将来の中学受験に役立つ冬におすすめのお出かけ先|低学年のための中学受験レッスン#28
昔は8月も終盤に差しかかるとヒグラシが鳴きはじめ、あーもう夏休みもおしまいだな、と感傷にふけっていたものですが……
最近では地球温暖化のせいなのか、10月ころまでずっと暑い日が続き、ようやく秋らしくなっていい気候だねなんて言っていたらあっという間に寒くなって冬が到来する、なんてことが普通のことになってしまいました。
私などは「一年中秋ならいいのに」と思っている派ですが、とは言え冬には冬の魅力がありますので、本日はお子さんの人生を豊かにし、その上中学受験にも役立つ「冬」のおススメのお出かけ先をご紹介したいと思います。
Contents
冬と言えばやはり「スキー」ですね!
「え?スキーなんて中学受験に役立つの?」そう思われる方も多いかとは思いますが、知識の面でも精神面においても、スキーは中学受験との親和性が非常に高いです。その理由について詳しくご説明いたしましょう。
衝撃的だった私のスキー初体験
はじめてスキーに連れていかれたときのことを、皆さんは覚えているでしょうか。
私はスキーを始めた時期が遅かったので、いまだによく覚えています。
蔵王スキー場で友人たちにいきなりロープウェイに乗せられ山頂まで連れていかれ、「スキーは転んで覚える」とコースに立たされた時の絶望感たるや(笑)。
山頂から滑り降りてくる「樹氷原コース」と呼ばれるコースは、斜度もそこそこあり、その上狭いので、斜めに滑るのが難しいのです。
また人気のコースのため人も多く、まさに「転がり落ち」ながら、命がけで滑り降りたことを強く記憶しています。
令和の時代では考えられない、いかにも昭和な考え方ですが、この体験が私の精神を鍛えてくれたことは言うまでもありません。
「逃げることができない」という実感は人を強くする
スキーというのは「逃げることのできない状況」に追い込まれる、ほとんど唯一のスポーツと言えます。
サッカーや野球なら、上手くいかなくてやる気を失えば、その場で「やらない」という選択ができます。自分の意志でやるかやらないかを決められる。
しかし、スキーではひとたび斜面の上に立たされると、もうどうしたって降りていかなければならないわけですから、逃げ場はないわけですね。
転がってでもはいつくばってでも下りなきゃいけない。しかも、下手をすると死ぬかもしれないわけです。
これこそが、私が受験生にスキーを強くおススメする最大の理由です。
スキーに連れていって恐怖を克服した子は、「勉強やりたくない」とか「もう受験やめたい」といった場面でも踏みとどまれることが多く、明らかにメンタルの強さが違う印象です。
スキー場に転がっている学びの種を逃さないで
精神面ばかりではありません。
スキーでは、物理で習う「等加速度運動」や「等速直線運動」を体感できますし、上越エリアのスキー場に行けば、山間の平べったい土地である「越後平野」を見ることができます。
春スキーに行くと杉の葉先が黄色くなっているのが観察できます。
花粉症の人にとってはつらい体験ですが、そうしたことも記憶を強固にするのに役立ちます。
細かいことではありますが、スキー場には学びの種がそこかしこに転がっています。
受験生にとって、実は冬こそ天体観測には最適な季節
皆さんは「天体観測」と聞いて、どの季節を思い浮かべますか。
多くの方が「夏」と答えるでしょう。
夏は一晩中外にいても寒くありませんし、キャンプと星空を結び付けてイメージしている人が多いのも頷けます。
確かに夏には「夏の大三角」という大きな目印を見つけることができますし、さそり座やわし座など、夏を代表する星座もたくさんあります。
七夕伝説にもなっている織姫と彦星も有名ですよね。
また夏空の方向は銀河系の中心方向と同じ方向となるため、天の川の太く・濃く見ることができます。
確かに、夏こそ「天体観測」に最適とよく言われるだけのことはあります。
冬の天体観測では中受頻出の1等星や星座を観察できる
しかし、実は冬の「天体観測」も捨てたものではありません。
天の川は確かに薄いのですが、その代わり冬には非常に多くの1等星を観測することが可能なのです。
まず代表的なのが「ベテルギウス(オリオン座)・プロキオン(こいぬ座)・シリウス(おおいぬ座)」の冬の大三角ですね。
これに「ポルックス(ふたご座)・カペラ(ぎょしゃ座)・アルデバラン(おうし座)・リゲル(オリオン座)」を加えると冬の大六角となります。
