動物図鑑の選び方! これからの中学受験に向けて「考える力」を養おう

2018年5月30日 よしみ萌

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早いうちから子供に与えたい本として、図鑑が挙げられます。まだ文字が読めないうちでも、写真や絵から知識を習得できるうえに、広範囲の情報を網羅しているからです。

また、昨今では中学受験も知識詰込み型から思考力重視型へと変化しつつあります。記述式で個人の考えを問う問題が増えてくることが予想できるため、中学受験に向けて、子供に与える図鑑も意識して選ぶとよいでしょう。今回はおすすめの動物図鑑とそれに合わせて読みたい本を、理由と共にご紹介します。

基礎知識をつけよう! 定番の動物図鑑をそろえるなら、信頼度の高い4つ

考える力を養うには、知識量を増やすことが必要です。もちろん、知識がすべてではありませんが、そこからより多くの発想(思いつき)や、思考が生まれるケースがあります。基礎知識を身につけるためにも、まずはその子に合った動物図鑑を選びましょう。

[1]「小学館の図鑑NEO」は情報量で優位

人気の図鑑上位にランクインする「小学館の図鑑NEO」は、情報量が多いのでお得感があります。一般的な図鑑では体長、体重、生息地域を記すのが通常のところ、食べ物と絶滅危惧種かどうかまで一目でわかるようになっています。また、動物の名前の由来や生体などの情報も入っていて、飽きさせない工夫もしてあります。小学校低学年から高学年まで、長期間使用したい場合におすすめです。

[2]「ポプラディア大図鑑WONDA」は掲載量でトップを走る

とにかくたくさんの種類が載っている図鑑が欲しい場合は「ポプラディア大図鑑WONDA」シリーズがよいでしょう。「ポプラディア大図鑑WONDA」の「動物」は哺乳類を680種掲載していて、その数は発売日(2012年)の時点で類書中、最多となっています。

デザインは、写真がきれいにならんでいるシンプルなものです。理路整然とした並びを好む子であれば、「ポプラディア大図鑑WONDA」はしっくりくる可能性が高いです。

[3]新規参入の「講談社の動く図鑑MOVE」は、DVDで見やすさ重視

図鑑の中では比較的新しい部類に入る「講談社の動く図鑑MOVE」は、NHK制作のDVDを付けることで視覚に特化した図鑑に仕上がっています。図鑑本体も写真が大きく掲載されていて、写真集に近い感覚です。文章を読むのが苦手な子や、視覚的に訴える方が効果的なタイプの子向けの図鑑です。

[4]河出書房新社の「こども大図鑑 動物」は、はじめての図鑑に選びたい

「こども大図鑑 動物」は、子供の好奇心を上手に刺激しながら、最後まで飽きさせずに読ませる図鑑です。最大の特徴は見開き完結型であること。

たとえば「両生類」「哺乳類」などの区切りをつけて、それぞれが見開き1ページで完結するように工夫されています。ほかの図鑑と比較して情報量は少ないですが、入門編としては十分といえます。絵本のような感覚で、子供を虜にする図鑑です。

まるで動物図鑑!? 子供の知的好奇心を刺激するおすすめ本3選

書店をのぞいてみると、ここ数年で子供から大人まで楽しめる書籍が次々と登場しています。斬新な切り口で動物をピックアップすることで、まったく新しい読み物としての楽しめるため、動物図鑑と合わせて読むことをおすすめします。

[1]新しい視点をくれる「ざんねんないきもの事典」

たとえば「ゴリラは知能が発達しすぎて下痢ぎみ」など、見た目とは裏腹に繊細な部分を持ち合わせている点をあげて、「ざんねん」と称しています。

一般的なイメージとは異なる部分にあえてスポットをあてることで、その動物が違うものに見えることがあります。柔軟な思考を養うのに最適です。

[2]新技術で好奇心を刺激する「サファリしかけえほん」

「フォティキュラー」と呼ばれる、見る角度によって絵柄が変化する印刷技術を使用している「サファリこどもしかけえほん」。

絵本を開くと、動物が草原をかける映像が目に飛び込むなど、ページを開くのが楽しくなる仕掛け絵本です。また、動物の情報が図鑑並みに詳しく紹介されています。

[3]遊べる本なら「イルミネイチャー」

ゲーム感覚で動物の情報を習得できる本です。付録の3色マジックレンズを使用して、動物を見つけながら読みすすめます。それぞれの色から、昼・夜に活動する動物と、動物のすみかが一目でわかるよう工夫されているのも、おすすめのひとつ。

動物の種類や生体を説明した「動物ガイド」のページもあって、すべてを網羅すればかなり詳しい知識も身につくはずです。

信頼度が高い定番の動物図鑑と進化系の本で、知識の幅を広げよう

今回定番の図鑑とともに、新しい切り口で動物を取り上げている本を紹介しました。この2種類の書籍をおすすめする理由について、ご説明します。

今後求められる人材と教育改革

文部科学省は、2020年からセンター試験に変わる、新しい「大学入学共通テスト」を実施することを発表していますが、こうした変化は中学受験にも少なからず影響しています。事実、2018年の有名私立中学の入学試験には記述式解答のスタイルが目立つなど、今後も知識に頼り過ぎない、思考力を持った人材が求められていく可能性が高いです。

知識の幅を広げるために

基礎知識はもちろんのこと、今後の教育にはそれ以上の考える力が必要となるでしょう。そうした場合、定番の図鑑だけではなく、楽しさと共に知識の幅を広げてくれる本もよい手助けとなります。

いかがでしたか。今回紹介したどちらのタイプも、種類が豊富です。それぞれの特徴を理解したうえで、お子さんにとって最適なものを選びましょう。まずはお子さんに興味を持ってもらうことが、第一ですよ。

※記事の内容は執筆時点のものです

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