【社会】日本国憲法をわかりやすく解説! 中学受験で押さえるべき条文30選
中学受験の公民分野で、小難しい条文を目の当たりにしてイヤになってしまう子も多い日本国憲法。
しかも条文は103条もあり、頭が混乱してしまう子も多いでしょう。
そこで今回は、中学受験で必須の「押さえるべき30の条文」をピックアップしつつ、日本国憲法の基本的なポイントや、覚え方のコツまで、わかりやすく解説します。
日本国憲法の攻略法は、入試で狙われやすい条文に狙いを絞り、その条文を見やすくして体系的に押さえること。
条文をスッキリ整理して、受験力を強化しましょう!
日本国憲法の3つの基本
日本国憲法の具体的な条文の解説に入るまえに、まずは基本的な3つの事項を押さえましょう。
- そもそも憲法とは?
- 日本国憲法の歴史
- 日本国憲法の全体像
基本[1]そもそも憲法とは?
世の中にはたくさんの“決まり”があります。法律や条例も、もちろん憲法の決まりの一種です。
そして、これらの違いを手っ取り早く理解するうえでおすすめなのが、次の3つをセットで確認することです。
- 何のルールか?
- 誰が守るか?
- 誰が決めるか?
政令や省令、学校の校則や、会社の従業員規則など、さまざまな決まりがありますが、ここでは「憲法」「法律」「条令」に絞ってそれぞれの特徴を簡単にお伝えします。
3点セット(何のルールか/誰が守るか/誰が決めるか)を確認しつつ、スッキリと整理していきましょう。
憲法
憲法とは、国を統治するルールが書かれた決まりのこと。
憲法を守るのは「国の統治者」です。つまり、政治家などの国家権力ですね。警察や裁判官など、国家の権力を預かる公務員も含まれます。
憲法を決めるのは「国民」です。
憲法を改正するには、国民投票での過半数の賛成が最終的に必要となります。つまり憲法を決めるのは国民、というわけです。
法律
法律とは、国のあらゆるルールが書かれた決まりのこと。
法律を守るのは「国民」です。
もちろん政治家や公務員も国民なので、このルールを守らなくてはいけません。日本国内に滞在している外国人も対象です。
法律を決めるのは「政治家」です。もっと具体的に言うと「国会議員」ですね。
国会議員は選挙で選ばれた人なので、法律を決めるのは“国民の代表”という言い方もできます。
条例
条例とは、その地域のあらゆるルールが書かれた決まりのこと。
条例を守るのは「その地域の住民」です。
条例であればその県の県民、市の条例であればその市の市民ですね。もちろん、その地域に滞在しているほかの地域の住民も対象です。
条例を決めるのは「政治家」です。
ただし今度は国会議員ではなく、地方議員です。選挙で選ばれた県議会議員や市議会議員などが条例を決めることができます。
基本[2]日本国憲法の歴史
日本国憲法の歴史は、日本で起きた「ふたつの大改革」を区切りとして捉えるとスッキリ理解できます。
- 明治維新
- 戦後改革
明治維新
明治維新とは、日本が一気に近代化した出来事のこと。
近代化が一気に進んだ、明治時代の日本。
そして、近代的な国家では絶対的に必要だった憲法。
こうした背景もあり、欧米の近代国家にならう形で「大日本帝国憲法」がつくられたのです。
戦後改革
戦後改革とは、日本が一気に民主化した出来事のこと。
「天皇が主権をもつ」としていた大日本帝国憲法をやめて、「国民が主権をもつ」日本国憲法に変えました。
日本国憲法に何が書かれているかは、この先でしっかり解説しますね。
基本[3]日本国憲法の全体像
日本国憲法の全体像を見てみましょう。
日本国憲法は「前文」と「11の章」から成り立っており、以下の図に示したような内容がそれぞれの章で記されています。
前半の1章〜3章には、国を統治するうえでの「根本的な考え方」が書かれています。具体的には、天皇や戦争に関する考え方、人権に対する考え方などです。
中盤の4章〜6章には、国家の「3つの権力」について書かれています。3つの権力とは、立法権の国会、行政権の内閣、司法権の裁判所ですね。
7章以降の終盤の章には、地方自治のルールなど「そのほかの事項」が書かれており、9章には憲法そのものを改正する手続きも書かれています。
条文を覚えるコツ
日本国憲法は難しい言葉で書かれているだけでなく、100条以上もある膨大な文章です。
しかし一見すると“ダラダラと書かれた文章“であっても、それらをスッキリと把握するコツがあります。
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