中学受験ノウハウ

リアス海岸は場所を覚えるだけでは入試対策は不十分! 3つの特徴をおさえる

2018年6月29日 ゆずぱ

岩手県の三陸海岸などリアス海岸で有名な海岸線が日本に何箇所かあります。中学入試でもよく出題されているようですが、リアス海岸という用語とメジャーな場所をおさえるだけで安心していませんか? 中学受験の入試問題を分析してみると、それだけでは不十分だとわかります。中学入試ではリアス海岸について何が求められるのでしょうか? 過去の入試問題に実際に出題されている傾向を交えて3つのポイントを紹介します。

まずは日本にあるリアス海岸をおさえる

リアス海岸とは入江や岬が複雑に入り組んだノコギリの刃のような海岸線のことです。日本にあるリアス海岸は三陸海岸が有名ですが、ほかにはどこがあるでしょうか? 入試問題には三陸海岸以外もガッツリ出題されていますので、有名な三陸海岸以外のリアス海岸もおさえておきましょう。

日本の代表的なリアス海岸

日本にあるリアス海岸がいくつかありますが、ここでは代表的なリアス海岸を地図と共におさえましょう。いちばん有名なのは、青森県から岩手県、宮城県の3県にまたがる三陸海岸ですね。ほかに代表的なものとしては、三重県にある志摩半島、福井県にある若狭湾、愛媛県と大分県にわたる宇和海沿岸、長崎にある大村湾などがあります。

リアス海岸と出来事を関連づけて知識を深める

入試問題では1問1答でリアス海岸を答えさせることは、残念ながらほぼありません。地図と関連づけて出題されるのがよくあるパターンです。もうひとつの出題パターンは出来事やニュースと関連づけて出題されるパターンです。リアス海岸と関連づけて出題される可能性のある出来事を3つピックアップしました。

1. 東日本大震災

2011年の3月に発生した東日本大震災で大きな津波の被害を受けたのが、リアス海岸である三陸海岸です。後ほど紹介しますが、リアス海岸は津波の被害が大きくなる地形としても知られており、中学入試ではこの震災と関連づけてリアス海岸が出題されることがあります。

2. 世界遺産登録

2018年の世界遺産候補となっている「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」。12ヵ所の史跡等からなる遺産群なのですが、実はリアス海岸である大村湾の近辺に分散しています。大村湾と世界遺産は直接的な関連はありませんが、中学入試は世界遺産が本当に大好きですので、もしかしたら出題されるかもしれませんね。

3. 原発再稼働

東日本大震災の後、日本全国の原子力発電所が停止しました。その後、いったん停止した原子力発電所の再稼働がニュースになっていますね。再稼働した原子力発電所のうち、高浜原発や大飯原発はリアス海岸である若狭湾に位置しています。

リアス海岸について中学入試で問われる3つのポイント

日本にある代表的なリアス海岸をおさえたところで、今度は実際に入試問題で問われるポイントを3つ紹介します。有名中学校の過去問を分析すると「リアス海岸」というワードを答えさせる問題よりも、むしろここでご紹介する3つのポイントを問われることのほうが多いようです。言葉を覚えるだけで安心してはいけませんね。

ポイント1:リアス海岸ができる過程は?

リアス海岸が出来る過程がよく聞かれます。リアス海岸ができる過程は「もともと山地だったところが沈んで出来る」か「もともと山地だったところの海面が上昇して」できるかのどちらかです。よく比較されるのがフィヨルドとの違いです。フィヨルドは「氷河によって削られて」ギザギザの海岸線ができあがります。

このフィヨルドは実は小学生の教育過程では習いません。ところが、入試問題ではお構いなしに登場することがあります。例えば、2016年の京華中学校の入試には、フィヨルドができる過程が、リアス海岸ができる過程を問う問題の誤った選択肢として登場します。

また、リアス海岸といえば社会科のイメージがありますが、この海岸線ができる過程を答えさせる問題は理科の入試問題になります。2017年の海城中学校の理科の入試問題では、リアス海岸ができる過程を答えさせる問題が出題されています。油断大敵ですね。

ポイント2:養殖がさかんな理由は?

リアス海岸の特徴として養殖業がさかんなことが挙げられます。なぜリアス海岸では養殖業がさかんなのでしょうか? 2012年の開成中学校の入試問題で、これを記述式で答えさせる問題が出ています。養殖がさかんな理由は「海岸線が入り組んでいるため波が穏やかだから」ですね。

リアス海岸ごとに、何の養殖がさかんなのかをおさえておくと、理解が深まるかもしれません。三陸海岸では「わかめ」や「こんぶ」「カキ」の養殖が、志摩半島や大村湾や宇和海沿岸では「真珠」の養殖がさかん。宇和海沿岸では真珠のほかに、「タイ」や「ハマチ」の養殖もさかんです。

ポイント3:津波の被害が大きくなる理由は?

リアス海岸は津波の被害が大きくなりやすいという特徴もあります。いざ、リアス海岸に津波が押し寄せると「広い海から狭い入江に津波が押し寄せることで水位がより高くなるため」砂浜海岸などに比べ被害が大きくなりやすい傾向にあります。東日本大震災で三陸海岸の津波の被害が大きかったのもリアス海岸の影響があったと言われています。

参考リンク:三陸ジオパーク

まとめ

リアス海岸について、実際の入試問題を分析した結果からおさえるべきことをまとめました。リアス式海岸がどんなものであるかを理解するだけでなく、代表的な地名や、地図上の位置をしっかりおさえる必要があります。また入試で問われるポイントとしては、リアス海岸ができる過程、養殖がさかんな理由、津波の被害が大きくなる理由があげられるでしょう。中学入試は、1問1答の対策では太刀打ちできない場面が多々ありますから、問題を分析したうえで受験力をつけていきましょう!

※記事の内容は執筆時点のものです

この記事の著者

小学生の息子と娘を持つ2児の父親。某電気メーカーでシステムエンジニアの仕事をしながら息子の中学受験を成功させ、今度は娘の受験生活に奮闘中。親としての受験活動の中での気づきや実践している工夫に加え、自らの失敗談からの役に立つ情報をブログで発信しています。

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