また、オリオン座は1等星二つに2等星五つからなる、全88星座の中で最も明るい星座であり、入試ではド定番の星座です。
オリオン座を観測できる季節は冬しかないので、受験生にとって「天体観測に最適な季節」とはすなわち「冬」ということになるわけです。
冬は星空写真の撮影にもぴったり
しかも、冬は空気が乾燥していて晴天が多いので、「星空写真」を撮影するにも適しています。
三脚とデジタル一眼レフとレリーズという機械があれば誰でも星空撮影が可能なので、この冬チャレンジしてみてはいかがですか。
家の近くでは星が見えないという方も多いでしょう、少し遠出してみるのもいいですよ。
冬のキャンプはややハードルが高いですが、貸しコテージなら寒くないですし、お手軽にキャンプ気分が味わえます。
また夏場ですと予約でいっぱいなところも、冬場は空いていることも多いので計画も立てやすいです。
更に冬は晴天率が高いので、天体観測が企画倒れになりにくいというメリットもあります。
防寒をしっかりして、お出かけしてみてくださいね。
冬は星空写真の撮影にもぴったり
しかも、冬は空気が乾燥していて晴天が多いので、「星空写真」を撮影するにも適しています。
三脚とデジタル一眼レフとレリーズという機械があれば誰でも星空撮影が可能なので、この冬チャレンジしてみてはいかがですか。
家の近くでは星が見えないという方も多いでしょう、少し遠出してみるのもいいですよ。
冬のキャンプはややハードルが高いですが、貸しコテージなら寒くないですし、お手軽にキャンプ気分が味わえます。
また夏場ですと予約でいっぱいなところも、冬場は空いていることも多いので計画も立てやすいです。
更に冬は晴天率が高いので、天体観測が企画倒れになりにくいというメリットもあります。
防寒をしっかりして、お出かけしてみてくださいね。
田舎でのんびりお正月を過ごすのも悪くない
最後に、正月くらい、おじいちゃん・おばあちゃんのうちでゆっくり過ごすのも悪くないよ、ってお話を少ししておきたいです。
なにより、おじいちゃんやおばあちゃんの話は、貴重な情報源。昭和の昔懐かしい思い出話を聞いて、おじいおばあ孝行してあげて下さい。
こたつの上にもお正月の食卓にも中受社会の種がある!
冬と言えば「こたつにミカン」ですね。
昔は、どのお宅にも、冬のこたつの天板の上にはカゴに入ったミカンが置かれていたものです。
江戸時代、木材で財を成した紀伊国屋文左衛門はこのミカンに目をつけ、紀州すなわち和歌山県で採れた大量のミカンを菱垣廻船で江戸に運び、高値で売って大儲けしました。
比較的暖かい気候でよく採れるミカンですが、西回り航路を使って日本海側にもたくさん運ばれました。
こうして、日本全国で温州ミカンが食べられるようになったんです。
ミカンひとつで江戸時代の海運の話ができちゃうってのも面白いですよね。
お正月の食べ物として「カズノコ」がありますが、こちらも江戸時代の海運の発達により全国に広まったとされていますね。
カズノコはニシンの卵の塩漬けですが、ニシンは蝦夷地(北海道)でよく獲れ、まずは北前船で新潟へ、そこから西回り航路を経て大坂へ、さらに菱垣廻船で江戸にまでは運ばれたそうです。
享保の改革で有名な徳川吉宗は質素倹約政策を進めていましたが、「正月だけはカズノコ食べてヨシ!」と言ったことで、お節料理の中にカズノコが入ったという説もあるそうです。
学年のうちに好奇心の種をたくさん撒いておこう
親御さんがせっせと撒かれた好奇心の種は、今すぐに実を結ぶことは少ないかもしれません。
しかし、いつか、思いもしなかったところから、芽を出し花を咲かせるかもしれません。
できるだけたくさん撒いておくようにしましょう。
スキー初心者の私を雪山の山頂に連れて行った友人の一人は、その時に見た樹氷の美しさに魅せられ、現在は風景写真家として活躍しています。
人生、どんな偶然が待っているかわからないものですね。
子ども達の可能性のためにもいま、できるだけたくさんの好奇心の種をまいておきましょう!
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※記事の内容は執筆時点のものです
とじる
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