中学受験ノウハウ 連載 今一度立ち止まって中学受験を考える

塾の授業についていけない場合、個別指導や家庭教師をつける必要はある? 学習系の習い事はどう整理する?|今一度立ち止まって中学受験を考える

専門家・プロ
2021年11月25日 石渡真由美

中学受験をするのなら、小3の2月から塾に通うのが一般的です。しかし大手進学塾の場合、カリキュラムが成績上位層を基準に組まれているので、「授業についていくだけで大変」ということがあります。なかには「せっかく○○塾に入ったから、なんとか塾の授業についていって欲しい!」と、通っている塾に追加で個別指導塾に入れたり、家庭教師をつけたりする家庭もあります。こういった塾+αの勉強は有効なのでしょうか?

塾の授業についていけない状態とは

中学受験で大手進学塾に通わせながら、「全体的に授業についていけていない……」という理由で、通っている大手進学塾系列の個別指導塾に通わせたり、家庭教師を頼んだりしている家庭は、実は少なくありません。しかし私は、塾の授業のフォローを個別指導塾や家庭教師に依頼するのは、費用的にも時間的にも効率的ではないことのほうが多いと考えます。

そもそも「塾の授業に全体的についていけていない」という状態は、その塾がお子さんの学力レベルに合っていないことを示します。その場合は、通っている塾+αでどこかを頼るのではなく、転塾を検討したほうがいいでしょう。今、通っている塾の授業についていけないのであれば、もう少し進度がゆるやかな塾に変えたほうが賢明です。

中学受験は子どもがまだ幼いため、子どもの可能性を信じて親の期待が勝りがちです。もちろんその期待に応えようと、頑張って伸びていく子もいます。しかし、「塾の授業についていけない」という状態から、あれこれ追加して志望校を目指すのは、現実的ではないことのほうが多いです。今のお子さんの学力レベルに合った塾を選び、無理なく受験勉強を進めていくほうが親子にとってもいいでしょう。中学受験勉強をする子どもにとって最も大事なことは、自己肯定感を下げさせないことと、勉強嫌いにしないことだからです。

ピンポイントで個別指導塾に通うのはケースバイケース

「全体的に塾の授業についていけないから……」という理由で、塾+αで個別指導塾に頼ることには反対ですが、教科やつまずいている内容を絞って、ピンポイントで個別指導塾を利用するのはアリだと考えます。ただしその場合も、お子さんの性質によってうまくいくケースと、あまり効果が出ないケースがあります。

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宮本毅
宮本毅 専門家・プロ

1969年東京生まれ。武蔵中学・高等学校、一橋大学社会学部社会問題政策過程卒業。大学卒業後、テレビ番組制作会社を経て、首都圏の大手進学塾に転職。小学部および中学部で最上位クラスを担当し、多数のトップ中学・高校に卒業生を送り込む。2006年に独立し、東京・吉祥寺に中学受験専門の「アテナ進学ゼミ」を設立。科目間にある垣根は取り払うべきという信念のもと、たった一人で算数・国語・理科・社会の全科目を指導している。また「すべての子どもたちに自発学習を!」をテーマに、月一回の公開講座を開催し、過去3年間でのべ2000名近くを動員する。若い頃からの変わらぬ熱血指導で、生徒たちの「知的好奇心」を引き出す授業が持ち味。YouTubeチャンネル「アテナチャンネル」を運営。

■著書

『はじめての中学受験 これだけは知っておきたい12の常識』(ディスカヴァー・トゥエンティーワン)『中学受験 同音異義語・対義語・類義語300』(中経出版)『文章題最強解法メソッド まるいち算』(ディスカヴァー・トゥエンティーワン)『中学受験 ゴロ合わせで覚える理科85』(KADOKAWA出版)『中学受験 ゴロ合わせで覚える社会140』(KADOKAWA出版)『ケアレスミスをなくせば中学受験の9割は成功する』(KADOKAWA出版)『合格する子がやっている 忘れない暗記術』(かんき出版)

この記事の著者

フリーライター。子供の誕生をきっかけに、わが子の成長に合わせ、ベビー雑誌、育児・教育雑誌、塾専門誌で取材執筆。6年前に子供の中学受験を経験したものの、国立大学の附属中学で併設高校が無かったため、その3年後に“高校受験生の母”、またその3年後に“大学受験生の母”も体験。中・高・大の3つの受験を知る受験ライター。