中学受験ノウハウ 志望校選び

子供を伸ばす私立中学校の選び方! 校風を見極めるポイントは「面倒見のよさ」 か「自主性尊重」か

専門家・プロ
2018年6月05日 鈴木恵美子

中学受験の志望校を決める時は、その学校の校風や教育方針が、家庭の考え方や子供の個性に合っているかを判断することが大事です。子育てママを応援するプラットフォーム「Mother Quest」代表で、教育ジャーナリストの中曽根陽子さんは、その学校の生徒に対する「面倒見」に対する考え方が、校風を見極める際の大きな軸になるといいます。それはどういうことなのか、お話をうかがいました。

学習習慣や生活指導をしっかり行う「面倒見のよい学校」

※画像はイメージです

中学受験の志望校を決める時には、偏差値や大学進学実績を重視する親御さんも多いことでしょう。でも、それはあくまで入試の難易度を示す指標にすぎません。中高6年間の成長期を過ごすことを考えれば、どんな指導や教育を行うかという「学校の特徴」を知ることがとても大切です。なかでも校風が子供に与える影響は大きなものです。

志望校の校風を判断する時、ひとつのポイントになるものに「面倒見のよさ」があります。私立中学には大きく分けて、生徒をきめ細かくケアする「面倒見のよい学校」と、あまり細かな指導は行わない「自主性を尊重する学校」の2つの傾向があるのです。

そして前者の、面倒見の良い学校には次のような特徴があります。

学習計画を立て、時間管理スキルを育てる

面倒見の良い学校の特徴として、生徒に学習習慣をつけさせる取り組みに力を入れていることがあります。スケジュール帳を配布し、日々の家庭学習や宿題、学校への持ち物などについて記入させ、実行できたことを教師と親の双方でチェックしたりします。こうしたフローを経て、自己管理力を高めさせ、学習習慣も定着させるとともに、タイムマネジメント能力の育成を目指す学校も増えています。

補習や補講をきめ細かく行う

面倒見のよい学校では、小テストを頻繁に行ったり、宿題を多めに出したりすることでも学習習慣の定着を図ります。また、ひとりひとりの成績を見て補習や補講をきめ細かく行い、落ちこぼれが出ないようフォローアップします。学校によっては朝学習の時間を設けたり、放課後に小テストを課し、クリアできたらクラブ活動に参加できるというルールをつくっているところもあります。

細かな校則があり、しつけを重視する

面倒見のよい学校は、生活指導やしつけを重視する傾向があり、服装の規定や携帯電話の所持などについても校則で細かく決められていたりします。また、スケジュール帳や連絡帳でのやりとりを通じて、生徒が抱える問題や悩み事を察知して働きかけを行うなど、生活全般に対するきめ細かなフォローに取り組んでいる学校もあります。

このような環境でモチベーションが上がるのは、どちらかといえば素直で、ある程度「型」があった方が力を発揮できるタイプの子供です。また、少し奥手で、本当の意味での自主性が備わっていない子供にも、面倒見の良い学校が持つような「鉄は熱いうちに打て」という教育方針が成長に繋がるかもしれません。

子供を自ら行動させる「自主性を尊重する学校」

※画像はイメージです

本人に任せた方が伸びる子供もいる

一方「自主性を尊重する学校」では、生徒の学習に対するこまめな指導はしません。校則に関しても細かな決まり事が少なく、生徒の自主判断に任せ、自律が求められます。また生徒会活動などが盛んで、学校行事も大部分を生徒に主導させ、先生は裏方に徹するような学校も少なくありません。こうした環境の中で、自ら行動しそれに責任を負える、自立した人物になることを目指すのです。

その反面、放任主義的な傾向もあるために子供が楽な方に流れ、全然勉強をしなくなってしまう可能性があります。ただ、自立心がもともと旺盛で、管理されるのが苦手なタイプの子供にとっては、伸び伸びと力を発揮できる環境になるでしょう。こうした子は逆にあれこれうるさく言われると、すっかりやる気をなくしてしまうかもしれません。

子供が伸びる学校を選択するために

ここまで対照的な校風の特徴を挙げましたが、もちろんこれらの中間に位置する私立中学も数多くあります。その子の成長のスピードや個性を考慮して、ある程度型にはめた環境が良いのか、本人に任せてあげた方が良いのかを判断できるのは親だけです。

まずは学校によって指導方針の違いがあると知ること。そして、教育や校則に対するご家庭の考え方も合わせて、どんな指導方法がわが子に合っているのかを判断することが大事です。

中高一貫校の中でもとりわけ私立中学校は、それぞれの教育方針や校則をはっきりと打ち出しています。私学に入学することは、その理念を支持することが前提になります。志望校を選ぶ時は偏差値ありきではなく、学校説明会に積極的に参加するなどして、各校の指導方針をよく知ることが大事。そしてどんなアプローチが子供にとって最良かをよく考えて決めるべきでしょう。

※記事の内容は執筆時点のものです

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