにくい立方数は、素因数分解することで見分けられることがあります。

素因数分解とは、ある整数を素数の積で表すことです素数は1と自分以外で割り切れない数です。素数には2、3、5、7、11、13、…があります。

216を素因数分解してみましょう。216=2×2×2×3×3×3なので、2と3をそれぞれ3回かけた数だとわかります。つまり、216は2×3=6の立方数です。

九九や素因数分解で見つけにくい平方数・立方数は覚えてしまうとよいでしょう。たとえば、13の平方数は169で、立方数は2197です。語呂合わせを考えながら覚えるのもおもしろいかもしれません。

平方数と立方数はどこで使うのか?

平方数と立方数をどこで使うのかを理解しておくことは大切です。

相似

形は同じで大きさが違う図形同士を「相似な図形」といいます。相似な図形では、一方の図形を拡大・縮小したとき、もう一方の図形と重なり合う辺があります。これらの辺が「対応する辺」で、対応する辺の比が「相似比」です。

相似な図形では、相似比がわかっていると、「相似比×相似比=面積比」「相似比×相似比×相似比=体積比」が成り立ちます。したがって、面積比では平方数が、体積比では立方数がそれぞれ登場します。

【問題1】下の図のように円錐Aと円錐Bがあります。AとBは相似です。このとき、次の問いに答えなさい。

(1) 円錐Aと円錐Bの表面積の比を求めなさい。

(2) 円錐Bの体積が100cm\(^3\)のとき、円錐Aの体積は何cm\(^3\)ですか。

円錐Aと円錐Bの底面の半径はそれぞれ3cmと5cmです。半径の比がそのまま相似比になるので、相似比はA:B=3:5です。

(1) 相似な立体図形の面積比は相似比を平方することで求められます。したがって、表面積の比はA:B=3×3:5×5=9:25です。

(2) 相似な立体図形の体積比は相似比を立方することで求められます。したがって、体積比はA:B=3×3×3:5×5×5=27:125です。Aの体積を□cm\(^3\)とすると、27:125=□:100より□=27×100÷125=\(\frac{108}{5}\)=21\(\frac{3}{5}\)(cm\(^3\))が答えです。

数列

数列の問題では、平方数が規則性のヒントになることがあります。

【問題2】下のように、黒い碁石と白い碁石を規則的に並べていきます。このとき、次の問いに答えなさい。

(1) 黒い碁石が45個、白い碁石が55個になるのは何番目ですか。

(2) 20番目に白い碁石は何個ありますか。

(1) 黒い碁石と白い碁石の個数の和は平方数です。このことに気づけば、45+55=100(個)なので、100=10×10より10番目が答えだとわかります。

(2) N番目の碁石の個数はN×N個です。(N+1)番目の碁石の個数は、N番目に比べて(N+1)×(N+1)-N×N(個)ずつ増えていきます。たとえば、2番目の碁石の個数は、1番目に比べて2×2-1×1=3(個)増えています。

この規則性をふまえて奇数番目の白い碁石の個数を書き出していくと、

 4番目は3+(4×4-3×3)=3+7=10(個)、

 6番目は3+7+(6×6-5×5)=3+7+11=21(個)、

 8番目は3+7+11+(8×8-7×7)=3+7+11+15=36(個)、

 ……20番目は3+7+11+15+19+23+27+31+35+39=210(個)が答えです。

奇数番目で増える白い碁石の個数は、最初の数が3、加える数が4の等差数列になっています。このことに気づければ、いちいち平方数の差を考えなくても、20番目の白い碁石の個数は3+7+11+…+39だとわかります。

また、等差数列の和の公式を使えば、3+7+11+…+39=(3+39)×10÷2=210と計算できます。

特別な整数は問題を解くのに役立つ

平方数や立方数に限らず、特別な整数に着目すると、算数の問題を解くのに役立つことがあります。こうした特別な整数に慣れ親しむことが算数を得意にする第一歩です。

※記事の内容は執筆時点のものです

0
この記事の著者

家庭教師/ライター。墨田区・台東区を拠点に活動している個人家庭教師。家庭教師を本業としつつ、ライターとしても活動しています。モットーは「好きな人を応援する」。小学生の指導科目は国語・算数(数学)・英語・理科・社会・作文など。「楽しく学びながら、中学の準備をする」ことを目標に指導をおこなっています。

Webサイト:みみずく戦略室 墨田区・台東区のプロ家庭教師&ライター
https://mimizuku-edu.com/