学習 算数

通過算は図を描けば簡単に解ける! 旅人算との違いを理解して苦手意識を克服

2023年8月21日 みみずく

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中学受験算数の速さの応用問題に通過算があります。動くものに長さがあるため、普通の旅人算よりもやや複雑です。このような通過算を苦手とする中学受験生のために、図を使ってわかりやすく考え方を解説します。

通過算とはどのような問題か?

通過算とは、電車がトンネルや陸橋などを通過する問題です。2台の電車がすれ違ったり追い越したりするパターンもあります。

まずは、電車が電柱やトンネルといった「動かないもの」を通過する問題を考えましょう。

電車が電柱を通過する問題

【問1】秒速25mで走る電車が電柱を通過するのに8秒かかりました。この電車の長さは何mですか。

通過算で電柱や人が登場する場合、電柱などの幅を考えません。図に電車を描くときは、先頭がとがった台形を描くと見やすくなります。これらをふまえて【問1】の図を描くと次の通りです。

上の図と下の図(8秒後)を見比べるときは、電車の先頭か最後尾に注目します。今回は先頭に注目すると、先頭が8秒で電車の長さ分だけ移動したことがわかるでしょう。したがって、先頭が秒速25mで8秒走ると電車の長さになるので、電車の長さは25×8=200(m)です。

電車がトンネルを通過する問題

【問2】秒速25mで走る電車が1500mのトンネルに入り始めてから、出終わるまでに1分10秒かかりました。この電車の長さは何mですか。

【問1】との違いは、電車が通過するトンネルに1500mという長さがあることです。トンネルや陸橋を通過する問題では、これらの長さが問題を解く上での手掛かりになります。【問2】の図は次の通りです。

上の図と下の図(1分10秒後)で電車の先頭に注目すると、先頭は1分10秒(70秒)でトンネルと電車の長さ分だけ移動したことがわかります。したがって、先頭が秒速25mで70秒走るとトンネルと電車の長さの和になるので、その和は25×70=1750(m)です。1750mからトンネルの長さ1500mを引いて、電車の長さ250mを求められました。

通過算と旅人算はどう違うか?

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みみずく

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  • この記事の著者

家庭教師/ライター。墨田区・台東区を拠点に活動している個人家庭教師。家庭教師を本業としつつ、ライターとしても活動しています。モットーは「好きな人を応援する」。小学生の指導科目は国語・算数(数学)・英語・理科・社会・作文など。「楽しく学びながら、中学の準備をする」ことを目標に指導をおこなっています。

Webサイト:みみずく戦略室 墨田区・台東区のプロ家庭教師&ライター
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