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「小学生模試」とは? 中学受験に活かすための活用のコツ

専門家・プロ

「小学生模試」といってもたくさん種類があって迷いますよね。中学受験対策として模試は重要とはいえ、すべての種類を受けるわけにもいきません。効率的な模試の選び方についてまとめました。

「小学生模試」 そもそもなぜ必要?

模試が重要というのは中学受験では常識。でもその理由は多岐に渡ります。その理由をおさえておくことが、模試の活用には必要不可欠です。

学力を測るため? 今後の学習に活かすため?

模試を受験するメリットは大きく分けて次の3つです。

[1]現在の学力を客観的に把握し、学習の改善に活かす
[2]志望校までの「距離」を測り、モチベーションを上げる
[3]試験に慣れる

この3つのメリットを念頭に模試を選ぶようにしてください。

まず模試の目標を事前に決めましょう。可能であれば専門家の意見を参考にしながら、【どの模試で】【どの時期に】【どの程度の成績】を目標にするかを決めてください。特に逆転合格の多い中学受験では、目先の判定が奮わなくても合格できるケースがたくさんあります。判定が悪くても戦略的に学習計画を立てられれば、模試の結果に一喜一憂することなく冷静に結果を分析できるでしょう。

また[2]のモチベーションの視点も見逃せません。あくまでも模試は「過去の学習の結果」に過ぎません。今後の学習をしっかりと進められることが何よりも重要です。模試を受験した結果、大きくモチベーションが下がるようでは、それは適切に模試を活用できているといえないでしょう。

また大手塾に通塾していない子供の場合、試験に慣れていないことが多いものです。試験は回数を重ねれば重ねるほど、実力を発揮しやすくなりますから、試験慣れに不安のある子供は模試の受験が必須と言えるでしょう。

「小学生模試」は相性がすべて!

すべての子供に合う「万能な模試」は存在しません。子供それぞれの状況にあわせて選ぶことが重要です。

選ぶ際は、以下の3つの視点で相性を判断するのがよいでしょう。

[1]模試の難易度
[2]模試の出題傾向
[3]模試の実施頻度、時期

[1]は当然ですね。志望校に応じて、適切な難易度の模試を選びましょう。模試によっては合格判定が出ない場合もあるので要注意です。

[2]は意外と見落としがちですが、大手塾が実施する模擬試験の場合、塾内のカリキュラムに則った出題がみられるものがあります。その塾に通っていないと、傾向に慣れていないために模試の成績が伸び悩むリスクがあることを心得ておきましょう。

[3]は特に「頻度」に要注意です。学力推移をみていく上で、「同じ種類の模試を複数回受験する」ことが非常に大切です。どの時期に実施されているかを確認し、年間少なくとも3回以上は同じ模試を受験することをおすすめします。

主な「小学生模試」の特徴

ここからは実際に実施されている模試をみながら、その活用法を検討していきます。大きく分けて、ハイレベルな「判定系模試」と、標準的な難易度の「統一系模試」の2種類があることを覚えておきましょう。

「判定系模試」はハイレベルな受験生向け

日能研の「志望校選定テスト」「合格判定テスト」、四谷大塚の「合不合判定テスト」、SAPIXの「志望校判定サピックスオープン」「合格力判定サピックスオープン」などが該当します。最難関の中学受験を目指す子供に適した模試です。出題範囲も塾のカリキュラムに則っており、外部受験をする場合は、出題範囲を確認し、必要に応じて未習の単元を補って受験しなくては太刀打ちできないテストになります。

「統一系模試」は標準的な難易度

四谷大塚の「全国統一小学生テスト」、首都圏模試センターの「統一合判」などは標準的な難易度で、通常の小学校で習う範囲からの出題になります。基本的に学校で未習の内容は出題されないので、気軽に受験できるでしょう。

一方で難関校に対応するためには難易度が不足している部分は否めません。標準レベルの中学受験を目指す子供や、受験を始めるにあたって、まず実力を把握したい子供向けの試験と言えるでしょう。また首都圏模試センターの「統一合判」は年間6回受験できますので、試験慣れしていない子供は場数を踏むために利用するのもよいでしょう。

「小学生模試」 戦略的な組み合わせ方をするために

以上を踏まえ、実際に模試を受験するにあたって注意すべき内容をみていきます。

メインにする模試を決めよう

まずは、自分の実力にあった模試をメインにしましょう。年間少なくとも3回、できれば6回受験できる模試がよいでしょう。同じ模試を受験し続けることで成績変化が明確に分かります。学力に突発的な変化がない限り、受験し続ける模試になりますので、専門家の意見を参考に、慎重に決めることが求められます。

メインで受験する模試が決まったら、目標の偏差値を決めましょう。目標偏差値はあらかじめ決めておくことが重要です。大手塾のカリキュラムを順調に消化できている場合は問題ないのですが、逆転合格を狙う場合は各模試の目標偏差値の設定が命です。決めたら計画表にして、机に貼っておくことで目標を意識した学習につなげることができるでしょう。

チャレンジ校、実力相応校、滑り止め校を決めておこう

模試では志望校の合格判定が出ます。志望校は受験前に自由に選べますが、成績変化を「見える化」するために、ある程度同じ志望校を書き、判定の変化を見ることが大切です。

そして子供は偏差値よりも「合格率」を見ていることに注意しましょう。偏差値が伸びていて「成績が伸びている」と親が喜んでいても、一方の子供は合格率に変化がなくてがっかりしている、というケースが少なくありません。そんな場合は、偏差値の伸びに注目させてモチベーションを高めてあげるとよいでしょう。

志望校を選ぶにあたっては、難易度のバランスも重要です。たとえば合格判定が低く出るチャレンジ校ばかりを書いては、悪い判定ばかりが並びモチベーションが大きく下がってしまいます。

「成績は伸びているのに、チャレンジ校の判定が悪いまま」ということは少なくありません。子供の成長実感のために、滑り止め校も書くとよいでしょう。滑り止め校は「合格判定が50%以上出る」ことが条件です。成績の伸びを子供が実感できるようにすることで、模試のあとのモチベーション向上も期待できます。

「小学生模試」は子供の状況に合うものを選ぶことが大事

いかがだったでしょうか。模試選びは受験の結果に直結するといっても過言ではありません。必要に応じて専門家のアドバイスを参考にしながら、子供に適した模試の受験計画をつくれるようにしてください。

※記事の内容は執筆時点のものです

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