この春、お子さんが低学年から新小3・小4となるご家庭へ|低学年のための中学受験レッスン#34
現在小学2年生、あるいは3年生のお子さんをお持ちのお母様、お父様。もうすぐ新学年ですね。
塾通いを始めてらっしゃる方は、もうすでに新しい学年のカリキュラムがスタートしていることと思います。
学年が変わったり、低学年から中学年に代わると生活のリズムも変化するために、いろいろと迷うこともあるでしょう。
今回はそんな「迷える保護者の皆さん」に、学年切り替えの際のアドバイスを送りたいと思います。
すでに塾通いをされてらっしゃる新3・4年生の皆さんへ
多くの塾では、2月に年度切り替えがおこなわれます。
お子さんの中には「僕はまだ小3なのに」と、新しい学年で呼ばれることに戸惑いを感じる子もいると思います。
塾での学習内容もさらに難しくなり、それもストレスの要因のひとつでしょう。
特に新4年生になるご家庭は、それまでとは大きく異なる部分も出てきますので、スタートの段階で挫折してしまう危険に注意する必要があります。
学年の変わり目は保護者の伴走が必要不可欠
まず注意しなければならないのは「国語」です。
新4年生の国語は文章自体がグッと長くなり、かつ使用される語彙のレベルも上がります。
一般的には、中学受験塾の小4カリキュラムで出て来る国語の文章は小5レベル、小5で出て来るのは小6レベル、小6で出て来るのは中1~中2レベル、そして実際の入試問題で扱われる長文は中2~高2レベルといわれます。
小4くらいから徐々に文章レベルを上げていかないと、入試に対応できなくなってしまいますので、グッと難しくなるわけです。
塾の予習や復習の際には、必ず親御さんが音読に付き合ってあげて下さい。
本人任せにすると、「難しくて読めない」「国語嫌い」となってしまいます。
そうならないためにも、最初はしっかりと寄り添っていただいて、伴走してあげるのがよいと思います。
「こんなのずっと続けられない!」と負担に感じる親御さんもいらっしゃいますが、きついのは本当に最初だけです。
ここさえクリアしてしまえば、子どもはだんだんと自走できるようになります。
算数に関しても、塾で習うことは学校で習う内容よりも難しい内容となりますので、お子さんによってはつまずいてしまうこともあるかと思います。
もし、宿題をやる段階で全然進まないなどの状況がみられるようでしたら、親御さんがフォローしてあげるとよいかと思います。
これから塾通いをスタートされる皆さんへ
続いて、新3年生あるいは新4年生から塾通いをスタートさせようと考えてらっしゃる(あるいはすでにスタートさせた)方へのアドバイスですが、これはひとつだけですね!
お子さんが「もう塾に行きたくない!」と言ってきても、三カ月は何とか伴走してあげて頑張らせてください!
塾通いに慣れていない子どもは、最初は学習のペースもつかめず、また「結構重めの習い事」が一つ増えたことで、大きな負担を感じています。
それゆえちょっとした挫折ですぐに嫌になってしまうものですが、三カ月もたてば通塾ペースや宿題にも慣れてきますので、最初が踏ん張りどころです。
それから、お子さんの「わかった!」をあまり信用しすぎないようにしましょう。
お子さんに「今日の授業はわかった?」と聞くとたいてい「わかった!」と返ってきます。
しかしこの「わかった!」と「解けるようになった!」の間には非常に大きな山が横たわっています。
しかし、多くの子ども達はこの山の存在に気付かず、「わかったからもう大丈夫」とあまりまじめにお勉強しません。
そのためテストでまったく解けずに「授業で一体なに聞いてんの?」という保護者のイライラにつながってしまうわけです。
毎授業きちんと解けるようになったかどうか、お子さんの理解度のチェックをしてあげてください。
中学受験をさせようかどうしようか迷っている方へ
最後に、中学受験をしようかどうしようか迷ってらっしゃる方へのアドバイスです。
正直、中学受験に対応できるかどうかはお子さんによってそれぞれ違う話ですし、ここではあまり軽々しく「始めてみましょう!」とは言えないものがあります。
一つだけ言えることは「始めてみてもしうまくいかなければ、そこでやめればいいんですよ」ということですね。
中学受験をひとたび始めてしまうと、多くの方がその沼にはまって抜け出せなくなってしまいます。
子どものためを思って選んだ中学受験がきっかけで、親子関係を崩してしまったり、お子さんが自己肯定感を下げてしまうようでは、それこそ本末転倒です。
中学受験はいつでも抜けられる世界、これは無理だと思ったらいつでも撤退していいんだ、ということを忘れないようにしてください。
あまり難しく考えず、お気楽にとらえてもらった方が中学受験は上手くいくもの。適度な距離感で臨んでくださいね。
※記事の内容は執筆時点のものです
とじる
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