中学受験ノウハウ 連載 読書好きの子どもを育てる!”ささる”本の選び方

「おもしろい」と思える本は15冊中2冊?くじ引き感覚で探すのが吉|読書好きの子どもを育てる!”ささる”本の選び方 #3


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話題の書籍東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者・笹沼颯太さんから、子どもがハマる本の選び方をアドバイスしてもらう本連載。

子どもに読ませる本を選ぶときは、「難しさ」「長さ」が本のレベルを判断するひとつの指標になる。

前回の記事で教えてもらったこの考え方ですが、その子の持つ能力によって考慮しなければいけないポイントがあるんだとか。詳しく解説していただきます。

また、読書好きになるために大切な要素「本の好み」についても考えていきましょう。

「難しさ」と「長さ」のバランスを調整する

前回お話ししたように、レベルを判断するときに「難しさ」とあわせて重要になるのが「長さ」です。
子どもの読む力に合った本を選ぶためには、その本の文字量にも着目する必要があります。

子どもは、難しい本が読めるからといって長い本が読めるわけではありません。
たとえば、漢字をたくさん覚えていたり論理的な思考力が身についていたりする子どもは、比較的難しい本を読むことができます。
ただしそれは、長い本でも読めるということではありません。長い文章を読むには、読むための体力や集中力、読んだ内容を覚えておく記憶力などが要求されます。
そのため、短い文章であれば読めるけれど、読書が苦手だから長文は読めないという場合もあるのです。

それに対して、長い本を読むのは苦にならないけれど、難しい本を読むのは苦手という子どももいます。このような子どもは、簡単な本であれば長くても読み続けることができます。
ただし難しい本を選ぶと、読めない漢字が多かったり読む力が追いつかなかったりするため読みにくさを感じてしまいます。

つまり、子どもが楽しく読める「難しさ」と「長さ」は、比例して伸びていくとは限らないということです。
そのため、「難しい本は読めるけれど長い本は苦手」「長い本は読めるけれど難しい本は苦手」というように、対応できる「難しさ」と「長さ」によって、楽しく読める本の数が限られてしまうのです。

読める本の数を増やして豊かに読書を楽しんでいくためには、「難しさ」「長さ」それぞれの側面でバランスよく読む力を伸ばしていけると理想的です。

くじ引き感覚で「好み」を探ってみる

続いては、子どもの「好み」を探ってみましょう。
このときに大切なのは、百発百中を狙おうとしないこと。
トライ&エラーを繰り返しながら、くじ引き感覚で気負わず楽しむことをおすすめします。

たとえば図書館に行って15冊の本を借りたとします。読書が苦手な子どもの場合、子どもの心にささる本はそのうち2〜3冊あるかどうか。ヒット率が低いと思われるかもしれませんが、実際にはそれくらいのものです。

しかしこの世界には、一生かけても読み切れないほどたくさんの本があります。
ですからどんどん手にとって、自分に合わないと思ったものは躊躇せずに手放していきましょう。
そうするうちに、やがて「おもしろい!」と魅了される本に出会うときがやってくるはずです。

読書家の大人たちだって実は、借りたり購入したりした本のすべてを「おもしろい!」と感じて、隅から隅まで読んでいるわけではありません。
数ある本の中から、気になる部分だけを読んだり、冒頭だけ読んですぐやめたりすることもあるでしょう。

しかしそれは、決して悪いことではありません。そうすることでより充実した読書タイムを過ごせるようになるからです。
これは子どもであっても同じこと。おもしろいと思えない本を我慢して読む必要はありません。そんな無理をするよりも、気持ちを切り替えて新たな本を読むほうが、本にハマる近道になります。

(※この記事の本文は、書籍東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書からの抜粋です。

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本連載は、お子さんが本にハマるメソッドを教えてくれる書籍『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)から一部内容をピックアップし、全5回に分けてお送りします。

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※記事の内容は執筆時点のものです

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