炭酸水素ナトリウムと塩酸を混ぜるとどうなる? 重曹の性質や反応を整理して覚える
「炭酸水素ナトリウム」は、中学受験生にとってあまりなじみのない物質でしょう。しかし、塾の教科書や問題集にはさらっと載っていることが多く、難関校の入試でもしばしば出てきます。そんな炭酸水素ナトリウムについて知識を整理して覚えましょう。
Contents
炭酸水素ナトリウムとは何か?
炭酸水素ナトリウムは用途が広く、日常生活でもよく使われます。
炭酸水素ナトリウムの用途
炭酸水素ナトリウムは、医療品、粉末石鹸、消火剤などとして使用されます。重曹として市販されているので、実際に見たことのある受験生もいるでしょう。重曹は弱アルカリ性で、キッチンのぬめり取りなど、酸性の汚れを落とすのに役立ちます。
また、パンや焼き菓子を作るときに使うベーキングパウダー(膨らし粉)は、重曹を主成分として、その効果を高める物質を混ぜたものです。重曹は熱で分解して二酸化炭素を発生させるので、パンなどの膨張に使われます。
重曹をクエン酸と混ぜ合わせ、それに水を加えると炭酸水になります。この反応でシュワッと出る泡が、炭酸水の原料である二酸化炭素です。クエン酸はレモンや梅干しなどに含まれる酸性の物質です。クエン酸自体も市販されていて、健康食品として摂取するだけでなく、アルカリ性の水垢を落とすのにも役立ちます。キッチンの掃除には、重曹とクエン酸の両方を使うのがおすすめです。
炭酸水素ナトリウムの性質
炭酸水素ナトリウムには「炭酸」という言葉が入っていますが、その水溶液は酸性ではなく弱アルカリ性です。似たような名前の炭酸ナトリウム水溶液は炭酸水素ナトリウム水溶液よりも強いアルカリ性なので、混同しないようにしましょう。
炭酸水素ナトリウム水溶液が弱アルカリ性であることを確認するには、リトマス紙、BTB溶液、フェノールフタレイン溶液などを使います。それぞれの色の変化は以下の通りです。
- リトマス紙 … 赤色リトマス紙が青色になる。
- BTB溶液 … 青色になる。
- フェノールフタレイン溶液 … 無色から薄い赤色になる。
炭酸水素ナトリウムの化学反応とは?
中学受験生が覚えておくべき炭酸水素ナトリウムの代表的な化学反応は2種類です。それぞれを詳しく解説します。
とじる
お気に入り機能は
会員の方のみご利用できます
会員登録のうえログインすると
お気に入り保存できるようになります。
お気に入りのコンテンツは、
マイページから確認できます