勉強がわからなくて困っている子供
中学受験ノウハウ 通塾の悩み

塾の授業についていけないときはどうする? 転塾する前に家庭でできること5選

2024年1月05日 みみずく

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中学受験生の多くは大手進学塾に通っています。しかし、「塾の授業についていけない」と悩んでいる受験生や保護者は少なくありません。こうした悩みの原因と、それを解決するために家庭でできることを紹介します。

「塾の授業についていけない」を解決するには?

大手進学塾は成績上位層向けのカリキュラムになっていて、内容が難しく、進度も速いのが一般的です。そのため、塾の授業についていけないのは、受験生の素質や能力のせいとは限りません。

一方、塾の授業についていけない受験生とその保護者は、個別指導塾や家庭教師を塾のフォローとして併用することや、転塾することを勧められがちです。これらが有効なことも多いですが、お金も時間もかかるというデメリットがあります。

併用や転塾をすぐに決断できない場合、家庭でより気軽にできることをまずは試してみるとよいでしょう。

塾の授業についていけないときに家庭でできること5選

塾の授業についていけない原因とその解決法を5つ紹介します。

1. 授業の予習をする

予習を推奨しない塾があります。日能研は「学びの豊かさは予習できません。だから、日能研では予習ではなく復習を大切にしています」とし、予習を禁止します。また、サピックスも「子どもたちが自ら関心を持って考え、学んだことがきちんと身につくようにするため」に「復習中心の学習法」を重視し、予習できないように教材を授業当日に配布します。(引用箇所は各塾のHPで確認できます)

一方で、初めて教わる内容を授業だけで理解できる受験生は多くありません。塾の方針と受験生の理解力の間にギャップが生じると、塾の授業についていけなくなります。

この場合、塾で教わる前に授業内容を予習するとよいでしょう。教材があるなら、それを事前に読んで、基本的な問題を解いて、わからないところをはっきりさせた状態で授業を受けると理解しやすくなります。次の授業の単元について、教材や動画でさっとチェックしておくだけでも違います。

2. やるべきことを取捨選択する

多くの受験生にとって、授業で習ったことをすべて習得しようとすると苦しくなります。宿題の量が多過ぎて、理解や定着のための勉強ではなく、こなすだけの作業となっていることもあるでしょう。

この場合、子どもの現状や志望校の出題傾向に合わせて、やるべきことを取捨選択する必要があります。子どもにとって難しすぎることや入試に出ないことはひとまず省いて構いません。量を増やすのではなく減らすのが原則です。宿題の量を調整するなら、保護者は塾の担当講師に相談して話を通しましょう。

3. 勉強法を変える

塾では「答えを見てはいけない」「問題を考え抜くことが大切」などといわれることがあります。確かに、宿題の答えを丸写しして終わりにしたり、少し難しい問題で考えることを放棄したりするのは好ましくありません。しかし、塾が推奨する勉強法を忠実に実行していると、時間と労力の割に結果が出ないことがあります

塾の授業についていけない受験生は、塾が推奨するのとは異なる勉強法を試してみるとついていけるようになるかもしれません。暗記科目は覚えるのが目的なので、最初に答えを見て、その答えを思い出せるかどうかを何度もテストすると、知識が定着するでしょう。10分考えて手も足も出ない難問は、解き方の流れを理解するのが先決なので、解説を読んで真似してみるのがおすすめです。

保護者は子どもに塾の指示をそのまま伝えるだけでなく、その指示の背景にある「どうしてこうするのか?」を伝えましょう。そうすれば、勉強法の工夫にもつながるはずです。

4. 市販の教材を使う

塾の教材は、難しかったり、おもしろみがなかったり、解説が不親切で理解しにくかったりします。このような教材だと、子どもがなかなかやる気になりません。

塾の教材ではなく市販の教材を使うと、子どものやる気に火がつくことがあります。参考書は、マンガになっていて読みやすいものから入るとよいでしょう。問題集は、子どもが現時点で解ける問題が6~7割程度あり、さらに解説が詳しいものがおすすめです。

保護者は、薄くて、問題数の少ない参考書や問題集を選ぶようにしましょう。「1週間で1冊終わった」という達成感を得られる勉強なら、子どもは「頑張ろう」という気持ちになりやすいからです。

5. 第三者的な専門家に相談する

子どもの「ついていけない」原因を保護者が特定するのは難しいことです。保護者が見当外れなことをすると、却って子どもを混乱させかねません。かといって、塾に相談しても的確なアドバイスをもらえず、焦りばかり募ってしまうこともあります。

そんな保護者は、塾とは直接関係のない第三者的な専門家に相談するとよいでしょう。多くの受験生を指導してきたベテランの家庭教師などの中には、継続的な指導を依頼しなくても、単発の学習相談だけでも快く応じてくれる人たちがいます。彼らに子どもの現状を伝えれば、「どうすると成績が伸びるのか?」の具体的なアドバイスをもらえます。

ただし、すぐに「塾を辞めましょう」「私の指導を受けてください」などと言う家庭教師などには要注意です。営業トークに惑わされない冷静さが保護者には求められます。

 

計算が苦手な子へのアドバイス

塾の良いところを上手く利用する

塾は多くの受験生を見た上で授業や進路指導を行いますが、それらすべてが我が子の成績アップにつながるわけではありません。そのため、塾の授業についていけなくても、過剰に気にせず、塾の良いところを上手く利用していくことが大切です。

※記事の内容は執筆時点のものです

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