中学受験ノウハウ 学習 連載 合格から入学までにすべきこと

算数から数学へ、何が変わる?どう準備すればいい?|合格から入学までにすべきこと#3

専門家・プロ
2024年2月23日 宮本毅

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厳しい中学受験戦線をくぐり抜け、4月からは憧れの中高一貫校生!でも、子どもはスムーズに新生活へ移行できるかな? 親ができるサポートってどんなこと? そんな風にちょっと不安を感じる6年生保護者さんへ向けて、合格後の塾生を中学準備講座という形でサポートされている「アテナ進学塾」代表の宮本毅先生がアドバイスします。

さて「合格の後にすべきこと」の連載第3回です。

今回のテーマは「数学」

数学と聞くと「算数の延長線上でしょ?」と思われる方も多いと思います。

しかしその考えは「半分正解で半分間違い」です。算数と数学は似て非なるもの。同じと捉えて高をくくっていると、思わぬ落とし穴に落ちる恐れがあります。

何を隠そうこの私も、算数はめちゃくちゃ得意だったのに、数学になった途端急にわからなくなり、中三くらいまでは超低空飛行でした。

中三で指数関数・対数関数を学んでやっと「これが数学か!」と開眼しましたが、中一・中二の間は本当に数学に苦しめられました。

皆様には同じ思いをしていただきたくないので、中一の数学で落ちこぼれないために気をつけるべきことをみっちりお伝えしたいと思います。

感覚的な算数、暗記の数学

まず、算数が得意だった皆さん!要注意です!

算数が得意だからと言って数学が得意になるとは限りません。というのも算数と中学数学では、そもそも学習の性質が違うのです。

具体的に説明してみましょう。

算数はどちらかというと「センスがものをいう科目」で、音楽やスポーツに近い学習といえるかもしれません。感覚的な要素が強いのが算数です。

それに対して中学数学はどちらかというと「暗記科目」に近いんですね。ルールを覚え、ルールに従って機械的に解くのが中学数学です。そこにはあまり「パズルを解く」ような感覚はありません。

そこを勘違いしたまま、算数を解くように数学を感覚で解こうとすると、上手くいかずに落ちこぼれることになります。数学の学習は算数の学習とは違うんだということを肝に銘じておいてください。

以上は心構えのお話ですが、では具体的にどんな準備をしておくとよいのでしょう。

計算力の訓練は継続しよう

先ほど、算数と数学は違うというお話をしましたが、そうはいっても共通する部分は多くあります。

特に「四則演算」は数学になっても重要です。「分数どうしの四則演算」「小数どうしの四則演算」「分数と小数の混合演算」は、数学においてもたくさん出てきます。

中学になると「3.14」の計算が不要になるので多少楽になる部分もありますが、今度は「正負の数」が入ってきますので、四則演算に注意しながら計算に取り組む必要があります。

たとえば「\(\frac{3}{5}\)-\(\frac{2}{3}\)」といった計算は、ただ単に分数計算ができるだけでは解けません。

こうした計算問題で間違えないためにも、計算については地道に練習を続けておきましょう。

予習ポイント「正負の数」「文字式」

「正負の数」については、入学前に感覚を身につけておくことをおススメします。

気温などで経験的に負の数の知識は持っていると思いますので、たとえば「マイナス3.2度は0度よりも3.2度低い温度だ」とか「6.8度から気温が10度下がるとマイナス3.2度だ」といった感覚を養っておくと、正負の数でいきなりつまずく危険を回避できでしょう。

せっかく中学受験で計算力を身につけたのですから、さぼって無駄にするのはもったいないです。

「文字式のルール」についても、ある程度は予習をしておくとよいでしょう。

たとえば「3×a」は「3a」とかけ算の記号を省略するといったことですね。

数字から先に書くとか、アルファベット順に並べるとか、3.14の代わりにπを使うとか、πはアルファベットの前に書くといった基本ルールを抑えておくだけでも、数学のしょっぱなでつまずくリスクを回避できます。

復習ポイント「分配法則」

そうそう。「分配法則」についてきちんと理解していないお子さんがいたら、そこは絶対に克服させておいてください。

たとえば算数の面積の問題で「6×6×3.14+8×8×3.14」の計算で、「(36+64)×3.14」の工夫をせずにバラバラに計算して足している生徒は、文字と式の分配法則のところで絶対につまずきます。

中学受験で放置していたツケを、数学で払うことになりますので、必ず分配法則を身につけさせておいてくださいね!

まとめ

数学は、たとえ算数が苦手だった子であっても、得意になる可能性のある科目です。逆に算数が得意だったのに数学でつまづく危険もあります。

スタートダッシュに乗り遅れぬよう、毎日30分程度の学習は続けさせてください。中学受験は受かったらそれでおしまいではありません。そこから再びヨーイドンなのです。

とにかくせっかく身についた学習習慣を放棄せず、ちょっとでもいいですから継続するようにしましょう。

※記事の内容は執筆時点のものです

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